岩手県には、歴史的建造物に指定された世界遺産や手つかずの美しい自然など、数々の観光名所があり、季節を問わず幅広い年齢層の旅行客が訪れます。雪深い地域では、スキーや雪遊びなども楽しめます。今回は冬の岩手を満喫できる人気観光スポットをランキング形式でご紹介します。岩手の冬のイベントやおすすめグルメも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
空港名:いわて花巻空港
住所:岩手県花巻市東宮野目第2地割 53番地
電話番号:0198-26-5011
公式HP:https://www.hna-terminal.co.jp/
いわて花巻空港~盛岡駅までアクセスバスで約45分
レンタカー・タクシーが利用可能です。
いわて花巻空港の詳細はこちら⇒いわて花巻空港発着
定番から穴場まで!冬の人気観光スポットTOP10
1位:冬にも訪れたい世界遺産平泉の「中尊寺・中尊寺金色堂」
岩手県南西部に位置する平泉は、奥州藤原氏が拠点とした地です。2011年には平泉にある中尊寺を中心とした数多くの寺院や宝塔、庭園が世界遺産に登録されました。
初代清衡が1124年に平和な世界を祈願し建立した中尊寺の見所は、なんといっても金箔が何重にも貼られた豪華絢爛な「中尊寺金色堂」です。奥州藤原氏の棺が安置されている堂内の装飾は、夜光貝を使用した螺鈿(らでん)細工や透かし彫りといった当時の工芸技術の贅を尽くしたもので、息を飲むほどの輝きに満ちています。阿弥陀如来、観音勢至菩薩、地蔵菩薩など多くの仏像も並んでおり、平泉の仏教美術を堪能できるスポットとして人気があります。
冬になり雪が降り積もった頃の中尊寺の美しさも見逃せません。澄んだ空との対比がひときわ幻想的で美しく、冬のシーズンにもおすすめのスポットです。観光客が少なくなる季節こそゆっくり拝観できるチャンスですので、訪れてみてはいかがでしょうか。
住所 | 岩手県西磐井郡平泉町平泉字衣関202 |
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サイト | http://www.chusonji.or.jp/ |
2位:水墨画のような世界に感動!猊鼻渓舟下り
川下りは暖かい季節だけの楽しみではありません。冬の川下りは、他の季節にはない感動があります。砂鉄川の両岸に断崖絶壁が約2キロ続く景勝地「猊鼻渓(げいびけい)」の舟下りは冬にもおすすめです。冬の澄んだ空気を吸いながら、水墨画のような世界を堪能できるのが最大の魅力といえるでしょう。
12月から2月の期間限定で運行する「こたつ舟」も楽しみのひとつ。こたつで温もり、雪景を満喫しながら、鍋や釜飯などを味わえるという、贅沢なひとときを過ごせます。
舟下りが終わりに近づく頃に船頭さんが唄う「げいび追分」も観光客に人気です。
寒い季節でも約90分の舟下りを楽しみに多くの観光客がやってくるスポットです。
住所 | 岩手県一関市東山町長坂字町467 |
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サイト | http://www.geibikei.co.jp/ |
3位:三陸を代表する景勝地「浄土ヶ浜」
東日本大震災で大被害を受けた「陸中海岸国立公園(現在の三陸復興国立公園)」の中でも屈指の人気を誇る「浄土ヶ浜」。長い年月をかけて海水で浸食された鋭くとがった岩山と海、白い砂浜の美しいコントラストが広がる三陸を代表する景勝地です。冬になり雪化粧を施すと、また格別の美しさがあります。
地名の「浄土ヶ浜」は、天和年間にここを訪れた和尚が感動してつぶやいた「極楽浄土のようだ」という言葉が由来といわれています。
浄土ヶ浜の周辺エリアは本州で最も早く日の出が見られる地域のため、元旦は初日の出を見に多くの人が集まってきます。また、浄土ヶ浜がある宮古市は天然の良港になっており、冬場は鮮度抜群の海の幸を堪能できることも魅力のひとつです。
住所 | 岩手県宮古市日立浜町32 |
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サイト | https://www.city.miyako.iwate.jp/kanko/jyoudogahama.html |
4位:中尊寺と並ぶ代表的スポット「毛越寺・浄土庭園」
平泉中尊寺とともに世界遺産に認定されている「毛越寺(もうつうじ)」。度重なる災禍により、現在残っているのは礎石や基壇といった遺構と極楽浄土の世界を再現した浄土庭園です。
浄土庭園の見所は、毛越寺境内に入るとすぐに見えてくる「大泉が池」です。清らかな水をたたえた「大泉が池」の澄んだ水面は、風が止むと、まるで鏡のよう…。雪と氷に覆われた静寂な湖面は、まさに侘びと寂びの世界です。池の周辺には州浜などの水分けや橋引石などがあり、いにしえの庭園技術を今に伝えています。
毛越寺の本堂では座禅や写経が体験できます。優雅な庭園散歩と合わせて、心落ち着くひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
住所 | 岩手県西磐井郡平泉町平泉字大沢58 |
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サイト | http://www.motsuji.or.jp/keidai/ |
5位:観光客に大人気!「三陸鉄道こたつ列車」
三陸鉄道線北リアス線には、毎年冬になると、三陸鉄道の冬の風物詩「こたつ列車」がお目見えします。久慈市と宮古市を結ぶレトロで可愛い車両です。何といっても、こたつに入って温もりながら三陸海岸の絶景を眺められるのが魅力。NHK朝ドラ「あまちゃん」の舞台となった「袖が浜駅(堀内駅)」やビューポイントでは停車してくれますので、ゆっくり眺めることができます。
岩手の寒さは寒さに慣れていない観光客にはとりわけ厳しく感じますが、その問題を解消してくれた「こたつ列車」は大人気。一度乗ると病みつきなるそうです。
運行中には、秋田県の「なまはげ」に似た北三陸沿岸地方の「なもみ」が登場したり、三陸自慢のウニ、アワビ、ホタテなどの海の幸をふんだんに使った海鮮弁当(要予約)を楽しんだりできます。
区間 | 久慈―宮古間 |
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サイト | https://www.sanrikutetsudou.com/ |
6位:小岩井農場「小岩井ウィンターイルミネーション」
雫石町にある小岩井農場では、冬になると毎年恒例「小岩井ウィンターイルミネーション」を開催します。園内の至る所がたくさんの電飾で色とりどりに彩られ、冬の夜空を照らします。
会場のシンボルは、本物のD51のSLイルミネーション。D51の汽笛効果音が時折鳴り響くので迫力満点です!全長45mにも及ぶレインボ―トンネルは大切な人と訪れたいロマンチックなデートスポットです。人気アトラクション「スノートレイン」も登場し、大人も子どもも思いっ切り楽しめます。
レストランやショップは、限定メニューや限定グッズを用意して特別仕様に変わり、冬ならではのお楽しみが満載です。
住所 | 岩手県岩手郡雫石町丸谷地36-1 |
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サイト | https://www.koiwai.co.jp/makiba/illumination/ |
7位:「南部美人」で酒蔵見学
お酒好きの方は、寒い季節になると日本酒の熱燗が楽しみではないでしょうか。
二戸市にある「南部美人」は明治35年創業の日本酒の蔵元。その代表作が社名にもなっている「南部美人」です。国内のコンクールで数々の受賞歴があり、海外にも輸出されている世界的な銘酒です。そんな二戸の誇る「南部美人」の酒造りの現場を冬期の期間のみ見学することができます。見学後に試飲ができることもあり、日本酒好きの観光客に非常に人気のスポットです。
寒い岩手でも工場内は空調が効いており快適。工場見学は定員制のため、予約がおすすめです。日本酒好きの方、岩手の名酒を地元で味わってみませんか。
住所 | 岩手県二戸市福岡字上町13 |
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サイト | https://www.nanbubijin.co.jp/tour/ |
8位:湯めぐりがおすすめ「松川温泉」
八幡平にある名湯「松川温泉」。開湯250年を超える「松川温泉」は日本で初めて地熱発電所が開設されたところです。標高800mの高台には、「松川荘」「松楓荘」「峡雲荘」の3軒の温泉宿がありますが、雪に閉ざされる冬には普通のバスでは辿りつけません。そこで八幡平マウンテンホテルから松川温泉まで運行するのが昭和レトロなボンネットバスです。4輪駆動の威力を発揮して山を登っていきます。
どのお宿も敷地内に源泉があり、露天風呂が自慢です。泉質は硫黄の香りがあふれる白濁色のやわらかなお湯です。秋は紅葉、冬は雪見といったように季節折々の風情とともにゆったりと露天風呂を楽しめます。3軒のどのお宿にも混浴温泉があるので、家族またはカップルで一緒に楽しめるのも魅力です。
さらに宿泊客は入浴手形をもらうと、他のお宿の温泉に無料で入ることができます。ぜひ各宿の自慢の露天風呂を巡ってみてください。
住所 | 岩手県八幡平市松尾寄木松川温泉 |
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サイト | http://matsukawasou.com/ |
9位:極上の雪質を誇る「安比高原スキー場」
日本のスキー場の中でも有数の規模を誇る安比高原スキー場。アスピリンスノーという極上の雪質が特徴です。北海道の雪のように水分が少なくサラサラした雪質のアスピリンスノーはスキーヤーに好評です。恵まれた環境と安定したコンディションにより、12月初旬から5月のGWまでと長い期間スキーを楽しめるのも魅力です。
全21コースはロングコースが主体のビッグスケール!初心者向けのロングラン可能なコースもあり、初心者から上級者まで楽しめます。またスノーボーダーは全コースで滑走できることになりました。
小さな子どもを預かる「キッズルーム」や、おもちゃなどが揃う「こどもの国」など、子ども向けの施設も多数揃っているので、ファミリーにもおすすめです。敷地内にある「安比高原温泉ホテル」は、スキー客に人気のホテルです。
住所 | 岩手県八幡平市安比高原 |
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サイト | https://www.appi.co.jp/ski/ |
10位:極寒の「岩洞湖」でワカサギ釣り
本州一の厳寒地といわれている岩洞湖は、東北有数のワカサギ釣りのスポットです。毎年1月上旬にワカサギ釣りが解禁されると、県内外から訪れる多くの釣り人で賑わいます。
凍った湖面に穴を開け釣り糸を垂らすワカサギ釣りは、初心者でも楽しめます。氷に穴を開ける専用のドリルなど必要な道具はすべてレストハウスでレンタルできるので、手ぶらでいっても手軽にチャレンジできるのが魅力。釣れるポイントは時期によって変わり、1月は岸近く、2月は沖、3月はまた岸近くが良いそうです。
周辺のレストランに釣ったワカサギを持って行くと無料で料理してくれます。ワカサギ釣りでは氷上で長時間を過ごしますので、防寒の備えを十分にして釣りを楽しんでください。
住所 | 岩手県盛岡市薮川 |
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サイト | https://ameblo.jp/0409-1977/(岩洞湖漁協) https://www.city.morioka.iwate.jp/(盛岡市公式) |
冬の岩手を満喫できるおすすめイベント3選
冬の岩手ならではのイベントを3つ紹介します。近くに行かれたときはぜひ立ち寄ってみてください。
幻想的な灯りにうっとり「もりおか雪あかり」
毎年2月第2木曜日から土曜日にかけて実施される「もりおか雪あかり」。「雪あかり」とは、ミニかまくら中に灯したキャンドルの灯りのことで、盛岡の冬の夜に人々に温かさを伝えようと始まったイベントです。雪あかりのやさしい光に包まれると心がほっこりと温まってきます。
「盛岡城跡公園」と「もりおか歴史文化館」を中心に市内11ヶ所で開催されます。ミニかまくらや雪像などはすべてボランティアの方たちの手作りです。キャンドルの灯りと雪が織りなす岩手の夜ならではの幻想的な世界を堪能してみませんか。
開催場所 | 盛岡城跡公園、もりおか歴史文化館など |
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サイト | https://iwatetabi.jp/event/detail/03201/452.html(岩手観光ポータルサイト) |
家族みんなで雪遊び!「くずまき高原牧場冬まつり」
「くずまき高原牧場」の冬の人気イベント、それが「くずまき高原牧場冬まつり」です。全長200メートルの「タイヤチューブ専用スベリ台」は毎年大人気。その他にも雪上車体験や要予約で参加できる「氷上カーリング大会」など、体を思いっきり動かして雪と戯れるイベントが盛りだくさんです。
牧場ならではの特別価格のステーキを楽しめるレストランや、冬にぴったりの温かい食べ物や飲み物の屋台もあります。かまくらの中で味わう焼肉は格別です。
家族みんなで雪あそびをして、牧場グルメも楽しんでみませんか。
住所 | 岩手県岩手郡葛巻町葛巻40-57-176 |
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サイト | http://kuzumaki.jp/?p=3440 |
女人禁制!「大東大原水かけ祭り」
「大東大原水かけ祭り」は、厳寒の2月に行われる岩手を代表する冬の祭りです。この祭りでは、沿道で待ち構えた人たちが通りを疾走する裸男たちに容赦なく冷水を浴びせます。この天下の奇祭は、1657年に江戸に大火があった日を厄日と決め、火防祈願と火防宣伝を兼ねて始まったといわれています。
この祭りは、走るのも水をかけるのも男性のみで行われる男だけの祭りです。女人禁制の理由は、明暦に起きた江戸の大火が「振袖火事」ともいわれているように、病死した娘の振袖をお寺で焼いた際の火が燃え広がったことにあるようです。
極寒をものともせず、冷水を浴びながら激走する裸男たちの勇壮な様は、迫力満点です。
この祭りを沿道で楽しむのであれば、カッパやポンチョなどを持参されることをおすすめします。
開催場所 | 一関市大東町大原 大原商店街ほか |
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サイト | https://iwatetabi.jp/event/detail/03209/306.html(岩手観光ポータルサイト) |
岩手に行ったら味わいたい!冬の人気グルメ3選
岩手といえば「わんこそば」が有名ですが、今回は寒い岩手の冬に身体が温まるようなグルメを3つ紹介します。
岩手のふるさとの味「ひっつみ」
岩手県の郷土料理「ひっつみ」は、身体を温めてくれる冬にぴったりの料理です。「ひっつみ」とは、こねた小麦粉を薄く延ばしてから手で引きちぎったもの。「ひっつみ」と一緒に鶏肉、ごぼう、きのこなどを醤油ベースの出汁に入れて煮込んだ汁物です。入れる具材は家庭や季節によってさまざまで、カニを入れる地域もあります。「ひっつみ」のもちもちとした食感と旬の野菜の味わいにほっとします。岩手県では家庭でも学校の給食でも定番のグルメ。岩手のふるさとの味です。
新・名物「盛岡温麺」
盛岡のソウルフードといえば「盛岡冷麺」ですが、「盛岡温麺」をご存じでしょうか。盛岡では麺好きの人たちの間で人気急上昇中です。冷麺をそのまま温めているのではなく、温麺専用の麺を使用しています。お店によって、麺やスープ、具材が異なり、いろいろな味があります。おすすめのお店は、盛岡市稲荷町の人気店「ぴょんぴょん舎」。野菜のうま味たっぷりの「盛岡温麺」にハマっている人が続出しています。冬の時期にぴったりな体が温まる温麺をぜひ食べてみてください。
北上市のB級グルメ「北上コロッケ」
寒い時期にはホクホクのコロッケもおすすめです。北上コロッケは、町おこしのために作られた北上市のご当地グルメ。材料にじゃがいもではなく、里芋を使っていることが特徴です。その他には、県内の特産アスパラガス、黒毛和牛や豚肉など全て地元の食材を使用しています。サトイモの強い粘りが独特のコロッケは他ではなかなか食べられないので、北上市を訪れたときはぜひ味わってみてください。提供店ごとに個性があるので、食べ比べてみるのも楽しいでしょう。