すかっとした空気が最高に気持ちいい秋の行楽シーズン!
秋は旅行にはもってこいの季節です。
今回紹介する静岡県は、秋に訪れたい見どころがたくさん詰まっています。
東西に長い静岡県ならではの、おすすめ紅葉観光スポットと秋の味覚を紹介します。

紅葉とエメラルドグリーンの水面のコントラストが圧巻!「寸又峡」

寸又峡_静岡
静岡県中部、南アルプスの麓に位置する「寸又峡」(すまたきょう)。
大井川の支流である寸又川の峡谷で、「大井川最後の秘境」とも呼ばれる絶景スポットです。
一年を通して美しい景色を見せる寸又峡は、絶好の紅葉スポットとしても大人気の観光地です。
寸又峡の紅葉は、例年、11月中旬~12月上旬ごろが見頃とされています。
寸又峡へのアクセスは、公共交通機関の場合は大井川鐡道とバスを乗り継いで向かうことになります。
また、予約をすれば大井川鐡道の名物であるSL列車に乗って寸又峡へ向かうことも可能です。
大井川沿いののどかな風景の中を進む大井川鐡道で向かえば、彩り鮮やかな山々を車窓越に眺めることで旅行気分もよりいっそう高まることでしょう。

寸又峡に到着したら、峡谷沿いにある遊歩道「寸又峡プロムナードコース」の散策がおすすめです。
1周およそ90分の遊歩道は、紅葉とエメラルドグリーンの水面を眺めながら散策できます。
このコースの中で一番のハイライトが「夢のつり橋」。
長さ90mの夢のつり橋は、橋の中央に人一人が歩ける程度の板が渡してあるだけで、それ以外の部分は骨組みしかなく、すぐ下の湖面が丸見えになっています。
スリル満点、まるで水の上を浮いているような浮遊感が感じられることでしょう。
つり橋の下に広がるのは、深い青色のダム湖(大間ダム)の湖面。
エメラルドグリーンやコバルトブルーなど、天候や日の光の当たり具合で色合いが変わる、神秘的な湖です。
湖の水の透明度が高いことで起こる物理現象「チンダル現象」によって色の変化が生まれています。
なお、「夢のつり橋」は一度に渡ることができるのは最大10人までです。
紅葉などのオンシーズンは一方通行になることもありますので、遊歩道の散策には時間に余裕を持ておくことをおすすめします。
ゆっくり落ち着いてまわりたいのであれば、早朝の散策が良いでしょう。
また、寸又峡には「美女作りの湯」と呼ばれる寸又峡温泉もあります。
散策後に、温泉で汗を流して疲れを癒してください。
■住所:静岡県榛原郡川根本町寸又峡

■電話番号:0547-59-2746

■営業時間:夜明けから日没まで

■富士山静岡空港からのアクセス:
・新金谷駅行きのバスで大井川鐡道新金谷駅(約15分)-千頭駅(約70分)
―千頭駅よりバス―「寸又峡温泉」下車(約40分)
・タクシー、レンタカーの場合の所要時間目安1時間30分

まだまだ見たい!日本で一番遅い紅葉を 「熱海梅園」で

静岡県の東部、熱海は言わずと知れた有名温泉地です。
この熱海で、紅葉の季節にぜひ訪れてほしいのが「熱海梅園(あたみばいえん)」。
「梅園」の名の通り梅が咲く春先が見どころと思われるかもしれませんが、園内に植えられている380本のイロハモミジ、ムサシノ、イチジョウなどの木々の紅葉もすばらしく見ごたえのあるものです。
また、もみじ前線の訪れが遅い温暖なエリアにあるこの公園では、日本で一番遅い紅葉を見ることができると言われています。
例年、11月下旬~12月上旬ごろが見頃とされており、オンシーズンには「もみじまつり」が開催されます。
期間中は、紅葉を眺めながら足湯に浸かれたり、ライトアップが楽しめたりと昼も夜も楽しめるようになっています。
園内に複数ある趣のある橋や滝と紅葉のコラボレーションは、どこを見ても写真映えすることでしょう。
もみじまつり期間中はフォトコンテストも催されますので、ぜひとっておきの一枚を応募してみてはいかがでしょうか。
また、熱海梅園ではタイミングが合えば早咲きの梅と紅葉の両方見ることができます。
秋の景色の見納めと、一足早い春の気配の両方を一度に楽しめる観光地は、ここ以外にはないかもしれません。
ぜひ、秋に熱海を旅行するのであれば立ち寄りたいスポットです。

■住所:静岡県熱海市梅園町8-11

■電話番号:0557-85-2222(熱海市観光協会)

■営業時間:年中無休

■富士山静岡空港からのアクセス:・静岡駅行きのバスで静岡駅(約50分)―静岡駅より東海道新幹線(約35分)
―熱海駅から「相の原」方面行きバス―「梅園」下車 (約15分)
・タクシー、レンタカーの場合の所要時間目安3時間

紅葉と温泉をセットで満喫!「梅ケ島温泉」

朝晩の冷え込みが強まってくる秋先は、そろそろ温泉にゆっくり浸かってくつろぎたいなと考え始める季節。
熱海や伊豆などの有名温泉地も良いですが、この秋は秘境の温泉地「梅ケ島温泉(うめがしまおんせん)」で紅葉と温泉を一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。
静岡県内を流れる清流、安倍川の上流にある梅ケ島温泉は、1700年もの歴史ある日本有数の古湯です。
武田信玄の隠し湯の一つで、徳川家康や勝海舟なども訪れたとの記録が残っています。
なめらかな肌触りのお湯は、美肌にも効果があると言われています。
静岡駅から車やタクシーで1時間ほどとアクセスしやすく、日帰り温泉ができる施設もあるので気軽に行ける穴場スポットでもあります。

秋になると楓やもみじが美しく色づき、温泉と紅葉を一緒に楽しむことができます。
ここの紅葉は例年、11月上旬~11月下旬ごろが見頃とされています。
心地の良い音をたてて流れる安倍川の清流と、「阿倍の大滝」を始めとする数多くの滝がある梅ケ島温泉郷。
紅葉の中でマイナスイオンたっぷりの滝めぐりして、秋を感じてください。
紅葉のオンシーズンには、「赤水の滝」がライトアップされます。ダイナミックな自然からエネルギーを得て、明日の活力にしましょう。
■住所:静岡県静岡市葵区梅ケ島

■電話番号:054-269-2525(梅ヶ島温泉観光組合)

■営業時間:年中無休

■富士山静岡空港からのアクセス:・静岡駅行きのバスで静岡駅(約50分)―静岡駅よりしずてつジャストラインバス―「梅ケ島温泉」下車(約1時間45分)
・タクシー、レンタカーの場合の所要時間目安2時間

赤色と黄色のもみじトンネルを通って「小國神社」へ!

神々しい雰囲気と紅葉に浸りたいのであれば、静岡県西部にある「遠州の小京都」と言われる周智郡森町の「小國神社(おくにじんじゃ)」がおすすめです。
四季折々、様々な装いを見せる小國神社は、秋がことさら美しく多くの人を引き寄せます。
境内を流れる川沿いに並ぶ約1000本のもみじが色づいた眺めは壮観で、例年、11月中旬~12月上旬ごろに見頃を迎えます。
オンシーズンには紅葉ライトアップやもみじまつりが催され、琴演奏などの盛りだくさんのイベントが開催されます。

小國神社は、日本神話で有名な「因幡の白うさぎ」に出てくるうさぎを助けた心優しい大黒様が祀られており、縁結びの神様として広く知られています。
境内にある樹齢800年のご神木「ひょうの木」は、恋愛、人間関係、仕事など様々な縁を結ぶといわれるパワースポットで、この木から落ちた「ひょうの実」は良縁をもたらすお守りされており、探して持ち帰る方が多いようです。
風の強い日の翌日はたくさん落ちているようなので、訪れた際はぜひ探してみてください。
小國神社で買えるおすすめのお土産は「縁結びもみじ守り」です。
可愛らしいもみじ型の縁結びのお守りは、 自分用に買っても、お土産にしても喜ばれることでしょう。
また、鳥居横には「ことまち横丁」という飲食・お土産ゾーンがあり、ひと休憩にはもってこいの空間です。
お茶スイーツやお茶詰め体験など、静岡県ならではのグルメ体験ができるでしょう。
■住所:静岡県周智郡森町一宮 3956-1

■電話番号:0538-89-7302

■営業時間:年中無休

富士山静岡空港からのアクセス:
・掛川駅行きのシャトルタクシー(乗合)で掛川駅(約35分)
―掛川駅より天竜浜名湖鉄道―遠江(約30分)一宮駅より徒歩(約60分)
または送迎マイクロバス(約10分)※指定日のみの運行
・タクシー、レンタカーの場合の所要時間目安:1時間

フレッシュな新酒を味わおう!「中伊豆ワイナリーヒルズ」

ワイン
ワイン好きなら、秋は新酒の季節!となるのでは?
そんな人におすすめなのが、伊豆半島の真ん中、富士山を一望できる小高い丘の上にある「中伊豆ワイナリーヒルズ」です。
中伊豆ワイナリーヒルズは、ワイナリー施設の他、レストランや宿泊施設、レクリエーション施設などがある泊りがけで楽しめるリゾート施設です。

敷地内にある「中伊豆ワイナリーシャトーT.S」では、ワインの製造施設やセラー、広大なぶどう畑を自由に見学することができる他、試飲ルームもあるのでワイン好きにはたまらない空間です。
予約しておけばワイナリーのガイドツアーに参加することもできます。
年間を通して見学が可能ですが、やはり秋が一番盛り上がる季節です。
毎年秋には、中伊豆の畑で収穫したぶどうを使ったフレッシュなワイン「中伊豆ヌーヴォー」(赤・白)が解禁されます。
毎年この新酒を心待ちにしているファンも多いそうです。
ぜひ味わってみたい秋の味覚です。
また、秋はぶどうの収穫期でもあることから、例年10月の中頃には「収穫感謝祭」が催されます。
このお祭りでは、収穫体験やワークショップ、ワインを味わいながら楽しめるショーなど、盛りだくさんのイベントが開催さえます。
ワインを楽しみつくせる一日になることでしょう。
ワイナリーの他にも、乗馬体験、プール、温泉など一日を通して楽しめる中伊豆ワイナリーヒルズ。
泊りがけで、ゆっくりとワイナリーステイを楽しむのも良いのではないでしょうか。

■住所:静岡県伊豆市下白岩1433-27

■電話番号:0558-83-5111

■営業時間:平日 9:30~17:00 土休日 9:00~17:00

■富士山静岡空港からのアクセス:
・静岡駅行きのバスで静岡駅(約50分)―静岡駅より東海道新幹線(約25分)
―三島駅から伊豆箱根鉄道で修善寺駅(約30分)―修善寺駅から無料シャトルバス(約15分)
・タクシー、レンタカーの場合の所要時間目安3時間20分

静岡といえば! 絶対食べたい浜名湖「うなぎ」

静岡の名物と聞いて、「うなぎ」を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。
静岡県西部の浜松市にある浜名湖は、うなぎ養殖発祥の地と言われています。
浜名湖の温暖な気候ときれいな地下水、良質なエサによって生産される脂乗りのよい浜名湖のうなぎは、養殖を始めてから100年以上たった今も静岡を代表するグルメとして不動の存在です。
浜松市を訪れるのであれば、見逃したくないグルメでしょう。
また、うなぎは一番栄養を蓄える秋が一番おいしいと言われています。
今では養殖のうなぎは年間通して食べることができますが、うなぎ本来の旬は養殖うなぎにも受け継がれているはずです。
秋の浜名湖で、脂の乗ったおいしい旬のうなぎに出会えることでしょう。

関東、関西のほぼ中央に位置する浜松市では、ふっくらとした食感の関東風と、パリッと香ばしい関西風の両方を味わうことができます。
この機会に、関東風、関西風のうなぎの食べ比べをするのも良いでしょう。
ここでは、関東風、関西風のうなぎを味わうことのできる人気店をそれぞれ紹介します。
好みのタイプのうなぎの蒲焼に出会えることを願っています。

関東風のうなぎが食べられるお店:「うな修」
浜名湖を眺めながら食事ができる好シチュエーションのお店です。
注文を受けると表面を一度焼いてから蒸し、さらにタレをつけて焼くことでふわふわ、とろける蒲焼が出来上がります。
関東風のふんわり食感のうなぎを食べたい!という方はうな修へ。
関西風のうなぎが食べられるお店:「川ます」
80年もの間、伝統の味と秘伝のタレを守り継いでいる老舗です。
関東風のように蒸す工程はなく、注文を受けた時点で生のまま炭火にのせて焼きます。
皮はカリッと、中はふっくらの関西風の蒲焼に仕上がります。
香ばしさを味わいたいのであれば川ますへ。


◇うな修

■住所:静岡県浜松市西区舘山寺町3284-3

■電話番号:053-487-2438

■営業時間:平日11:30~14:00 17:30~19:00
土・日・祝 11:30~15:00

■富士山静岡空港からのアクセス:
・浜松市行きのシャトルタクシー(乗合・要予約)で浜松駅(約80分)
―浜松駅から遠鉄バス―「浜名湖ベイストリート」下車(約40分)
・タクシー、レンタカーの場合の所要時間目安:1時間40分


◇川ます

■住所:静岡県浜松市東区西塚町324-1

■電話番号:053-463-3606

■営業時間:11:00 ~14:00、17:00 ~20:00 (月曜定休)

■富士山静岡空港からのアクセス:
・浜松市行きのシャトルタクシー(乗合・要予約)で浜松駅(約80分)
―浜松駅から遠鉄バス―「サーラ」下車(約15分)
・タクシー、レンタカーの場合の所要時間目安:1時間10分

まとめ

秋の静岡県のおすすめ観光スポット、いかがでしたか?
富士山や南アルプスなどの高い山々に天竜川や大井川、浜名湖など豊かな自然の詰まった静岡県。
見どころもバラエティー豊かで何度訪れても楽しい場所です。
海沿いと山間部では気候や環境が大きく異なるので、その時々に合った旅行先を選んでもよいでしょう。
ぜひみなさんも、きれいな紅葉と、食欲の秋を贅沢に味わう旅を静岡県でしてみてはいかがでしょうか。