東北地方に属する秋田県は、豊かな自然に恵まれ、米どころ、酒どころとして有名です。
冬は寒さが厳しく、雪に覆われますが、そんな冬だからこそ楽しめる観光スポットがいろいろあります。
この記事では、冬の秋田県でおすすめの観光スポットを5つ取り上げて紹介しています。
お出かけを予定している方は、ぜひ参考にしてください。

かまくらに親しむ!「横手の雪まつり」

かまくら_秋田
毎年2月15日・16日に開催される横手の雪まつりは、たくさんの「かまくら」が作られることで有名で、秋田の冬の風物詩になっています。
寒い冬の夜、冷たいはずの雪で作られたかまくらに入ると、逆に温かく感じるのは、雪国ならではの貴重な体験です。
秋田県を冬に旅行するならぜひ訪れたい、魅力的なイベントです。

かまくらとは?

「かまくら」とは、雪を丸く固めて中をくりぬいた雪室のことをといいます。横手のかまくらは、雪室の中に水神様が祀られ、家内安全や五穀豊穣を祈願する小正月の伝統行事です。
雪室の中には地元の子供たちがいて、大人や観光客が通りかかると「はいってたんせ(かまくらに入ってください)」「おがんでたんせ(水神様をおがんでください)」と声をかけながら、お餅や甘酒をふるまってくれます。
雪室の中はむしろが敷かれ、コンロや火鉢が置かれているため、温かく快適です。
声をかけられたら中に入って水神様にお参りし、お賽銭を上げてください。
一緒に甘酒を飲みながら、子供たちと学校の話などしてみるのもいいですね。
地元の子供との交流で身も心もほっこりと温まる、雪国ならではの素朴なひと時が楽しめます。

横手かまくらの歴史

横手のかまくらには450年の歴史があるといいます。
藩政の頃、武家が住む町では子供の無病息災を願い、旧暦の1月14日に、四角い雪室の中にお正月飾りを入れて燃やす風習がありました。
一方、商人の住む町では、旧暦1月15日に井戸のそばに雪穴を掘り、良い水に恵まれるようにと水神様を祀る風習があったといいます。
また、当時の横手の子供たちは、冬になると積もった雪に穴を開け、中に入って遊ぶ雪遊びをしていました。
この3つが混ざり合い、時を経て今のかまくらになったといわれています。
昭和11年には、ドイツの著名建築家が横手のかまくらを訪れ、その美しさと子供たちのふるまいに感動したと著書に記しています。
子供が主役の行事であるかまくらは、テクノロジーにあふれた現代においてもなお、メルヘンの世界のような伝統をしっかりと受け継いでいるのです。

かまくら館で予習を

横手の街の中心部にある「かまくら館」では、かまくらについてパネルや映像でわかりやすく説明してあるので、雪まつりの前に訪れて予習しておきましょう。
特に、本物の「かまくら」が展示された「かまくら室」は、おすすめのコーナーです。
季節を問わず、常時マイナス10度の室温が維持されているかまくら室では、備え付けの半纏を着用した写真撮影ができます。
館内には売店があり、ここでお土産を買うのもおすすめです。

メイン会場は4つ

横手の雪まつりは、横手市役所本庁舎前道路公園、横手公園、羽黒町武家屋敷通り、二葉町かまくら通りの4か所をメイン会場にして開催され、各会場合計で約80基の「かまくら」が作られます。
各会場をつなぐ巡回バスが運行されていいますので、寒さが厳しい夜間はバスの利用をおすすめします。

昼間はかまくら体験がおすすめ

雪まつりのメインとなるのは、かまくらにいる子供たちが甘酒やお餅をふるまってくれる夜ですが、昼間も会場のあちこちで楽しいイベントが行われています。
その1つ、かまくら館向かいの光明寺公園で行われるミニかまくら作りは、おすすめのイベントです。
バケツに入った雪をひっくり返して固め、思い思いの形のミニかまくらを作ります。
家族やカップルで作れば、旅行の良い思い出になりますよ。
また、横手市役所本庁舎前道路公園では、1時間単位でかまくらを貸切ることができる「かまくら先取り体験」が行われます。
本物のかまくらの中に入って過ごせる貴重なチャンスなので、家族やカップルに人気のある企画です。
希望の方は早めに申し込んでくださいね。
ゆっくりと「かまくら」を見学したい方は、夜より人出が少ない昼間がおすすめです。
揃いのユニホームを着た「かまくら職人」たちが、かまくらを制作しているところに出会えますよ。

ノスタルジックな夜のかまくら

雪まつりの夜は人手が多く、大変賑わっています。
雄物川沿いにある、かやぶき屋根の古民家群「木戸五郎兵衛村」では、昔ながらのたたずまいを見せる家々の前に「かまくら」が作られており、ノスタルジックな雰囲気が漂うフォトスポットとなっています。
また、背後にある横手城とのコラボレーションが美しい横手公園のかまくらも、フォトスポットとして人気があります。
夜の雪まつりで最も美しいのは、ミニかまくらを光で浮かび上がらせるイルミネーションです。
昼間に手作りされたミニかまくらが市内のあちこちに設置され、夜になると中にキャンドルの火が灯されて、雪国の夜を明るく照らします。
特に、蛇の埼川原や横手南小学校校庭には、たくさんのミニかまくらが置かれているので、一層幻想的です。
巡回バスを上手く利用して、すべての会場を見学するのがおすすめです。

・住所:秋田県横手市中央町8-12

・電話番号:0182-33-7111(一般社団法人 横手市観光協会)
・営業時間:かまくら館9:00~17:00、雪まつり18:00~21:00
・料金:かまくら館100円
・アクセス:秋田空港からエアポートライナーで横手駅へ約1時間15分

泣く子はいねが~!「男鹿のなまはげ」

なまはげ_秋田
秋田県男鹿半島のなまはげは、大みそかの夜、恐ろしい形相の鬼が家にやってきて子供たちを恐怖のどん底に突き落とす、男鹿地方の有名な伝統行事です。
1年中いつでもなまはげが体験できる観光スポットや、観光客に人気のなまはげ祭りを紹介します。

男鹿のなまはげとは?

秋田県男鹿市のなまはげは、大みそかの夜、恐ろしい形相の面を付けて鬼に扮した男たちが、「泣く子はいねが~」「怠け者はいねが~」と大声を張り上げながら民家に入っていき、その家の子供たちを恐怖で震撼させる行事として全国的に知られています。
本来なまはげは、子供たちを怖がらせる鬼ではなく、家内安全や五穀豊穣を願って怠け者を戒める神様のお使いです。
1年の終わりに厄災を祓い、来る新しい年に福をもたらすため、家々を回っています。
その際の口上や動作は、現在も昔と変わらず、伝統がしっかりと受け継がれています。
そのため、1978年に国の重要無形民俗文化財に、2018年にユネスコの無形文化遺産「来訪神:仮面・仮装の神々」の1つに認定されました。
男鹿では、なまはげに大泣きさせられたかつての子たちが大人となり、今度は自分たちがなまはげとなって子供たちを怖がらせる役を担っています。
男鹿の人たちにとってなまはげは、着実に受け継がれていかなければならない伝統なのです。

なまはげの起源

伝統ある男鹿のなまはげですが、起源については諸説あります。
男鹿の本山である真山(しんざん)で修業していた凄まじい形相をした山伏が起源という説や、男鹿の海岸に漂着した大きな体で赤ら顔の外国人の姿が地元の人にとっては鬼のように見えたことから始まった漂着外国人説、男鹿半島を山にたとえ、その山の神様が里へ下りてきたという説などさまざまです。

なまはげの語源

火のそばにあたり続けているとできる「火だこ」を、この地方では「もなみ」と呼んでいました。
もなみができるほど火にあたり続けているのは、怠け者です。
怠け者を懲らしめるために、「もなみを剥ぐ」が訛って「なまはげ」になったといわれています。
ですから、なまはげの手には、もなみを剥ぐ斧が握られており、もう一方の手には、剥いだもなみを入れる桶を携えているのです。

なまはげ館

なまはげ館は、男鹿のなまはげを紹介する博物館です。
館内には、実際に使われていた150面のなまはげがズラリ勢ぞろいしており、なかなかの迫力です。
実際のなまはげの装束を身にまとい、なまはげになりきって写真撮影を楽しめるコーナーは、観光客にとても人気があります。
売店には、ここでしか買えないオリジナルなまはげグッズなどがあり、お土産におすすめです。

男鹿真山伝承館

なまはげ館に隣接した男鹿真山伝承館は、地元の人しか体験できない大みそかのなまはげの習俗を、1年を通じてリアルに体験できる観光客向けの施設です。
男鹿真山伝承館の建物は、実際の男鹿地方の伝統的な古民家が使われおり、建物内の囲炉裏端で語り部がなまはげについて語ってくれます。
やがて雨戸が大きな音で叩かれると、いよいよ本物のなまはげの登場です。
「悪い子はいねが~」と大声を上げながらなまはげが入ってくると、囲炉裏端にいた村の親子役の演者とともに寸劇が始まります。
手に「なまはげ台帳」を持ったなまはげは、「この台帳によると宿題をやっていない子供がいるはずだ!」などといって、子供をお仕置きしようとします。
親は「子供はもう宿題を済ませました!」などと言って必死に子供をかばい、荒れ狂うなまはげにお酒や御馳走を食べさせてなんとかなだめると、なまはげは来る年の豊作を祈願し、子供の無病息災を祈って帰っていきます。
こうしたリアリティのある寸劇を見て実際のなまはげを体験した気分になれる男鹿真山伝承館は、とても人気の高い観光スポットです。

・住所:秋田県男鹿市北浦真山字水喰沢

・電話番号:0185-22-5050
・営業時間:なまはげ館8:30~17:00、
男鹿真山伝承館の12~3月の開講時間は土・日・祝日および12/31の
9:30・10:30・11:30・13:30・14:30・15:30
・料金:なまはげ館550円(小中高生275円)、共通入館料12~3月1,100円(小中高生770円)
・アクセス:JR男鹿線羽立駅から車で20分

なまはげ柴灯(せど)まつり

なまはげ柴灯(せど)まつりは、毎年2月の第2金・土・日曜日の3日間、男鹿真山神社で開催される、冬の男鹿半島を代表するお祭りです。
男鹿真山伝承館で行われるようななまはげの寸劇をはじめ、迫力あるなまはげ踊りやなまはげ太鼓などが披露されるため、全国から大勢のファンが訪れます。
山奥にある神社で夜間に開催されるイベントなので、防寒対策はしっかり行ってください。

・住所:秋田県男鹿市北浦真山字水喰沢97

・電話番号:0185-24-9220(なまはげ柴灯まつり実行委員会 男鹿市観光課内)
・営業時間:毎年2月の第2金・土・日曜日 18:00~20:30
・料金:協賛金として1,000円(高校生以下は無料)
・アクセス:JR男鹿線羽立駅からバスで50分

秋田県で人気の秘湯!「乳頭温泉郷」

秋田県仙北市の乳頭温泉郷は、山奥にある秘湯として大変人気がある温泉地です。
冬は雪が降り積もり、秘湯感がさらにアップします。
露天風呂からは、絶景の雪見風呂が満喫できます。

乳頭温泉郷とは?

乳頭温泉郷は、十和田湖八幡平国立公園内にある乳頭山の麓に位置する温泉地です。
原生林に囲まれた秘境の地の野趣あふれる温泉として知られ、多くの温泉ファンを魅了しています。
乳頭温泉郷には7つの宿があり、それぞれ独自の源泉を所有しています。
泉質の異なる複数の源泉を持つ宿もあり、乳頭温泉郷全体でみると、10種類以上の源泉が湧出している、全国的にも珍しい温泉地です。

鶴の湯

乳頭温泉郷で最も歴史の古い温泉宿が鶴の湯です。
秋田藩主の湯治場だった由緒ある温泉で、当時使われていたかやぶき屋根の建物が今もなお残っています。
敷地内には泉質の異なる4つの源泉が湧いており、それぞれ肌触りや効能が異なるため、4泉すべてに浸かるのがおすすめです。
夕食は2号館を除き、すべて部屋食で提供されるので、気兼ねなくゆったりといただけます。
イワナの塩焼きや山菜など滋味あふれる山の幸が主体の料理です。
なかでも鶴の湯名物、山の芋鍋は、味噌仕立てで体の芯から温まる、冬におすすめの逸品です。

・住所:秋田県仙北市田沢湖田沢字先達沢国有林50

・電話番号:0187-46-2139
・営業時間:立ち寄り湯は10:00~15:00
・料金:入浴料600円
・アクセス:(飛行機)秋田空港から直通のエアポートライナー
(電車)JR田沢湖駅前から羽後交通乳頭温泉行バス

妙乃湯

泉質の異なる自家源泉を2つ有する、女性に人気の温泉宿が妙乃湯です。
先達川の渓流沿いに立地し、川のせせらぎを聞きながら露天風呂に浸かれます。
貸切り風呂もあるので、人目を気にせず入浴したい方におすすめです。
食事は秋田の郷土料理であるきりたんぽ鍋や、妙乃湯オリジナルのきのこ汁が好評です。

・住所:秋田県仙北市田沢湖生保内駒ケ岳2−1

・電話番号:0187-46-2740
・営業時間:立ち寄り湯10:00~15:00
・料金:入浴料800円
・アクセス:(飛行機)秋田空港から直通のエアポートライナー
(電車)JR田沢湖駅前から羽後交通乳頭温泉行バス

孫六温泉

孫六温泉は、原生林に囲まれた秘湯感あふれる温泉宿です。
山の薬湯と呼ばれ、胃腸病や皮膚病、創傷などに効能があります。

・住所:秋田県仙北市田沢湖田沢字先達沢国有林

・電話番号:0187-46-2224
・営業時間:立ち寄り湯9:00~16:00
・料金:入浴料
・アクセス:(飛行機)秋田空港から直通のエアポートライナー
(電車)JR田沢湖駅前から羽後交通乳頭温泉行バス

黒湯温泉

黒湯温泉は、乳頭温泉郷の最奥に位置し、打たせ湯が人気の温泉宿です。
4月~11月の間しか営業していないのでご注意ください。

・住所:秋田県仙北市田沢湖生保内2-1

・電話番号:0187-46-2214
・営業時間:立ち寄り湯9:00~16:00
・料金:入浴料600円
・アクセス:(飛行機)秋田空港から直通のエアポートライナー
(電車)JR田沢湖駅前から羽後交通乳頭温泉行バス

蟹場温泉

周辺の沢に蟹が多く住むことから蟹場温泉と名付けられました。
大自然に囲まれた露天風呂では開放感が味わえます。

・住所:秋田県仙北市田沢湖田沢字先達沢国有林

・電話番号:0187-46-2021
・営業時間:立ち寄り湯9:00~17:00
・料金:入浴料600円
・アクセス:(飛行機)秋田空港から直通のエアポートライナー
(電車)JR田沢湖駅前から羽後交通乳頭温泉行バス

大釜温泉

大釜温泉は、実際に使われていた小学校の木造校舎を移築したユニークな温泉宿で、ノスタルジックな気分に浸れます。

・住所:秋田県仙北市田沢湖田沢字先達国有林

・電話番号:0187-46-2438
・営業時間:立ち寄り湯9:00~16:30
・料金:入浴料600円
・アクセス:(飛行機)秋田空港から直通のエアポートライナー
(電車)JR田沢湖駅前から羽後交通乳頭温泉行バス

休暇村乳頭温泉郷

休暇村乳頭温泉郷は、乳頭温泉郷の中では最も近代的な造りの温泉宿です。
館内は一部バリアフリー構造となっており、車いすのままの移動も可能です。

・住所:仙北市田沢湖駒ケ岳2-1

・電話番号:0187-46-2244
・営業時間:立ち寄り湯11:00~17:00
・料金:入浴料600円
・アクセス:(飛行機)秋田空港から直通のエアポートライナー
(電車)JR田沢湖駅前から羽後交通乳頭温泉行バス

湯めぐり帖

湯めぐり帖は、乳頭温泉郷のすべての温泉に入浴できる、1年間有効のパスポートです。
宿泊者限定で、上で述べた7軒のうちいずれか1軒に宿泊すると1,800円で購入できます。
「七湯めぐりは万病に効く」といわれるので、滞在中すべてのお湯めぐりに挑戦してみてはいかがでしょうか。
全部クリアできなくても、1年以内であれば、次回訪ねたときに使えます。

枯れ木に飴の花が咲く!大舘「アメッコ市」

アメッコとは秋田弁で飴のことで、秋田県大館市のアメッコ市は、毎年2月の第2土曜・日曜日に開催される飴売りの市です。
色とりどりの飴を並べた屋台がズラリと並ぶだけでなく、街中の木々の枝の至るところに可憐なピンクの飴飾りが取り付けられ、まるで桃の花が一斉に咲いたような美しさです。
アメッコ市の飴は縁起物で、食べると風邪をひかないとされているため、県内外から大勢の観光客が訪れ、飴を買い求めていきます。

アメッコ市とは?

秋田県大館市のアメッコ市は、飴を売る市だけではなく、パレードやステージでの出し物などがある、大舘の冬の一大イベントです。
メイン会場となっているおおまちハチ公通りでは、たくさんの飴を売る屋台とともに、ピンクの花が咲き誇ったように飴で飾られた木々が、訪れる観光客の目を楽しませてくれます。

アメッコ市の歴史

飴を売る市としてのアメッコ市は、安土桃山時代の天正15年(1588年)に始まったとされ、400年以上もの歴史があります。
この地域では昔、1月15日の小正月に、農家の女性や子供たちが甘いお菓子(飴を付けたお餅)を食べる風習があったとされ、それが昭和20年代に、街の木々の枝に飴玉を結びつけて訪れる人たちを華やかに迎える風習に変わっていったといいます。
昭和40年代にはその風習が観光行事化され、平成に入ると現在のように2月の第2土曜・日曜に行われる一大イベントとなったのです。

白ひげ大神巡行

アメッコ市のメインイベントが白ひげ大神巡行です。
大館市の最高峰・田代岳に棲む神様、白ひげ大神が、アメッコ市の飴を買い求めに山を下りてくるという伝説にちなんだパレードです。
白ひげ大神は、山から下りてきた足跡を消そうと、帰り際に吹雪を起こすと言い伝えられています。
そのせいか、アメッコ市では吹雪くことが多いので、防寒対策は必至です。

飴っ子おこう

白ひげ巡行では、ほら貝を吹く山伏を先頭に、獅子舞や笛・太鼓の楽隊を引き連れた白装束の白ひげ大神が、「飴っ子おこう」と呼ばれるモンペ姿の少女と手をつないでやって来ます。
飴っ子おこうとは、働き者で親孝行な少女おこうが、病気の母親を白ひげ大神に治してもらったことをきっかけに、自身も病に苦しむ人の役に立とうと、苦労して薬の飴を作り上げたという言い伝えです。
パレードでは、地元出身のミュージシャンが作った、飴っ子おこうの楽曲が演奏されることもあるそうです。

からみ飴サービス

トロトロとした柔らかい水飴状の飴を棒に巻き付け、やって来た人の口の中に入れてくれる無料のサービスです。
棒に巻き付いた飴は、手で受け取ろうとすると柔らかすぎてこぼれ落ちてしまうため、必ず口の中に入れてもらうのがルールとなっています。
戦前までは、このような形での飴売りが実際に存在したそうで、どこか懐かしい感じのするサービスです。

秋田犬パレード

秋田県大館市は、秋田犬の産地であり、有名な忠犬ハチ公の故郷です。
アメッコ市では、秋田犬のパレードが行われるほか、秋田犬の子犬たちとのふれあいコーナーも設けられます。そのため、全国から大勢の秋田犬ファンが訪れます。

丸髷行列

丸髷とは、女性の日本髪の一種で、大館市には昔、既婚の女性が丸髷を結い、33歳の年祝いで黒留袖を着るという風習がありました。
それを今に知ってもらおうと、2011年からアメッコ市の期間中に開催されることになったパレードで、丸髷を結い、黒留袖を着た女性たちが赤い蛇の目傘をさして練り歩きます。
白い雪に黒留袖と赤い傘のコントラストが美しく、祭りに華やかさを添えています。

・住所:秋田県大館市 おおまちハチ公通り

・電話番号:0186-42-4360(秋田県大館市観光協会)
・営業時間:2月第2土曜日10:00~18:00、第2日曜日9:00~16:00
・料金:無料
・アクセス:JR大館駅から臨時シャトルバスが運行

秋田名物「きりたんぽ」の美味しいお店

きりたんぽは、秋田県を代表する食べ物として全国的に有名です。
固めに炊いたご飯をすりつぶし、秋田杉の串に巻きつけたもので、味噌を付けて焼いて食べたり、食べやすい大きさに切って比内地鶏やセリ、ネギなどと一緒にきりたんぽ鍋にして食べたりします。
今回は、寒い冬にぴったりの、きりたんぽ鍋の美味しいお店を紹介しましょう。

秋田きりたんぽ屋

秋田駅前にある居酒屋で、きりたんぽ鍋のほかにも味噌を付けて焼いたたんぽ焼や、ハタハタ、しょっつる鍋、稲庭うどんなどの秋田名物が食べられます。
きりたんぽの由来を紙芝居で説明してくれる、観光客におすすめのお店です。

・住所:秋田県秋田市中通2-7-6 緑屋ビル1F

・電話番号:018-801-2345
・営業時間:火~木17:00~23:30
金・土・祝前17:00~24:00
・定休日:日曜、月曜定休(連休の場合は休日最終日と翌日が休み)
・アクセス:秋田駅から徒歩4分

ちゃわん屋

このお店のきりたんぽ鍋は、お米をつぶして丸めた「だまこもち」の入った「だまっこ鍋」と掛け合わせています。
店内には、来店した多くの芸能人のサインが飾られています。

・住所:秋田県秋田市大町4-2-7

・電話番号:018-864-5202
・営業時間:17:00~23:00
・定休日:月曜日
・アクセス:秋田駅から徒歩15分

喰処 北洲(くいどころ ほくしゅう)

秋田市の飲食街、川反(かわばた)にある創業60年以上の老舗です。
きりたんぽはすべて手作りで、注文を受けてからご飯をすりつぶし、炭火で焼いたものを使うため、香ばしく風味豊かです。

・住所:秋田県秋田市大町4-1-11

・電話番号:018-863-1316
・営業時間:17:30~23:00
・定休日:日曜日(連休中は月曜日が休み)
・アクセス:秋田駅西口から中央交通バス県庁方面行「交通公社前」下車、徒歩3分。

料亭濱乃家 本店

秋田市の飲食街、川反(かわばた)にある大正7年創業という老舗中の老舗の格式ある料亭で、きりたんぽ鍋以外の秋田の郷土料理も提供しています。
きりたんぽ鍋は、比内地鶏のしっかりとした出汁が利いていて絶品です。

・住所:秋田県秋田市大町4-2-11

・電話番号:018-862-6611
・営業時間:11:30〜00:00
・定休日:日曜日
・アクセス:秋田駅から秋田中央交通バス茨島牛島環状線(牛島回り)「赤レンガ郷土館 前」下車、徒歩2分

まとめ

冬の秋田県を旅行するならぜひ訪れたい、横手のかまくら、男鹿のなまはげ、乳頭温泉郷、大槌アメッコ市、そして名物きりたんぽ鍋の美味しいお店を紹介しました。
このほかにも秋田県には、寒い冬にこそ訪れたい名所や魅力的な観光スポットがあるので、防寒対策をしっかりしたうえで、お出かけください。