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スマートフォンやタブレットなどの電子機器は、もはや私たちの暮らしになくてはならないものとなっています。
自宅や仕事場はもちろん、電車やバスなど公共交通機関を利用している時でさえ、スマートフォンやタブレットから片時も目を離せなくなっているのではないでしょうか。
出張や旅行等で飛行機に乗っている時も、電車やバスに乗っている時と同じように、自由に電子機器を使えると思っていませんか。
飛行機はほかの交通機関と異なり、スマートフォンなどの電子機器の取り扱いについて、機内での使用に制限を設けています。
そこでこの記事では、LCC(=Low Cost Carrier)の中でもとりわけ運賃の安さに定評があるジェットスターのwifiの取り扱いについて解説しています。
ジェットスターの機内に持ち込んだスマートフォンなどをwifiに接続してインターネットを利用できるのか、また、なぜ飛行機ではwifiの使用が問題になるのか、機内でwifiが使える航空会社はあるのかなど、飛行機のwifi事情について詳しく紹介すると同時に、ジェットスターが会員向けに提供しているポケットwifiの割引レンタルサービスに関しても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

ジェットスターは国内線の機内でwifiが使える?

ジェットスターの飛行機に乗る際、スマートフォンやノートパソコンなどの電子機器は破損の恐れがあるため預け入れることができず、機内に持ち込まなくてはなりません。
地上にいる時と同じように機内でwifiが使えるのなら、持ち込んだ電子機器でネットフリックスなどを視聴したり、ゲーム機をインターネットに接続して対戦ゲームに興じたりできたら、飛行中も退屈せず楽しく過ごせますよね。
果たして、ジェットスターの機内ではwifiが使えるのでしょうか。

ジェットスターは機内でwifiが使えない

結論から申し上げると、ジェットスターは国内線も国際線も機内でwifiを使うことできません。
最近は国際線の機内だけでなく、国内線の機内においてもwifiサービスが利用できる航空会社が増えてきましたが、国内のLCCではまだ機内wifiのサービスが整備されておらず、ジェットスターもほかのLCC同様まだ機内wifiの環境が整っていません。
また、国内各航空会社では、乗客が個人的に持ち込んだポケットwifiの使用を許可しておらず、機内に持ち込む際は電源をオフにする必要があります。
したがってジェットスターの機内では、スマートフォンやタブレットなどの電子機器を持ち込んでも、インターネットに接続したり通話したりすることができないことを承知しておきましょう。

機内でwifiが使えない理由

電車やバスと違い、一般的に飛行機ではwifiが使えないため、機内でインターネットに接続することはできません。
では、どうして飛行機ではwifiが使えないのでしょうか。

wifiから発せられる電波が運航に障害をおよぼす

機内に持ち込んだスマートフォンなどをwifiにつなぐと、飛行機の外部と無線通信するために、wifiから電波が発せられます。
その電波の周波数が、飛行機を誘導する管制塔が発する周波数と近いといわれており、本来の正しい航路を妨害してしまう恐れがあるのです。
また、スマートフォンなど電子機器の発する電波が、飛行機にあるさまざまな計器に影響を与える可能性も指摘されています。
飛行機の内部と外部との間で無線通信を行うことで電波が発せられ、安全な運航が脅かされる危険があるため、wifiの利用は禁じられているのです。

機内でwifiを使ったらどうなる?

許可なく機内でwifiを使用すると、「航空法施行規則第164条15」という法律に違反することになり、50万円以下の罰金を課せられます。
この法律は、日本の航空会社だけでなく、日本の領空を飛ぶ外国の航空会社の飛行機にも適用されます。
過去には飛行機が着陸体勢に入っても、機長の指示に従わずにメールのやり取りを止めなかった男が逮捕された事例がありますので、機内では必ず乗務員の指示に従い、勝手な振舞いをしないようにしましょう。

機内に持ち込んだ電子機器は「機内モード」で使用可能

機内にwifi環境がないなら、モバイル端末を持ち込んでも意味がないと思っていませんか。
しかし、機内に持ち込んだスマートフォンなどの電子機器は、次に述べるやり方であれば使用することができます。

機内では「機内モード」で使用可能

飛行機に乗ると、乗務員から「機内では電子機器の電源はオフにするか、機内モードに設定の上、お使いください」というアナウンスが流れます。
かつては、機内に持ち込んだ電子機器は全て電源を切らなければなりませんでしたが、2014年9月に航空法が改正され、持ち込んだ電子機器は電源を切らなくても「機内モード」にすれば使用が認められるようになりました。

機内モードとは?

機内モードとは、スマートフォンなどの電子機器の無線通信を一切使用できなくする機能のことです。
機器によっては機内モードを、フライトモード、電波OFFモード、オフライン状態などと呼ぶこともあります。

機内モードでできないこと

電子機器を機内モードに設定すると、無線通信を利用したサービスは一切使えません。
具体的には、以下のサービスが使えなくなります。

  • インターネット
  • メール
  • 通話
  • データ通信
  • GPS

インターネットでネットサーフィンを楽しんだり、メールで写真を送信したり、電話をしたりといったことはできません。
携帯ゲーム機も同様に、ゲーム機同士で通信したり対戦したりできないので、ゲーム機に搭載されている無線スイッチをオフにするか、ネットワーク機能を無効にしてください。
ネットフリックスなどの動画配信サービスや、起動時に電波を発するタイプのアプリも利用できません。
しかし、機内モードに設定しても楽しめることはいろいろあります。

機内モードで楽しめること

機内モードにすると利用できるサービスは限られてしまいますが、電源をオフにして電子機器を全く使えない状態にするよりは、機内で楽しく過ごせます。

Bluetoothイヤホンで音楽を楽しむ

Bluetoothを利用するワイヤレスイヤホンやワイヤレスヘッドホンは、ジェットスターの機内に持ち込んで常時使用することができます。
Bluetooth製品は電波を発しますが、航空機内部での電波通信であり、禁止されている航空機外部との電波通信ではないため、航行に影響を与える心配はなく、2014年の航空法改正後、使用が認められています。
機内ではスマートフォンやパソコンは機内モードにしますが、ワイヤレスイヤホンやワイヤレスヘッドホンを使用する時は、接続するスマートフォンやパソコンのBluetooth接続だけをオンにして使います。
普段、地上で使っているワイヤレスイヤホンやワイヤレスヘッドホンで音楽や動画を楽しめれば、機内でも快適に過ごせますね。

音楽や動画は事前にダウンロードしておく

機内で視聴したい音楽や動画などは、飛行機に乗る前にあらかじめダウンロードしておけば、機内でゆっくり観賞できます。

機内から写真を撮って保存

窓の外の景色などを写真に撮って保存しておけば、飛行機が到着して電波を発してもいい状態になってから、友人などに送信したり、SNSに投稿したりすることができます。

ゲームや読書に没頭

通信機能をオフにしたゲーム機で、ゲームに没頭したり、電子書籍を持ち込んで読書をしたりするのもおすすめです。

通信機能のない機器で楽しむ

通信機能が付いていないビデオカメラ、DVDプレーヤー、デジタルカメラなどはもともと電波を発しないため、機内に持ち込んで自由に使用することができます。
お気に入りのDVDを、DVDプレーヤーを使って再生すれば、飛行中も退屈せず楽しく過ごせます。

モバイルバッテリーの持ち込みを忘れずに

機内ではスマートフォンなどの電子機器を機内モードにすれば使用することができますが、あらかじめダウンロードしておいたドラマなどを長時間視聴する際は、電池切れを「防ぐために、モバイルバッテリーを機内に持ち込むことをおすすめします。
なぜなら、ジェトスターの国内線の機内にはコンセントやUSBの差込口がないので、バッテリーが切れても充電することができないからです。
なおジェットスターでは、機内でエンターテイメント番組を放送していませんし、イヤホンの無料提供サービスもありませんから、機内で音楽や動画を楽しみたいなら、乗客が自前で準備して搭乗しなければなりません。
ジェットスターの国際線の一部機種にはコンセントが付いているのもありますが、ジェットスターはLCCの中でもとりわけ運賃の安さを重視している航空会社ですから、サービスの類は全て有料です。
そのためジェットスターでは、基本的に国際線も国内線も充電はできないものと考えておいたほうがいいので、モバイルバッテリーは必需品といえるかもしれません。
ちなみに、モバイルバッテリーはリチウムイオン電池を使用しているため、法律により荷物室に預け入れることができず、必ず機内に持ち込まなくてならないため、スマートフォンなどの電子機器と一緒に機内に持ち込んでください。

機内に持ち込めるモバイルバッテリーの条件

機内に持ち込めるモバイルバッテリーは、160Wh以下のもので1人2個までと決まっています。
一般的なモバイルバッテリーは全て160Wh以下なので、よほど容量の大きなものでなければ心配する必要はありません。
また、モバイルバッテリーは発火の恐れがあるため、電源スイッチのあるもので、本体にひび割れなどの損傷がないことが条件となっています。

電子機器の使用が制限される時は?

機内に持ち込んだスマートフォンなど電子機器の使用が制限されるのは、飛行機に乗った瞬間からではありません。
ほかの乗客がまだ搭乗中であれば、席に着いていても持ち込んだ電子機器は自由に使えます。
電子機器の使用が制限されるのは、「飛行機のドアが閉まった時から着陸後の滑走が終わった時まで」です。
その間は電子機器から電波が発信されないよう電源を切るか、機内モードにしなければなりません。
離陸前に乗務員から電子機器の使用に関するアナウンスがあるので、指示に従ってください。
また機内モードに設定していても、飛行中の運航状況によっては、機長判断で電子機器の電源をオフにしなくてはならない場合があります。
アナウンスがあった時は、速やかに指示に従いましょう。

キッズモバイルの機内持ち込みは要注意

子供用の携帯電話には、通常機内モードがありません。
子供用のスマートフォンを機内に持ち込む時は電源を切らなければなりませんが、子供見守り機能がオンのままだと、電源を切っても定期的に電源が入り位置情報などを自動で送信してしまいます。
子供にキッズモバイルなどを持たせる時は、飛行機に乗る前に、保護者が完全に電源オフにするか、電源オフ通知設定を解除する必要があります。

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機内wifiサービスがある航空会社は?

ジェットスターは機内でwifiが使えませんが、ほかの航空会社の飛行機は、機内でwifiが使えるのでしょうか。

JALとANAは機内wifiサービスがある

2023年3月現在、JALとANAの国内線の機内では、無料でwifiが利用できます
両社の国際線もwifiを利用できますが、両社ともファーストクラスのみ無料で利用でき、その他のクラスは有料です。
ジェットスターをはじめLCCの飛行機は、機内のwifi環境が整備されていないため、前に述べたように、スマートフォン等は機内モードに設定した上での利用しかできず、インターネットに接続することはできません。
しかし、JALとANAでは機内でもwifiが使えるようになっているため、持ち込んだスマートフォン等をインターネットに接続して使うことができます。
では、JALとANAの機内wifiを通じた通信の仕組みは、どのようになっているのでしょうか。

機内wifiの仕組み

機内のwifi通信の仕組みは、街のカフェや駅などに整備されているwifiの仕組みとはかなり異なります。

飛行機のwifiは、地上から上空の人工衛星に向かって電波を飛ばし、その衛星から放たれた電波を、飛行機の機体に設置してあるアンテナがキャッチし、機内に設置してあるルーターのような機器を通じて、その電波を各乗客のスマートフォン等に届けています。
つまり、電波を衛星経由で飛行機に届け、さらに機内のルーターのような機器を通じて電波を各端末に送るという、時間も手間もかかる仕組になっています。
そのため地上で利用するwifiに比べて通信速度が遅い上、乗客が一斉に使用すれば回線が混雑してさらに通信状況が不安定になり、中断してしまうことも多いようです。
安定した通信環境ではないため、機内wifiではインターネットに接続したままでの動画サイトの視聴、アプリのダウンロード、ソフトウエアのアップデートなどといった大容量のデータの送受信はできません。
仕事で機内wifiを利用する場合も、こまめにデータを保存しておくなど対策しておいたほうがいいでしょう。

機内wifiでできること

地上でwifiを利用するのに比べると、機内wifiを利用してできることは限られていますが、それでも飛行時間を楽しく快適に過ごせます。
無料機内wifiサービスを使ってできることは、次の通りです。

  • インターネットに接続して簡単な調べものをしたり、メールの送受信をしたり、SNSに投稿したりできる。
  • 機内で流されているドラマ、バラエティ、アニメ、音楽などのエンターテイメントプログラムを視聴できる。
  • 最新のニュースやスポーツ中継などをリアルタイムで視聴できる。
  • 搭乗している飛行機がどこを飛んでいるのか、現在地を地図上で確認できる。
  • JAL、ANAの機内限定で販売されている商品を購入するなどショッピングが楽しめる。

機内wifiが利用できる機種は限定的

JAL、ANAの機内wifiは、サービスが受けられる機種が限られており、全機種でwifiが利用できるわけではないので注意してください。
また、機内wifiを利用するには、事前にANA、JALのアプリをインストールしておく必要があります。
搭乗してしまうとダウンロードはできないので、搭乗する前にインストールしておきましょう。
機内でwifiが利用できるのは、離陸後約5分後から着陸の約5分前までです。
つながりにくい場合は、少し時間を置いてから再チャレンジしてください。

ジェットスターはwifiレンタルが割引に

ジェットスターでは、「Club Jetstar」という有料のJetstar会員になると、会員特典として、海外で使用できるwifi機器のレンタルサービスを10%引き、国内で使用できるwifi機器を20%引きで利用できます。
旅先や出張先でスマートフォンやアプリの料金を気にせず、思う存分インターネットが使えて便利ですので、頻繁にジェットスターを利用する方なら会員になることをおすすめします。
Club Jetstarの年会費は3,980円ですが、ひとりで年に3回以上ジェットスターに乗る機会がある方なら充分元が取れます。

まとめ:ジェットスターの機内ではスマホを機内モードにして楽しもう

ジェットスターの機内wifiサービスの有無、機内wifiの仕組み、スマートフォンなど電子機器の機内での取り扱い等について解説しました。
飛行機内ではジェットスターに限らず、持ち込んだ電子機器を機内モードに設定して、運航を妨げないようにすることが大切です。
ジェットスターのように機内wifiの環境が整備されていない飛行機では、事前にダウンロードしておいた動画や音楽などを再生したり、電子書籍を読んだりするなどして、楽しく過ごしましょう。