別府や由布院など、全国的に有名な温泉地の多い大分県。温泉の湧き出る源泉数、1分間に湧き出る温泉水量ともに、大分県は全国1位を誇ります。しかし、大分県には温泉以外にも、秋に行きたい紅葉の名所やグルメスポットなどが豊富です。今回は、秋の大分県でおすすめしたい観光スポットを10ヶ所紹介します。

定番の観光スポット!別府の地獄

大分県別府市には数百の温泉があり、8つの温泉郷を中心に宿や共同浴場などが分布しています。この8つの温泉郷を「別府八湯」と呼び、中でも観光客に人気なのが「鉄輪(かんなわ)温泉」です。ほか7つの温泉郷よりも煙がモクモクと勢いよく立ち込める鉄輪温泉の、最大の見どころ「別府の地獄」について紹介します。

別府の地獄ってどんなところ?

別府にはいくつもの温泉が湧いていますが、含有物によって、お湯の色が青色や赤色に変色した温泉があります。そのおどろおどろしい様子や、辺りに煙がモクモクと立ち込めることから、かつてから「地獄」と呼ばれていました。豊後国風土記や豊国紀行など、歴史的な文献にも、「地獄」という名前で別府の地獄が登場しています。
かつてはやっかいもの扱いされ、敬遠されていた地獄ですが、1900年代初頭に人が立ち入れるようになり、1910年には観光施設として整備され一般公開されました。現在では、7つの地獄を巡る「別府地獄めぐり」が観光客に人気です。

別府地獄めぐりって?

海地獄_大分別府温泉
別府地獄めぐりは、鉄輪温泉一帯にある「海地獄」、「血の池地獄」、「龍巻地獄」、「白池地獄」、「鬼石坊主地獄」、「鬼山地獄」、「かまど地獄」の7つの地獄を巡る観光ルートです。1か所大人ひとり400円なので、6か所以上巡るなら、各地獄で購入できる2,000円の共通観覧券の購入をおすすめします。
7つの地獄の中で一番人気なのが、青色が特徴の海地獄。別府の地獄の中で、一番大きな地獄です。コバルトブルーに輝く海地獄は、その名の通り海のようで、「地獄」には見えません。しかし、お湯の温度は98度!涼しげだからといって絶対に触らないように注意してください。また、海地獄の温室では、5月から11月まで小学生が乗れるほどの大きさに成長したオオオニバスや、熱帯性睡蓮の花が見頃を迎えます。蓮は早朝に花が開き、お昼頃には花が閉じてしまうので、早朝に訪れるのがおすすめです。早朝は観光客が少ないので、ゆったりと地獄を堪能できます。

■住所:大分県別府市大字鉄輪

■電話番号:0977-66-1577(別府地獄組合)

■営業時間:8:00~17:00

■アクセス:大分空港より車で約40分

別府を上から眺めてみて!別府ロープウェイ

温泉街として知られる別府。その街並みや紅葉を、ぜひ空中から眺めてみませんか?「別府ロープウェイ」は、「阿蘇くじゅう国立公園」の鶴見岳に位置し、約1,800mの距離を約10分間でつないでいます。ロープウェイ各駅の見どころを紹介します。

別府ロープウェイってどんなところ?

別府ロープウェイは、標高約500mの別府高原駅から、標高約1,300mの鶴見山頂駅までの約1,800m間を10分でつなぐロープウェイです。九州最大級の101人乗りのゴンドラからは、由布岳や別府湾、志高湖など、別府の街を一望できます。
秋の別府ロープウェイは、鶴見岳や別府の紅葉を楽しめるスポットとしても有名です。紅葉の見頃は10月下旬から11月中旬にかけて。ゴンドラの眼下に広がる別府の大パノラマをお楽しみください。
また、別府ロープウェイの終点鶴見岳は、「火男火売(ほのおほのめ)神社」の神体山で、山頂には上宮があます。鶴見岳は別府八湯の守り神として、篤い信仰を集めてきました。上宮は鶴見山頂駅から片道15分ほどなので、登山が苦手な方でも無理なく立ち寄ることができます。

別府ロープウェイ沿線の見どころ

別府ロープウェイの起点となる別府高原駅には、お土産店「四季の里」があり、ここからの鶴見岳の眺めはみごとです。まずは麓の四季の里から、紅葉した鶴見岳を眺めてみてはいかがでしょう。
鶴見山頂駅は、先ほど紹介したように、火男火売神社の上宮があります。上宮そばには展望所が設けられており、ここからの眺めは格別です。ただし、山頂は平地と比べて気温が低いので、温かい服装で出かけましょう。
また、別府ロープウェイの駐車場には「九州焼酎館」があり、沖縄県を含む九州の焼酎や、大分県の工芸品などを販売しています。大分県への旅行のお土産を購入するのにおすすめです。

■住所:大分県別府市大字南立石字寒原

■電話番号:0977-22-2277

■営業時間:
・3月15日~11月15日
上り:9:00~17:00
下り:9:00~17:30
・11月16日~3月14日
上り:9:00~16:30
下り:9:00~17:00

■アクセス:大分空港より車で約50分

温泉地大分を代表する!由布院温泉

別府温泉に次ぐ全国2位の源泉数、総湧出量を誇る「由布院温泉」は、由布岳の麓に位置する、風光明媚な温泉地です。現在の由布院温泉は、別府温泉とともに「おんせん県」大分を代表する温泉地ですが、そこにはどんな歴史や魅力が隠されているでしょうか。ここでは、由布院温泉の概要や、おすすめの宿を紹介します。

由布院温泉ってどんなところ?

由布院温泉の歴史は、さほど長くはありません。現在のように、全国的に知られる温泉地になったのは、鉄道や高速道路が整備された、昭和後期から平成にかけてのことです。
かつて由布院温泉は、別府十湯のひとつに数えられていました。大正時代の区画整理で別府十湯から外れ、その後は「別府の奥座敷」として親しまれていましたが、大型ホテルや居酒屋などの歓楽街はありませんでした。その落ち着いた雰囲気がファミリー層や女性から人気を集め、現在のような温泉地へと姿を変えました。
現在の由布院温泉の街中には、「湯の坪街道」という名前の温泉街が整備されています。まるで江戸時代の町並みのような、レトロな雰囲気が漂う湯の坪街道には、飲食店やお土産店が立ち並び、由布院温泉に宿泊した際のそぞろ歩きはもちろん、大分旅行のお土産を購入するにもぴったりです。ぜひ散策を楽しんでみてください。

絶好のロケーション!山のホテル「夢想園」

由布岳の麓に位置する由布院温泉。その風景を思う存分堪能できるのが、山のホテル「夢想園」です。高台に位置する温泉宿で、1938年に「日の出屋」として創業しました。宿自慢の女性専用露天風呂は150畳もあり、由布岳や由布院盆地、秋には紅葉が広がる絶景を、入浴しながら満喫できます。
夢想園の温泉の泉質は、アルカリ性単純泉。肌の角質を落とす美肌の湯としても知られています。女性限定の宿泊プランもあるので、大分県への女子旅の際は、夢想園を利用してみてはいかがでしょう。

■住所:大分県由布市湯布院町

■電話番号:0977-85-4464

■アクセス:大分空港より車で約50分

朝の幻想的な光景は必見!金鱗湖

由布院温泉には、先ほど紹介したように、レトロな街並みの湯の坪街道、由布岳の絶景が楽しめる宿など、美しい景観が見られるスポットがいくつもあります。「金鱗湖(きんりんこ)」も、由布院温泉を代表する絶景が見られる観光スポットです。どのような景色が見られるのか、その景色を見るのにおすすめの宿を紹介します。

金鱗湖ってどんなところ?

金鱗湖は、由布院温泉から歩いて5分ほどの場所にある湖です。由布岳の麓にあることから、かつては「岳下の池」や「岳ん下ん池」などと呼ばれていましたが、明治時代の儒学者・毛利空桑が、湖で泳ぐ魚の鱗が夕陽に照らされ金色に輝くのを見て、「金鱗湖」という名前をつけたと言われています。
金鱗湖の最大の特徴と言えるのが、池底から清水と温泉が湧き出ていることです。湖水が温かいため、湖周辺の気温と温度差が生じ、秋から冬にかけての寒い時期に朝霧が発生します。その様子がお盆に霧が乗っているように見えることから、別名「盆霧」と呼ばれ、今では由布院の晩秋から冬の代名詞とも言える景色になりました。
また、11月上旬から中旬にかけては、金鱗湖畔の木々が色づき、紅葉が見頃を迎えます。透明度の高い湖水に周辺の木々が映り込む様子は、秋の短い期間しか見られない絶景です。

朝霧を見るなら!「亀の井別荘」がおすすめ!

朝霧_金鱗湖_大分
金鱗湖の朝霧は、気温の低い朝しか見ることができません。由布院駅周辺の宿に宿泊して、朝方散策に出かけるのも良いですが、金鱗湖畔の宿「亀の井別荘」からは、歩いて1~2分で金鱗湖へ行くことができます。
亀の井別荘は、大人の贅沢な旅を満喫するのにおすすめの宿です。客室は離れと本館に分かれており、どれも和モダンな洗練された雰囲気が漂っています。宿の自慢は、敷地内にある源泉からひいた、源泉かけ流しの湯。風で草木の揺れる音、満天の星空など、自然を体感しながら湯浴みが楽しめます。金鱗湖の散策を楽しむためはもちろん、誕生日や記念日など、特別な1日を過ごすのにおすすめの宿です。

■住所:大分県由布市湯布院町川上1561-1

■電話番号:097-582-3111(由布市商工観光課)

■アクセス:大分空港より車で約50分

そぞろ歩きを楽しんで!湯平温泉

戦前は別府温泉に次ぎ、九州で2番目に多い入湯客数を誇っていた「湯平(ゆのひら)温泉」。現在は湯布院温泉郷のひとつとして、多くの旅行客が訪れます。レトロな街並みが美しく、夜のそぞろ歩きにもぴったりな湯平温泉の魅力やおすすめの宿を紹介します。

湯平温泉ってどんなところ?

湯平温泉の歴史は大分県内の温泉地の中でも特に古く、伝承では鎌倉時代に発見されたと言われています。江戸時代には湯平温泉のお湯を飲めば胃腸が良くなるとされ、多くの湯治客が訪れました。戦時中には大分陸軍病院の分院に選ばれ、湯平温泉のお湯は、多くの人々の外傷や心を癒してきました。
湯平温泉の歴史から分かるように、湯平温泉の泉質は胃腸や傷を治すのに効果があるとされています。湯平温泉の温泉宿の中には、温泉水を料理や飲用に使用している宿もあるほど。このほかにも、血管を広げる効能があることから、高血圧症や動脈硬化を防止する効果が期待できます。
湯平温泉の街中には江戸時代に敷かれた石畳が残り、20の宿と5つの共同浴場のほか、飲食店やお土産店が立ち並んでいます。建物はどれもレトロで、昔ながらの雰囲気は外国人旅行客にも評判だそうです。街に漂うふるさとに帰ってきたような温かさも、湯平温泉の人気の理由のひとつなのかもしれません。

珍しい温泉が特徴!旅館「志美津」

20の温泉宿のある湯平温泉で、全国的にも珍しい温泉に浸かれるのが、旅館「志美津」です。志美津は大正時代の1926年に創業した宿で、創業当時の面影が今も残っています。
こちらの宿の自慢が、半世紀以上前につくられた洞窟風呂。天然の岩でつくられた温泉には柔らかな光が差し込み、岩にしたたる水の音が、入浴客の心も癒してくれます。また、岩によって温泉の蒸気が外へ逃げにくくなっているのも特徴で、岩が生み出す天然のサウナは、体の芯から温めてくれます。湯平温泉へ、体も心も癒す旅に出かけてみませんか?

■住所:大分県由布市湯布院町湯平

■電話番号:0977-86-2367(湯平温泉観光案内所)

■アクセス:大分空港より車で約1時間

大分県のパワースポット!宇佐神宮

大分県の北部、国東半島の付け根に位置する宇佐市は、大分県内でも屈指の観光都市として知られています。中でも有名な「宇佐神宮」は、全国に約4万社ある八幡宮の総本宮です。毎年お正月には多くの初詣客が訪れる宇佐神宮の、歴史や見どころを紹介します。

宇佐神宮ってどんなところ?

宇佐神宮は、八幡大神(はちまんおおかみ)、比売大神(ひめおおかみ)、神功皇后(じんぐうこうごう)をご祭神として、725年に創建された神社です。現在は、京都府の「石清水八幡宮」、福岡県の「筥崎宮(はこざきぐう)」と並び、「日本三大八幡宮」のひとつに数えられています。
神社の参拝方法と言えば、「二礼二拍手一礼」が定番でが、宇佐八幡宮では、「二礼四拍手一礼」が正式な参拝方法として、公式サイトにも掲載されています。なぜそうなったのか理由は定かでないそうですが、間違えないように参拝しましょう。また、ご祭神の3柱は本殿から少し離れた下宮にも鎮座していると言われています。本殿だけでなく、下宮への参拝も忘れずに。
境内は広く、見どころも満載です。境内を散策する際は、事前に公式サイトの地図を見て調べておくか、参道の手水舎そばにある案内看板を確認しておくと良いでしょう。

宇佐神宮のここは外せない!

年間150万人が訪れるとされる宇佐神宮。参拝客が必ず通る参道には、隠れたパワースポットがあります。それが、本殿へと繋がる参道にある「夫婦石」です。参道は石畳が敷かれており、その中に2つの三角形の石が対になるように敷かれています。1人で参拝された方は両足で、恋人や夫婦の方は、手をつないで片方ずつ一緒に踏むと、幸せになれるそうです。ぜひ見つけて踏んでみてください。
また、境内の西側にひっそりと佇む「願掛け地蔵」は、一生に一度だけ願いを叶えてくれると言われています。ただし、「誰にも見られず参拝できたら」という条件付き。早朝や夕暮れ時など、参拝客の少なくなってきた頃がおすすめです。

■住所:大分県宇佐市南宇佐2859

■電話番号:0978-37-0001

■営業時間:上宮の開門時間
4月~9月:5:30~19:00
10月~3月:6:00~19:00

■アクセス:大分空港より車で約55分

食欲の秋!中津からあげの食べ歩き!

お子さんにはご飯のおかずに、大人にはビールのお供にと、幅広い年齢層から愛される鳥の唐揚げ。大分県中津市の「中津からあげ」は、今や全国的にも知られる有名ご当地グルメになりました。ここでは、中津からあげの歴史やおすすめのお店を紹介します。

中津からあげはなぜできたの?

近年では人気ハンバーガーショップとのコラボなどで、その名を全国に轟かせた中津からあげ。全国の唐揚げ専門店やスーパーなどを対象とした「からあげグランプリ」では、中津市の唐揚げが必ずと言っていいほど上位にランクインしています。なぜ中津からあげは、中津市のご当地グルメになったのでしょう。
中津からあげが生まれた経緯には、昭和の中津市の食糧事情が関係しています。戦後の食糧難対策として、中津市には多くの養鶏場ができました。そのため、鶏肉を安く購入することができたのです。
中津市初の唐揚げ専門店「森山からあげ店」ができたのは、1970年のこと。メディアなどに取り上げられたことによって中津からあげは全国的に有名になり、今や中津市は「唐揚げの聖地」とも呼ばれています。

中津からあげを食べるならここがおすすめ!

中津市初の唐揚げ専門店である森山からあげ店は、現在「総本家もり山」として営業しています。このお店の唐揚げの特徴は、ニンニクが効いた塩ベースのスパイス。噛めば噛むほど味わいが深まり、衣が薄く、女性でもペロリと食べられる唐揚げです。
次におすすめする「げんきや」は、唐揚げグランプリなど様々な大会で21冠を達成した有名店です。こちらのお店の唐揚げは、ニンニク抑えめの秘伝の醤油ダレを使用しており、鶏肉本来のうま味がぎゅっと詰まっていて、冷めても美味しいと評判です。
現在中津市には30店舗以上の唐揚げ専門店があります。食欲の秋、大分県へ訪れたらぜひ中津からあげを味わってみてください。

■住所:(総本家もり山 三光本店)大分県中津市三光原口653

(げんきや 本店)大分県中津市金手35-2

■電話番号:(総本家もり山 三光本店)0979-43-2056
(げんきや 本店)0979-24-1933

■営業時間:(総本家もり山 三光本店)10:00~19:00
(げんきや 本店)11:00~21:00

■アクセス:大分空港より車で約1時間10分

日本三大奇勝のひとつ!耶馬渓

大分県にある英彦山を源流とし、大分県と福岡県の県境を流れる山国川。その上流と中流、支流に位置する「耶馬渓(やばけい)は、火山活動と浸食によって形成された渓谷です。その見どころやおすすめの飲食店を紹介します。

耶馬渓ってどんなところ?

山国川の上流や中流、支流に位置する耶馬渓は、火山活動によって流れ出た凝灰岩や溶岩が、川によって浸食されてできた渓谷です。耶馬渓という名前は、江戸時代の1818年、思想家の頼山陽が「耶馬渓天下無」と漢詩に詠んだことに由来しています。
奇岩が織り成す独特の景観から、1916年には日本新三景に、1923年には名勝に指定されました。現在では、香川県の寒霞渓、群馬県の妙義山と並び、日本三大奇勝のひとつに数えられています。

耶馬渓の見どころ!「一目八景」は必見!

耶馬渓には、「耶馬渓六十六景」と呼ばれる66箇所の見どころがありますが、特におすすめしたいのが「一目八景」です。その名前の通り、一目で「夫婦岩」や「烏帽子岩」などの8つの奇岩が成す岩峰を見渡せます。
一目八景は県道28号線沿いにあり、250台分の無料駐車場が整備されています。レトロな飲食店やお土産店を通り、7分ほど歩くと一目八景展望台があるので、ぜひ立ち寄ってみてください。10月下旬から11月下旬までは紅葉が見頃を迎え、荒々しい岩峰を、色鮮やかな木々が彩ります。夜間にはライトアップされ、幻想的な風景が楽しめますよ。
また、道路からは川沿いに整備された遊歩道に降りる階段がありますので、階段を下って川沿いを散策することも可能です。遊歩道では、川のせせらぎや鳥のさえずりなど、自然の音しか聞こえません。ドライブ途中の気分転換におすすめです。

■住所:大分県中津市耶馬渓町、本耶馬渓町

■電話番号:0979-23-4511(中津耶馬渓観光協会)

■アクセス:大分空港より車で約1時間

紅葉が眼下に広がる!九重”夢”大吊橋

九重夢大吊橋_大分
「九州の屋根」と呼ばれるくじゅう連山の麓に広がる、温泉と自然の街・九重町。穴場温泉地として知る人ぞ知る九重町にある「九重”夢”大吊橋」は、2006年に完成した日本で一番高い吊橋です。ここでは、九重”夢”大吊橋の魅力や見どころを紹介します。

九重”夢”大吊橋ってどんなところ?

九重”夢”大吊橋は、高さ173m、長さ390mの、日本最大級の歩行者専用吊橋です。開通から9日間で来場者数は10万人に達し、2017年には1,000万人を突破しました。今では大分県内屈指の観光スポットになっています。
九重”夢”大吊橋の開通当初は、高さ、長さともに日本一でしたが、2015年に開通した、静岡県の三島スカイウォークに、長さ日本一を譲ることに。それでも、高さは依然として日本一のままです。吊橋の中央部は足元が網状になっていて、下が透けて見える造りになっていますので、勇気を出して日本一の高さを体感してください。
吊橋の下には「鳴子川渓谷」と、「九酔渓(きゅうすいけい)」の2つの渓谷があり、秋には紅葉が見頃を迎えます。吊橋から見える秋の渓谷は、まるで山が燃えているかのよう。吊橋の上からゆったりと紅葉を眺めたい方は、早朝や夕方の通行人の少ない時間帯が狙い目です。

九重”夢”大吊橋の見どころ

吊橋の上から見られる絶景のひとつが、日本の滝百選に選ばれた「雄滝」です。別名「振動の滝」とも呼ばれ、運が良ければ滝に虹の架かる様子が見られます。紅葉に包まれた秋の雄滝は、まるで錦の織物に走る一本の白糸のようです。
絶景を堪能したら、吊橋を渡って入口へ戻りましょう。入口ゲートには、お土産や軽食を販売する「天空館」があります。その2号店で販売している「九重夢バーガー」は、九重町のご当地バーガーです。一番人気は豊後牛を使用した「モモガー」。ジューシーなハンバーグが食欲をそそります。このほかにも、他では味わえない鹿肉や猪肉を使ったメニューもあるので、数人で注文してシェアするのもおすすめです。

■住所:大分県玖珠町九重町大字田野1208

■電話番号:0973-73-3800(九重”夢”大吊橋管理センター)

■営業時間:1月~7月、11月~12月 8:30~17:00
8月~10月 8:30~18:00

■アクセス:大分空港より車で約1時間20分

大分のドライブスポットといったら!やまなみハイウェイ

天気の良い日が続く秋は、絶好のドライブシーズン!「やまなみハイウェイ」は、大分県屈指のドライブスポットです。道中には幅広い年代層が楽しめるスポットも多く、家族旅行にぴったり。そんなやまなみハイウェイの見どころを紹介します。

やまなみハイウェイってどんなところ?

やまなみハイウェイは、大分県の水分峠から、熊本県の阿蘇市をつなぐ、全長約50㎞の山岳ドライブウェイです。正式名称は県道11号線と言って、道中には由布岳の登山口や、雄大なくじゅう連山を一望できる展望台などがあり、日本百名道のひとつにも選ばれています。

やまなみハイウェイの魅力は、コース上の観光スポットだけではありません。車の窓を開けると入ってくる爽やかな風、牧歌的な風景…。都会にはない自然に囲まれたやまなみハイウェイに魅了され、1年に何度も訪れるドライバーも多いそうです。特に秋は天候に恵まれる日が多い上、由布岳やくじゅう連山の紅葉が見られることから、多くの観光客が訪れます。

やまなみハイウェイの見どころ

やまなみハイウェイの最大の見どころでもあり、ポスターなどにも使われる「タデ原湿原」は、くじゅう連山の北側に位置する湿原です。中間湿原としては日本最大級の面積を誇り、野焼きによって環境は維持されています。2005年にはラムサール条約に登録されました。秋にはススキが見頃を迎え、黄金色のじゅうたんが辺り一面に広がります。

お子さん連れの方におすすめしたいのが、先ほど紹介した九重”夢”大吊橋から車で10分ほどの場所にある「やまなみ牧場」です。敷地内には、うさぎやヤギと触れ合える広場や、レストラン、温泉まであります。また、売店で販売しているソフトクリームは濃厚な味わいがあり、運転の疲れも吹き飛ぶ美味しさです。辺り一面に広がる高原と青空を眺めながら、ぜひ味わってみてください。

■住所:大分県~熊本県

■電話番号:(タデ原湿原)0973-79-2154(長者原ビジターセンター)
(やまなみ牧場)0973-73-0080

■アクセス:大分空港より車で約1時間(起点の水分峠まで)

紅葉も温泉もグルメも楽しめる秋の大分県

秋の大分県でおすすめしたい観光スポットを10ヶ所紹介しました。別府や由布院など、「おんせん県」で知られる大分県ですが、紅葉が美しい耶馬渓や、ご当地グルメの味わえる中津など、県内には秋の魅力がぎゅっと詰まっています。天気の良い日が多く連休も多い秋。今年の秋はどこに行こうか悩んでいる方は、ぜひ大分県へ足を運んでみませんか?