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格安な運賃でシンプルな空の旅を提供するジェットスターは、LCC(Low Cost Carrier)の中でも手荷物のルールが厳しいことで知られている航空会社です。

手荷物のサイズや重量を厳格に制限することで、余分な燃料を消費しないよう機体の重量を軽くし、運賃を安く提供しています。

この記事では、制約が多いといわれるジェットスターの機内持ち込み手荷物および受託手荷物(預け入れ荷物)のルールを詳細に解説しています。
余計な出費をしないよう手荷物のルールを理解し、空の旅を格安な料金で楽しみましょう。

ジェットスターの機内持ち込み手荷物のルール

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飛行機に持ち込む手荷物には、機内持ち込み手荷物(乗客が機内まで一緒に持ち込む手荷物)と受託手荷物(飛行機の荷物室に預け入れる荷物)の2種類があります。

ジェットスターの場合、どちらも運賃と連動して料金や制約が変わります。
荷物のサイズや重量、個数がほんの少しでも制限を超えてしまうと、追加料金を支払わなくてはいけません。
運賃ごとの制約や荷物のルールを知り、追加料金が発生しないよう準備しましょう。

運賃タイプ別:機内持ち込み荷物の料金

ジェットスターの運賃タイプは、エコノミークラスの「Starter」「Starter Plus」「Starter Flex」「Starter Flex Plus」、ビジネスクラスの「Business」「Business Max」の、合計6種類です。

それぞれの運賃タイプによって提供されるサービスが異なり、手荷物に関しては運賃タイプのグレードによって無料となる範囲が異なります

運賃タイプ 機内持ち込み手荷物
エコノミークラス Starter 計2個/7㎏まで無料
Starter Plus 計2個/7㎏まで無料
Starter Flex 計2個/7㎏まで無料(一部路線は14kgまで無料)
Starter Flex Plus 計2個/7㎏まで無料
ビジネスクラス Business 計2個/14㎏まで無料
Business Max

ジェットスターで人気なのは最安値プランのStarterですが、Starterは荷物の制約が最も厳しく、受託手荷物は全て有料です。

Starterは預け入れる荷物のない方にはおすすめですが、預け入れる荷物のある方は、Starterで別途料金を支払うよりもStarter PlusやStarter Maxを選んだ方がお得になる場合があります。

機内に持ち込み可能なのは手荷物1個と身の回り品1個の計2個

ジェットスターをはじめ、国内各航空会社の機内に無料で持ち込める荷物は、ボストンバッグ、リュックサック、キャリーケースなどの手荷物が1個と、ハンドバッグ、カメラ、傘などの身の回り品が1個の合わせて2個までとなっています。

カメラと傘とハンドバッグを持っていれば、それだけで身の回り品が3個とカウントされてしまうので、例えばカメラをキャリーケースなどの手荷物の中に入れて機内に持ち込んだり、受託手荷物として預ける荷物の中に入れたりするといいでしょう。

パソコンは身の回り品として持ち込み可能

身の回り品はハンドバッグ、傘、カメラのほかに、文庫本、財布、コート、免税品なども身の回り品扱いとなります。

ビジネスマンに欠かせないパソコンも、ノートタイプであれば身の回り品として機内に持ち込み可能です。

パソコンを機内に持ち込みたい方は、コートや文庫本などの身の回り品を手荷物の中に収納するなど荷物の収納の仕方を工夫して、上手に機内に持ち込みましょう。

機内持ち込み手荷物のサイズ制限

ジェットスターの機内に持ち込める手荷物には、次のように大きさの制限があります。

●手荷物1個の大きさ:高さ56cm×幅36cm×奥行23cm以内

この大きさには、キャリーケースなどのハンドル、外ポケット、キャスターも含まれています。

例えばキャリーケースの本体だけで高さが56cmあるなら、ハンドルやキャスターを加えると規定を超えてしまい、追加料金がかかります。

またジェットスターでは、スーツカバーのサイズも制限しています。

●スーツカバーの大きさ:高さ114cm×幅60cm×奥行11cm以内

喪服や礼服はこのサイズのカバーに入れれば無料で機内に持ち込めます。

機内持ち込み手荷物は7㎏まで無料

ジェットスターのエコノミ―クラスの運賃タイプは、手荷物と身の回り品合わせて7㎏までなら無料で機内に持ち込めます。

ボストンバッグに厚めのノートパソコンを加えると、あっという間に重量オーバーになる恐れもある容量です。

荷物に不安がある人はビジネスクラスを選択するか、有料オプションで持ち込める容量を追加しましょう。

14㎏まで持ち込み可能でも1個の重さは10㎏まで

ジェットスターのビジネスクラスでは、手荷物と身の回り品合わせて14㎏まで機内に持ち込めますが、荷物1個の重さは10㎏までに制限されています。

例えば4㎏の免税品を10kgのキャリーケースに入れて機内に持ち込もうとすると「重さ14kgのキャリーケース」と判断され、持ち込めません。
この場合は4kgの免税品1個、10kgのキャリーケース1個で計2個とすれば持ち込めます

機内持ち込み手荷物の総重量が14㎏まで可能であっても、手荷物1個の重さが10㎏を超えないようパッキングを工夫しましょう。

航空会社別機内無料持ち込み手荷物の比較

ジェットスターは手荷物の制限が厳しい分、コストを抑えて運賃の安さに反映しています。
持ち込み荷物の重量を7㎏までとしている航空会社は、LCCの中でもジェットスターを含め3社で、サイズの規定も大手航空会社より一回り小さく制限されています。

下記に国内航空会社の機内持ち込み手荷物の規定をまとめてみました。

航空会社 重量 個数 サイズ
ジェットスター 計7㎏まで 手荷物1個と
身の回り品1個の合計2個
高さ56cm×幅36cm×奥行23cm
ピーチ 計7㎏まで 手荷物1個と
身の回り品1個の合計2個
高さ40cm×幅50cm×奥行25cm
3辺合計が115cm以内
スプリング 計7㎏まで 手荷物1個と
身の回り品1個の合計2個
高さ56cm×幅36cm×奥行23cm
3辺合計が115cm以内
スカイマーク
スターフライヤー
エアドゥ
ソラシドエア
計10㎏まで 手荷物1個と
身の回り品1個の合計2個
高さ55cm×幅40cm×奥行25cm
3辺合計が115cm以内
JAL
ANA
計10㎏まで 手荷物1個と
身の回り品1個の合計2個
【座席数が100席以上の機体】
高さ55cm×幅40cm×奥行25cm
3辺合計が115cm以内
【座席数が100席未満の機体】
高さ45cm×幅35cm×奥行20cm
3辺合計が100cm以内

ジェットスターで手荷物が多い時は「プラス7kg」を使おう

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手荷物はできるだけ預けずに機内に持ち込みたい、そう考えているなら、ジェットスターのオプション「プラス7kg」がおすすめです。

「プラス7㎏」とは

エコノミークラスの運賃プランには「プラス7㎏」という有料オプションがあります。
プラス7kgのオプションを付与すれば、無料分の7kgに加えて合計14㎏まで機内に持ち込みが可能です。

機内に持ち込める荷物の個数は2個まで、1個の荷物のサイズは高さ56cm×幅36cm×奥行23cm以内と、基本ルールは無料で持ち込める時と変わりません。
手荷物1個当たりの重さは10㎏以内です。

なお、プラス7㎏は販売数に限りがあり、先着順で販売されます。
できるだけ早く購入しないと売り切れてしまう恐れがあるので、チケット予約と同時に購入することをおすすめします。

プラス7kgの追加料金

ジェットスターのプラス7kgオプションは、どのタイミングで、どこで申し込むかによって以下のように金額が違います。

予約場所・タイミング プラス7kg料金(国内線)
航空券予約時 約1,300円
航空券予約後 約2,000円
空港カウンター 約4,000円
搭乗ゲート 約4,500円

当日に空港でプラス7kgを追加すると、料金が非常に高くなります。
総重量が7㎏を超えないかどうかを必ず事前に確認するようにしましょう。

特に往復のフライトを予約する方は、復路の便に搭乗する際の機内持ち込み手荷物は、お土産分が増えることを想定して予約する必要があります。

プラス7㎏の申し込み方法

明らかに手荷物の総重量が7kgをオーバーする場合は、以下の手順でプラス7㎏のオプションを申し込んでおきましょう。

  1. ジェットスターの公式サイトにアクセスして搭乗便を予約する
  2. 機内持ち込み手荷物の項目で「プラス7㎏」にチェックを入れる

チケット予約後に購入する場合は、ジェットスター公式サイトの「予約の確認/変更」のページにアクセスして、変更手続きをします。

夏休みや年末年始など繁忙期には売り切れとなることもあるため、航空券の予約時に申し込むのがおすすめです。
インターネットで予約時に申し込んでおけば、最安値でオプションを追加できます。

ジェットスターの荷物検査は厳しい!クリアするコツは?

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ジェットスターは機内持ち込み手荷物の荷物検査が厳しいといわれています。
チェックインと保安検査を通過した後、搭乗ゲートでも荷物検査が行われることがあり、個数や重量が制限を超えていれば追加料金を徴収されます。

空港での料金の支払いは、インターネットで事前に支払い手続きをするよりもかなり割高となってしまうため、制限オーバーは極力避けたいところです。
追加料金を払わずに済むよう、荷物検査をスムーズに通過するためのコツを紹介します。

軽い素材のバッグに入れる

ジェットスターは重量の上限が7㎏のため、風袋そのものが重いキャリーケース等に重い荷物を詰め込むと重量オーバーになる可能性があります。
ナイロン製のカバンなどできるだけ風袋の軽いバッグに詰めた方が、たくさんものを詰め込むことが可能です。

リュックなど背負えるタイプのカバンなら、7kg近くの重い荷物でも運びやすくなります。

カバンを大小2つ用意する

機内に持ち込む荷物は、キャリーケースやリュックサックなどの手荷物と、ハンドバッグ、傘などの身の回り品を合わせて2個までです。

規定のサイズの範囲内で、大きめのカバンと小さめのカバンを用意し、機内ですぐに必要となる品物を小さめのカバンに入れ、それ以外のものを大きめのカバンに詰めておくと、機内で楽に過ごせます。

スーツケースの重量を含めて重さを調整する

ジェットスターの機内持ち込みサイズで56cm×幅36cm×奥行23cm以内は、スーツケースで言うと1~2泊分程度の容量です。
長期旅行だと荷物が収まらない恐れがあります。

またスーツケースは本体重量そのものが重いものが多く、1~2泊用でも2~3㎏あるため、中に重いものを詰めると重量制限を超える可能性が高まるでしょう。

事前にスーツケースの重さを含めて重量を量り、持ち込み荷物全体で7㎏を超えてしまうようならプラス7kgを追加する、または14㎏まで無料のビジネスクラスを選ぶといいでしょう。

はかりを持参して荷物の重さを量る

飛行機を往復で予約した場合、復路便は荷物が多くなりがちです。
帰りの手荷物はホテル等の宿泊先でまとめなければならないため、重量を正しくチェックできません。
そのため、当日空港で重量オーバーが判明して追加料金を取られるといったケースがよくあります。

携帯用のはかりを持参すれば宿泊先でも重量チェックができ、荷物検査の厳しいジェットスターでも安心して利用できます。

お土産は袋から出してカバンに入れる

空港の売店などでお土産を買うと、専用の袋に入れてくれますが、この袋も身の回り品としてカウントされてしまいます。

カバンを含めて3個以上となると個数オーバーになってしまうため、お土産は袋から出し、もともと持っていたカバンの中へ詰め替えるといいでしょう。

帰りのお土産は配送する

旅行の帰りは、お土産で荷物が増えがちです。
重量オーバーになる可能性があるので、重いお土産はお店から配送してもらった方が、空港で追加料金を払うより安くなる可能性があります。

服のポケットに入れたり、重ね着したりする

小物類はカバンに詰めずに着ている服のポケットに入れると、荷物の重量から除外されて重量オーバーを回避できるかもしれません。
荷物の重量が限度を少し超えていたら、この方法を試してみてください。

また、上着を重ね着したり、アクセサリー類を身に付けたりすることでも手荷物の重量を減らせます。

家族や友人に荷物を持ってもらう

ジェットスターが定める重量の上限7㎏は、1人が機内に持ち込む手荷物に対しての制限です。
一緒に搭乗する家族や友人の機内持ち込み手荷物に余裕があれば、少し持ってもらうことで、制限内に収まりやすくなります。

ジェットスターの受託手荷物のルール

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機内に持ち込めない手荷物は、受託手荷物として空港カウンターで預け入れなくてはなりません。
ジェットスターでは、受託手荷物は総重量40kgまで預け入れ可能です。

受託手荷物の料金は、運賃タイプによって全て有料になるものと一部無料になるものとがあります。

エコノミークラス 運賃タイプ 受託手荷物
Starter 全て有料
Starter Plus 20㎏まで無料(国内線は10㎏まで無料)
Starter Flex 全て有料
Starter Flex Plus 20㎏まで無料
ビジネスクラス Business 30㎏まで無料
Business Max 30㎏まで無料

受託手荷物の規定

ジェットスターの受託手荷物の規定は以下の通りです。

重量 総重量40kgまで(ただし荷物1個の重さは32㎏まで)
個数 制限なし
サイズ 1辺の長さが1mを超えないこと

荷物の個数に制限はありません
1個の重さが40kgあるなら32㎏と8Kgの手荷物に分けたり、10㎏ずつ4個の荷物に分けたりするなど、上手に荷物を分けて重量を分散させてください。

空港スタッフが受託手荷物を梱包することはないので、受託手荷物は全て、乗客自身が梱包して預けます。

受託手荷物の料金

受託手荷物がついていない運賃プランにおける料金設定は、受託手荷物の重量によって料金が変わる仕組みです。
重量の範囲は0〜40kgまでで、15㎏までなら同一料金ですが、15㎏超えると5㎏毎に料金が上がります。

下記の予約例から、受託手荷物の追加料金を見てみましょう。

2025年2月4日~2月5日大阪ー東京(往復予約)Starterプラン
追加重量 チケット予約時の受託手荷物料金(1人あたり)
15kg 1,680円
20kg 1,780円
25kg 2,570円
30kg 2,670円
35kg 3,460円
40kg 3,560円

2024年12月17日時点

サイズの大きい受託手荷物の追加料金

サーフボードなど1辺の長さが1mを超えるものを預ける場合は、受託手荷物料金に加えて1個につき2,000円の追加料金が発生します。

例えばサーフボードを含めた受託手荷物の総重量が30㎏ある場合、基本の受託手荷物料金2,670円+大きな手荷物分の料金2,000円=4,670円です。

1辺の長さが1mを超えるものには、サーフボード、自転車、ゴルフバッグ、スキー板、スノーボード、大型楽器、絵画、彫刻作品などがあります。

なお、車椅子、ベビーカー、医療機器に関しては、1辺の長さが1mを超えても追加料金は発生せず、無料で預けることができます。

追加料金に注意!ジェットスターで荷物が増えたら

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ジェットスターは荷物検査が厳しく、搭乗ゲートの手荷物検査で重量オーバーなどが判明すると機内に荷物が持ち込めなくなり、追加料金を支払わざるを得なくなります。

重量オーバーで割高な追加料金を払う前に、料金の仕組みや対策のポイントを押さえておくべきです。

空港での追加料金

事前に受託手荷物や機内持ち込みの追加をの申し込みせず、当日に空港で追加する場合は、搭乗に近づくほど料金が高くなります。

各追加料金 空港カウンター 搭乗ゲート
受託手荷物 4,600円 5,500円
サイズの大きな荷物 2,500円/1アイテム1区間
プラス7kg(機内持ち込み) 5,000円 5,500円

チケット予約時に受託手荷物を申し込む場合、Starterだと1,680〜3,560円でした(2024年12月17日時点)。
最大40kgを申し込んでも4,000円に満たないため、当日にカウンターや搭乗ゲートで購入してしまうと、非常に割高なことがわかります。

サイズの大きな荷物についても、通常より500円高額です。

なお事前に受託手荷物を申し込んでいても、空港で重量超過が発覚したら、1kgごとに1,000円の追加料金がかかるため注意してください。

空港での追加料金の支払いを回避するには、事前に荷物の個数や重量を正しくチェックして制限を超えないようにするか、チケット予約時に受託手荷物のオプションを購入をしましょう。
余裕を持ったプランにしておけば、荷造りする時に神経を使わなくて済むので、気楽に旅行の準備ができます。

受託手荷物とプラス7㎏、どちらがお得?

機内に持ち込む手荷物が7㎏を超えそうな時、一緒に受託手荷物を申し込んだ方がいいのか、プラス7㎏を申し込んで機内に持ち込んだ方がいいのか、どちらがお得でしょうか。

機内に持ち込もうとしている手荷物の総重量が14㎏で、以下の便に搭乗すると仮定します。

2025年2月4日~2月5日大阪ー東京(往復予約)
購入タイミング 15㎏までの受託手荷物料金 プラス7㎏購入料金
チケット予約時 1,680円 1,960円
空港カウンター 3,600円 4,000円
搭乗ゲート 4,500円 4,500円

2024年12月17日時点

このフライトの場合、チケットの予約時に受託手荷物として申し込んだ方がお得です。

受託手荷物とプラス7㎏の料金の違いは300~400円なので、手元に持っておきたい大事な品物なら、プラス7㎏を購入した方がいいでしょう。

荷物が多いならチケット予約と同時に手続きしよう

事前に受託手荷物やプラス7kgを申し込んでおらず、当日空港で購入が必要になると、非常に割高となってしまいます。

荷物が多くなるとわかっている場合は、できるだけチケットの予約時に受託手荷物やプラス7kgのオプションを購入しておくのがおすすめです。

受託手荷物としたほうがいいのか、プラス7kgを追加して機内に持ち込んだほうがいいのかは、荷物の種類やトータルの費用から判断しましょう。

重量オーバーするより機内サービスを利用しよう

飲食物の持ち込みは重量オーバーはもちろん、種類によっては検査に引っかかる恐れもあります。
特に国際線は検査が厳しいので、重量を抑えるためにも機内サービスを利用しましょう。

ジェットスターの機内食やドリンクサービスは基本的に有料ですが、ビジネスクラスであればバウチャーというクーポン券としてチケット代に含まれています。
エコノミークラスでもStarter PlusとStarter Flex Plusであれば、一部の長距離国際線にてチケット代に含むことが可能です。

バウチャーを使って飲み物やスナックなどを注文できるので、必要に応じてプランを検討し、持ち込む飲食物はできるだけ少なくしておきましょう。

ジェットスター機内の楽器持ち込みルール

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演奏会でギターなど楽器を運びたい場合、受託手荷物として預け入れると乱暴に扱われてしまいそうで不安に思う方もいるでしょう。

ジェットスターは楽器を機内に持ち込めるため、演奏者の近くに置くことができて安心です。
ただし、機内に持ち込み可能な楽器には、小型楽器、大型楽器それぞれに次のような規定があります。

小型楽器の機内持ち込み

重さ 7㎏まで
サイズ 高さ85cm×幅36cm×奥行23cm以内
積載可能数 制限なし
収納方法 頭上の収納棚に入れる
備考 規定のサイズ・重さを超えるものは楽器用に座席を購入するか、
受託手荷物として預け入れる。
収納棚に入れる場合は、機内持ち込み手荷物の1つとカウントされる

大型楽器の機内持ち込み

重さ 15㎏まで
サイズ 高さ120cm×幅45cm×奥行20cm以内
積載可能数 2個まで
収納方法 楽器用に座席を購入し固定する。
備考 15㎏を超える楽器は受託手荷物として預け入れる。

特大サイズの楽器の機内持ち込み

重さ 15㎏まで
サイズ 高さ140cm×幅45cm×奥行50cm以内
積載可能数 1個
収納方法 楽器用に座席を購入し固定する。
備考 15㎏を超える楽器は受託手荷物として預け入れる。

【国内線】ジェットスターに持ち込める手荷物

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ジェットスターの国内線の機内には、飲み物や食べ物は持ち込めるのでしょうか。
また液体類など判断に迷う手荷物を含む場合、飛行機特有の制限を把握しておく必要があります。

国内線はペットボトルが持ち込める

国内線の場合、ペットボトルや水筒など蓋がしっかりしまる容器に入った飲み物は、機内に持ち込み可能です。

ペットボトルではなく紙コップに入った飲み物は、蓋の有無に関係なく持ち込み禁止となっています。
プラスチックの蓋があっても外れやすいため機内に持ち込めません。

化粧水は持ち込める

化粧水をはじめ化粧品類は機内に持ち込めます。

化粧水等の入っている容器が0.5リットル以下で、他の化粧品や医薬品等と併せて2リットルまたは2㎏以下であれば機内持ち込みも預け入れも可能です。

日常で使うスプレー缶は持ち込める

夏場は制汗剤や冷却材、虫よけやかゆみ止めなどのスプレー缶を持ち運びたいと思っている方もいます。

こうした日常使いのスプレー缶であれば、機内への持ち込みも預け入れも可能です。

1容器当たり0.5リットル以下で、他の化粧品や医薬品等と併せて1人当たり2リットルまたは2㎏以下であることが条件です。

アルコールは持ち込めるが飲めない

アルコール飲料は一定度数までなら持ち込めますが、機内では飲めません
旅行先でウイスキーを買って機内で飲むといったことはできず、アルコールを飲みたい場合は機内販売を利用することになります。

度数については以下のように制限されています。

アルコール度数 機内持ち込み 受託手荷物
24%以下
24%超~70%以下 ○(5リットルまで)
70%超 × ×

24%を超えるアルコール飲料を預け荷物とする場合、1人あたり5リットルまでの制限があります。

【国際線】ジェットスターに持ち込める荷物、持ち込めない荷物

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ペットボトルなどに入った飲み物は、国内線には気軽に持ち込めても国際線には持ち込めません。
国際線は飲み物に限らず、液体類の持ち込みを厳しく制限しています。

この項では、ジェットスター国際線の手荷物持ち込みについて解説します。

国際線はペットボトルが持ち込めない

国際線の場合、ペットボトルの機内持ち込みはできません
スーツケースの中にしまって受託手荷物として預け入れることはできますが、気圧の関係で破裂の危険があるためおすすめできません。

国際線へ飲み物を持ち込む場合、容量は100mlまで、蓋つき容器に入れた上でマチなしのジッパーつきビニール袋に入れるなど、厳しい制約があります。

国際線はジェットスターに限らず、どの航空会社でも飲食物の持ち込みは細かく制限されるのが一般的です。

そのため飲食サービスの料金が航空券代に含まれていることが多く、LCCであっても長距離のフライトでは飲み物や食べ物の提供を受けられます。

液体類はサイズや種類が決まっている

国際線は国内線に比べ、液体の機内持ち込みが非常に厳しく制限されています。

国土交通省発表の「国際線の航空機内への液体物持ち込み制限」によると、客室内に持ち込める液体、エアゾール、ジェル類は100ml以下の容器に入れ、それらの容器を1リットル以下のジッパー付き透明プラスチック袋に入れなければなりません。

例えば、普段使っている化粧水やクリーム類を機内に持ち込みたいなら、中身を100円ショップで売られているような100ml以下の容器に移し替え、ジップロックなどに詰めてから持ち込むことになります。

ただし、医薬品、ベビーミルク、ベビーフード、糖尿病食などはこの規定から除外されます。

「国際線の航空機内への液体物持ち込み制限」に示された客室内に持ち込み可能な液体のうち、代表的なものを記します。

種類 具体的な手荷物の例
化粧品類 薬用または化粧クリーム、ローション類、液状ファンデーション、香水・コロン、ジェル状リップクリーム・ジェル状口紅(※スティック状のものは除外)、洗顔フォーム、メイク落とし、シャンプー、リンス、トリートメント、液体せっけん
飲食物 アルコール飲料(度数70%以下)、マーガリン、ピーナッツバター、ジャム、液体スープ、プリン、ゼリー、ヨーグルト、あんみつ、アイスクリーム、かき氷、氷類
スプレー、ジェル類 虫よけスプレー、制汗ジェル、スプレー、整髪ジェル、スプレー、スポーツ用エアゾールスプレー
その他生活用品 液状除菌剤、歯磨き粉、100円ライター、充填式ライター、ジッポライター

ジェットスターの便は、国際線ターミナルから出発する国内線があり、そうした便では国内線ではあっても国際線の規約が適用されるため注意が必要です。

搭乗する便が国際線ターミナルから出発する便かどうか確認してから荷造りしないと、空港で思わぬトラブルに巻き込まれるかもしれません。

アルコールも100ml以下でないと持ち込めない

国内線も国際線もアルコール飲料は機内に持ち込みできますが、国際線では100ml以下の規定を守らなくてはなりません。

機内でアルコール飲料を飲みたい場合、機内販売を利用するのも国内線と同様になります。

免税店などで購入したアルコール飲料は、ほとんどが瓶入りです。
そのまま預け入れると破損する危険があるため、割れないように保護をした上でスーツケースの中に収納して預けるようにしましょう。

瓶入りのアルコール飲料は重いため、重量にも注意してください。

ジェットスターで持ち込みや預け入れ禁止の手荷物

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ジェットスターには国内線・国際線ともに持ってきてはいけない手荷物がいくつかあります。

機内への持ち込みと預け入れのどちらもできない荷物についてまとめました。

危険な液体類は持ち込みも預け入れもできない

飲み物や化粧水など日常生活に欠かせないような液体に関しては、国内線では比較的自由に持ち込め、国際線でも既定の範囲内であれば機内に持ち込むことが可能です。

しかし、下記に記した液体類は危険物に指定されていて、機内への持ち込みも預け入れも禁止されています。

  • 楽器用オイル(潤滑油)
  • ペンキ、塗料
  • 漂白剤、強力カビ取り剤
  • 殺虫剤
  • 農薬
  • 塩酸
  • ガソリン
  • 灯油、軽油
  • シンナー、ベンジン、ニス
  • エタノール、ホルマリン、クロロホルム、ヒ素

凶器や発火する恐れがある荷物も持ってきてはいけない

発火の恐れがあるものや、凶器になりうる可能性のあるものは危険物とみなされ、原則として機内への持ち込み禁止もしくは持ち込みが制限されています。

花火や発煙筒など火薬を含んだもの、車やバイクのバッテリー、チャッカマンなどの喫煙用途ではない着火具は、発火の恐れがあるため機内への持ち込みも預け入れも厳禁です。

例えば子供連れで夏休みの旅行や帰省をする場合、荷物の中に花火をうっかり入れてしまうことがあるかもしれないので注意してください。

ペットは預けられない

ジェットスターにはペットの預かりサービスはなく、飛行機に乗っての移動はできません。

ほかの航空会社の場合、ペットは受託荷物として貨物室に預け入れられることが一般的です。
ジェットスターでは、与圧調節設備がないためペットの預け入れはできない旨が案内されています。

まとめ:ジェットスターでは荷物を少なくしよう

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ジェットスターの手荷物に関するルールを紹介しました。

ジェットスターの荷物検査が厳しいのは、運賃を安くするために、荷物の持ち込みを制限してコストの削減を図っているからです。

ジェットスターを利用する際はできるだけ荷物を少なくするか、チケット予約と同時に荷物の料金も支払うようにしましょう。