目次
東北の太平洋側に位置する宮城県。海と奥羽山脈に囲まれた、豊かな自然が魅力の地域です。今回は、そんな宮城県の歴史や、夏だからこそ行きたいおすすめの観光スポットから7箇所選んで、その魅力を紹介します。
宮城県ってどんなところ?アクセスや歴史について!
宮城県といえば、かの名将・伊達政宗を思い浮かべる方が多いかもしれません。宮城県はかつて伊達藩が治め、東北の南半分を領地としていました。そのため、現在でも県内には伊達家ゆかりの寺社仏閣や遺構が多数残っています。
宮城県は、伊達藩の城下町として栄えた仙台エリアのほか、県北、県南、三陸と4つのエリアにわけられます。仙台エリアは交通の要所で、多くの鉄道が乗り入れており、駅前からは路線バスも運行しています。仙台空港からは電車で25分ほど。宮城県を旅行する際は、まず仙台駅に向かうのがおすすめです。
1,日本三名瀑のひとつ!秋保大滝
宮城県有数の観光スポット「秋保大滝(あきうおおたき)」は、栃木県の華厳の滝、和歌山県の那智の滝と並ぶ、日本三大名瀑のひとつです。落差55mもある滝の姿は、見るものを魅了します。遊歩道が整備されており、滝つぼまで降りることができるのもおすすめのポイントです。
夏の秋保大滝の魅力とは
滝巡りぃ🌊
関山大滝と秋保大滝‼️
今日も良き日でした👏 pic.twitter.com/bGgq8lVTje— りゅうちゃん (@ryuchan_bike) July 21, 2021
鬱蒼とした木々に包まれた自然豊かな秋保大滝は、四季を通して様々な姿を見せてくれます。特に夏の秋保大滝には、初夏と晩夏では違った楽しみ方があります。初夏は青々とした緑が生い茂り、自然の生命力を間近で感じられるでしょう。晩夏になると、ひぐらしの鳴き声が辺りに響き、ノスタルジックなひと時が味わえるはずです。
また、ひんやりとした滝の近で、涼を取るのも夏の秋保大滝の楽しみのひとつ。宮城県の自然を間近に感じられるスポットです。また、専用の駐車場のすぐ近くには「大滝れすとはうす」があります。ここで人気なのがソフトクリーム。濃厚なミルクの味とひんやりとした食感は、暑い夏にはぴったりです。
併せて立ち寄りたい「磊々峡」
仙台市、秋保温泉
磊々峡(らいらいきょう)秋保自然公園のライトアップを見に行く途中、久々に寄ってみました。
確か全長1キロはないと思いますが、なかなか見どころ多い渓谷だと思います。
温泉に来た時は近いホテルも多いし、散策にちょうどいい感じだと思いますよ👍 pic.twitter.com/1KMiIugQZo
— ぶらぶら東北撮り旅 (@nttoritabi) November 16, 2021
秋保大滝を訪れたら、滝から車で20分ほどの「磊々峡」にも立ち寄ってみてはいかがでしょう。名取川の流れによって浸食された大きな奇岩が、立ち並ぶ美しい渓谷です。こちらも遊歩道が整備されているので、渓谷美を間近で堪能できます。
また、渓谷にかかるのぞき橋のたもとには、恋人の聖地に認定されたハート形のくぼみがあります。このくぼみを「恋人と一緒に見れば幸せになれる」と言われています。2人の幸せな未来を、美しい渓谷に願ってみませんか?
住所 | |
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宮城県仙台市太白区秋保町馬場字大滝 |
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電話番号 | 022-399-2323 |
アクセス | 仙台空港より車で約1時間 |
2,潮吹岩が必見!岩井崎
気仙沼駅から車で約25分、階上地区にある「岩井崎」は、沿岸部に岩礁が多く、座礁する船が多かったことから、かつては「地獄崎」と呼ばれていました。1723年に第5代伊達藩主・伊達吉村が、地獄崎では縁起が悪いと、「祝崎」に改名し、後に岩井崎と記されるようになったと言われています。そんな岩井崎周辺の魅力を紹介します。
自然が生み出した美しい景観
岩井崎に訪れたら、まずは独特な形をした岩場を観察してみてください。先端の尖った、ゴツゴツとした奇岩がずらりと並んでいます。この岩場は、今から2億年以上も昔に形成されました。岩の成分は、水にとけやすい石灰岩。そう、この奇妙な形の岩場は、全て波の力により浸食されてできたものなのです。
また、一番の見どころは、浸食されてできた岩の割れ目から波が吹き上げる潮吹岩。波の穏やかな日には見られませんが、波の荒い日には最大10mもの潮が、岩の割れ目から勢いよく吹き出します。
復興のシンボル「龍の松」は必見!
帰省2日目の今日は岩井崎で海風に当たってきました(*´-`)#photo #気仙沼 #岩井崎 #龍の松 pic.twitter.com/Si2c2nzWMh
— Raiya (@hawksky1114) August 12, 2016
自然の生み出した神秘がぎゅっと詰まった岩井崎は、かつて「陸中海岸国立公園」の一部でした。しかし、2011年3月11日に東日本大震災が発生し、大きな津波が気仙沼を襲い甚大な被害を受けました。その後、岩井崎を含む宮城県から青森県までの三陸海岸は整備が進められ、復興と災害被害を後世に伝えるため、「三陸復興国立公園」と名前を変えました。
岩井崎へ訪れたら、公園内にある「龍の松」は忘れずに見学してください。津波による被害を受けながらも強く生き残った一本松です。力強く立つ姿が、天に昇る龍に似ていることからその名がつけられました。気仙沼の復興のシンボルです。
海沿いのドライブはいかが?
海沿いの美しい景色を見ながらのドライブはいかがでしょう。岩井崎から車で約10分の場所には、「道の駅 大谷海岸」があります。こちらも津波の被害を受けましたが、リニューアルオープンし、地元の野菜や海産物を使用したお弁当などを販売しています。ドライブの休憩場所として、気仙沼土産の購入先としてぴったりです。
住所 | |
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宮城県気仙沼市波路上岩井崎 |
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電話番号 | 022-627-5410 |
アクセス | 仙台空港より車で約2時間 |
3,冬だけじゃない!大迫力の御釜
日本一周で見た絶景・ベスト30🏍🇯🇵
第13位‼️
宮城県【 御釜 】火山の噴火によって出来た湖⛰
鮮やかな、エメラルドグリーン
美しすぎです✨ pic.twitter.com/kcmjO6621r— かいと@日本一周・完 (@Trumpet191) May 7, 2020
宮城県と山形県の県境にそびえる蔵王連峰は、山岳信仰の山として知られ、かつては多くの修験者が訪れました。そんな蔵王連峰の中央部、標高の高いエリアにあるのが、火口湖「御釜」です。県境という立地から、宮城県だけでなく山形県からも多くの観光客が訪れます。
一期一会の風景に出会える!
御釜の最大の特徴は、頻繁に姿を変える湖水の色。火山活動の起きていない時期には、綺麗な瑠璃色ですが、火山活動が活発になると沈殿物が舞い上がり、白っぽく濁った色へと姿を変えます。また、水の中で化学反応が起きると、赤みをおびたり、黒っぽくなったりすることもあります。このことから、「五色沼」と呼ばれることもあります。一度訪れたことのある方も、次に訪れた際にはまた違った表情を見せてくれるかもしれません。
御釜までのアクセス方法
山の上にあるから、登山をしなければ見られないのでは?と心配されるかも知れませんが、安心してください。近くを観光道路が走っています。宮城県側からアクセスするときは、蔵王エコーライン・蔵王ハイラインの利用をおすすめします。蔵王エコーラインは宮城県から山形県へ続く山岳道路で、途中で分岐し有料道路の蔵王ハイラインに接続しています。蔵王エコーラインの終点には駐車場があり、そこから徒歩2~3分で御釜が一望できる展望台に到着します。
また、蔵王刈田リフトに乗って山頂付近へ向かうのもおすすめです。リフトから降りて徒歩4分ほど行くと御釜を見られる地点に着くので、体力に自信のない方でも安心ですし、リフト乗り場近くに登山道が整備されているので、登山を楽しみたい!という方にもぴったりです。夏には小さく可憐な高山植物が花を咲かせます。リフトからも見られるので、ぜひ観察してみてください。
夏の蔵王エコーラインは見どころたっぷり!
蔵王エコーラインの沿道には、多くのスキー場があります。夏には、キャンプ場として開放しているところがありますし、天体観測やそりすべりなど、家族みんなで楽しめるイベントを開催しているところもあります。御釜観光の際に、併せて立ち寄ってみてはいかがでしょう。
住所 | |
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宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉倉石岳国有地内国有林内 |
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電話番号 | 022-433-2215(蔵王町農林観光課) 022-434-2725(蔵王町観光案内所) |
アクセス | 仙台空港より車で約1時間30分 |
4,夏のアクティビティを満喫!自然いっぱいの潟沼
鬱蒼と生い茂る木々を抜けると、目の前に広がるエメラルドグリーンの湖…。そんな幻想的な風景が見られるのは、宮城県有数の温泉地鳴子温泉のすぐ近くにある「潟沼」です。潟沼は、火山の噴火により形成された火口湖という説や、流れ出した溶岩によってできた堰止湖、という説がある、神秘的な湖です。その魅力を紹介します。
潟沼の魅力とは
170910 14:00
宮城県大崎市鳴子温泉 潟沼
めっちゃ綺麗!
ここが山の中とは思えないほど…#宮城県大崎市 #潟沼 #強酸性湖 pic.twitter.com/4yrnoPSrH8— fugusuke (@fai0517) September 10, 2017
潟沼は、なぜこんなにも美しい色をしているのでしょう。それは、湖水に硫黄が混ざり合っているから。潟沼の周辺は硫黄独特の匂いが立ち込めています。湖畔では、明治時代から需要の減る昭和中頃まで硫黄の採掘、精練が行われていました。その名残で、今でも当時使用していたレンガなどの遺構が見られます。
潟沼には、東北の山中にある湖沼には珍しい特徴があります。東北の山中にあるほとんどの湖沼は、厳冬期を迎えると湖面に氷が張ります。しかし、潟沼は湖底から水蒸気やガスが噴き出ているため、凍ることはありません。また、水質は世界有数の強酸性。年々酸性度は弱まっていると言われていますが、それでも国内屈指の強酸性であることに違いはありません。
人気アクティビティで夏を満喫!
全国的に見ても珍しい性質を持つ潟沼で楽しめるのが、SUP(スタンドアップパドルボート)。サーフボードに立って乗り、パドルで前に進むウォータースポーツです。初めての方は講習を受けられるので、不安な方でも大丈夫です。ぜひチャレンジしてみてください。また、海と違い波がないので、小さなお子さんも参加できます。
SUPができるのは5月から11月まで。夏には青々とした木々に囲まれながらのひと時を湖面で過ごせます。参加は予約制になっていますので、希望日の2日前までに予約してください。潟沼で、普段の旅行とは一味違った体験を楽しんでみませんか?
住所 | |
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宮城県大崎市鳴子温泉湯元 |
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電話番号 | 022-982-2102 |
アクセス | 仙台空港より車で約1時間30分 |
5,宮城の人気温泉地!鳴子温泉
福島県の飯坂温泉、宮城県の秋保温泉と並び、奥州三名湯のひとつに数えられている「鳴子温泉」の周辺には、鳴子温泉のほかに4つの温泉街が点在しており、5つを合わせて「鳴子温泉郷」と呼びます。潟沼や、美しい景観が人気の鳴子峡など、豊かな自然に囲まれた鳴子温泉の歴史や魅力を紹介します。
源義経と深い関係が?鳴子温泉の歴史
鳴子温泉は、今から1,000年以上も昔、火山の噴火によって誕生しました。それから時が進んだ平安時代、源氏が平氏を滅ぼした壇ノ浦の戦いが起こりました。その後鎌倉幕府を興した源頼朝に放逐された源義経は、家来や正室・北の方を連れ、奥州藤原氏が治める岩手県・平泉に身を寄せることになりました。
平泉へと向かう途中、山形県にある峠で北の方は義経の子供を出産します。しかし、赤ん坊はなぜか産声をあげません。一行は急いで近くにある温泉を目指します。そうしてその温泉に赤ん坊をつけたところ、赤ん坊は産声をあげました。それ以来、この土地を「啼子(なきこ)」と呼び、それが訛って「鳴子」になったという、言い伝えが残されています。
種類豊富な泉質が魅力!
現在、日本の温泉には11の泉質があります。美肌作用があったり、皮膚病に効果が期待できたりと、その効能は泉質により異なります。みなさんの中にも、温泉に入った際に肌がいつもよりしっとりしているとか、スベスベになったなどと感じたことのある方がいらっしゃるのではないでしょうか。
鳴子温泉には、11の泉質のうち9種類の泉質が湧き出しています。そのため、以前は湯治場としても有名でした。中には、ひとつの旅館で数種類の泉質の温泉に入られるところもあります。また、宿泊した旅館だけでなく、ほかの旅館の温泉にも入りたい!という方は、湯めぐりチケットの購入がおすすめです。鳴子温泉にある13の旅館の温泉に入られる、1枚1,300円のチケットです。浴衣姿で街歩きしながら、楽しんでみてはいかがでしょう。
お土産には鳴子こけしがおすすめ!
鳴子温泉と言えば鳴子こけしが有名です。鳴子こけしは、山村の子供たち向けにつくられたおもちゃで、首を回すと「キュッキュ」と音がなるのが特徴です。
こけしの絵付け体験を楽しみたい方は、鳴子温泉駅から徒歩14分ほどの「こけしの菅原屋」がおすすめです。絵付けだけでなく、自分でろくろを回したり、かんなで磨き上げたりと、一からこけしをつくることができます。世界にひとつだけのオリジナルこけしは、お土産にぴったりです。
住所 | |
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宮城県大崎市鳴子温泉周辺 |
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電話番号 | 022-983-3441 |
アクセス | 仙台空港より車で約1時間30分 |
6,夏は穴子が旬!日本三景・松島
京都府の天橋立、広島県の宮島と並び、日本三景のひとつに数えられる「松島」には、260もの小さな島々が浮かんでいます。松尾芭蕉をはじめとする多くの俳人がその景色を歌に読みました。そんな魅力いっぱいの松島の歴史や人気観光スポット、おいしいグルメなどを紹介します。
松島に来たら「瑞巌寺」は外せない!
松島でも人気の観光スポットが瑞巌寺です。その始まりは828年で、元は「延福寺」という名前でした。その後、天台宗の「円福寺」というお寺に生まれ変わります。しかし、戦国時代を迎えるとお寺は衰退し、とても荒れ果てていたと言われています。
かつては名刹として名をはせた円福寺の荒廃した姿を憂いた武将がいました。それが伊達政宗です。伊達政宗が城下町や寺社仏閣の整備を進めたことにより、円福寺は瑞巌寺として生まれ変わりました。
そんな瑞巌寺の見どころは、絢爛豪華な建築や装飾の数々です。安土桃山時代のきらびやかな装飾が、いたるところに施されています。特に、本堂の室中孔雀の間は必見。室中孔雀の間は法要が営まれる部屋で、襖には季節を表す風景が描かれています。描かれている季節の流れは冬→春→秋の順になっており、世間一般の時間経過を超越していることを表しています。
もっと詳しく知りたい!という方は、有料ですが観光ガイドさんと一緒に巡るのがおすすめで、なかなか知ることができない情報を、分かりやすく、そしてユーモアたっぷりに紹介してくれます。
松島の縁結びスポット「円通院」
円通院。 pic.twitter.com/ktlWoI9Lgh
— Yky (@yky_358) October 17, 2020
瑞巌寺と並んで人気の高い観光スポットである円通院は、伊達政宗の孫の光宗の霊廟として、1674年に開山しました。庭園が美しく、夏にはバラやアジサイが見ごろを迎えます。そんな円通院の中でも、多くの女性が訪れるのが、山門左側の縁結び観音です。
恋愛はもちろん、仕事など様々な「縁」を結ぶとされています。よりよい生活を営むには、人と人との出会いはとても大事です。縁にまつわる願い事を、願ってみてはいかがでしょう。
福浦島にかかる真っ赤な橋の秘密
松島の写真によく登場する福浦島にかかる真っ赤な長い橋は、出会い橋と呼ばれ、縁を取り持つ橋と言われています。また、島内は自然豊かでビュースポットも多数!30分ほどで見て回れるので、散策にもぴったりです。
松島には出会い橋のほかにも、2つの橋があります。ひとつが、雄島にかかる縁切り橋。もうひとつが、五大堂にかかる透かし橋です。
縁切り橋→出会い橋→透かし橋、そして円通院の順番で巡ると、良縁に恵まれると言われています。気になる方はぜひこの順番に立ち寄ってみてください。
夏は穴子が旬!「田里津庵」がおすすめ!
松島にはおいしいグルメがたくさん!特に、夏は穴子が旬を迎えます。穴子が人気のお店は多数ありますが、味はもちろん、ロケーションも抜群なお店が「田里津庵」です。
店内にはオーシャンビューのテーブル席のほか個室もあるので、家族連れや特別な1日を過ごす方にはおすすめです。おいしい穴子料理を待つ時間も、美しい松島の海を眺めながら過ごせます。
自慢の一品は穴子のひつまぶし。ふっくらとした穴子はそのまま食べても絶品ですが、5種類の薬味と一緒に食べるとまた違った味わいが楽しめます。松島旅行の際はぜひ立ち寄ってみてください。
住所 | |
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宮城県宮城郡松島町 |
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電話番号 | 022-354-2618(松島観光協会) |
アクセス | 仙台空港より車で約40分 |
7,涼を求めて!阿武隈ライン舟下り
「阿武隈川」は、東北地方では北上川に次ぐ2番目に長い川として知られています。一級河川で流れは比較的穏やか。そんな阿武隈川でのライン舟下りは、涼を求める夏の宮城旅行にぴったりのアクティビティです。
阿武隈川の舟運の歴史
阿武隈川は、福島県の南側、白河市にある甲子旭岳を源流とし、宮城県から海に注ぎ出ています。かつては、阿武隈川を利用した舟に荷物を乗せて運ぶ舟運(しゅううん)が盛んに行われていました。
江戸時代以前は、周辺に住む人々が漁をする程度にしか利用されていなかった阿武隈川ですが、江戸時代に入ると、福島県の北部の一部が天領となり、江戸に年貢米を納めなければならなくなります。そこで米を運ばなければならなくなり、舟運が始まりました。
舟運のために整備が進みましたが、ひとつの舟で最初から最後まで荷物を運べた訳ではありません。例えば、福島県から宮城県へ荷物を運ぶ場合、最初は小型船で宮城県の丸森町まで行き、そこで荷物を大型船に移し替える必要がありました。
明治時代に入るとますます整備が進み、蒸気船も運行し始めましたが、福島市から仙台市まで荷物を運ぶのに、約12時間もかかっていたそうです。
時間や体力を必要とする舟運ですが、多くの食材や木材を運んできました。しかし、昭和の初め頃、東北本線が開通したことに伴い、時間のかっかる舟運は姿を消します。
阿武隈ライン舟下りとは
福島市から舟運で荷物を運ぶ際、乗り換えの場となった宮城県の丸森町を発着地とし、約8㎞の周遊を楽しめるのが、阿武隈ライン舟下りです。
屋形船風の小型船に乗り込み、船旅はスタートします。ゆったりと進む船の中で聞く船頭さんのユーモアたっぷりなお話も、舟下りの魅力のひとつ。また、山の中を進む夏の船旅は蝉の鳴き声がBGMとなって、ノスタルジックなひと時が過ごせます。
2019年10月、台風19号が発生し、東日本を中心に、大きな被害を各地に及ぼしました。舟下りの発着地である丸森町も、例外ではありません。普段は穏やかな阿武隈川ですが、大雨になると氾濫しやすい暴れ川として知られています。台風の影響で中断を余儀なくされた舟下りでしたが、台風被害が出た翌月の11月には再開を果たしました。
舟下りは、平日4便、休日6便運行しておいます。船下りを終えたら、歴史ある丸森町の散策に出かけましょう、丸森町には、町の文化や歴史を伝える博物館や寺社仏閣などがあります。舟下りと同様、台風による被害から強く立ち上がった、丸森町を散策してみるのもおすすめです。
住所 | |
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宮城県伊具郡丸森町字下滝12 |
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電話番号 | 022-472-2350 |
営業時間 |
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アクセス | 仙台空港より車で約40分 |
今年の夏は見どころ満載の宮城県へ
夏の宮城県でおすすめしたい観光スポット7箇所を厳選して、その歴史や魅力と共に紹介しました。伊達政宗が治め、発展していった宮城県。伊達政宗だけでなく、源義経や松尾芭蕉など、多くの偉人たちがこの地に足を運びました。青々とした葉が生い茂り、蝉の鳴き声が響く夏の宮城県は、都会では味わえない自然にあふれた情景を求める人々を待っています。
就航している航空会社 |
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JAL(日本航空)、ANA(全日空)、スカイマーク(SKYMARK)、アイベックスエアラインズ(IBEX Airlines)、エア・ドゥ(AIR DO)、フジドリームエアラインズ(Fuji Dream Airlines)、ピーチ・アビエーション(Peach Aviation) |