ジェットスターには、利用目的が異なる3つのバウチャーという制度があます。このバウチャーはジェットスターでのみ利用可能ですが、用途や使い方を理解し無駄なく使いこなすことができれば、今よりお得にジェットスターを予約し利用することが可能です。
今回はジェットスターのバウチャーの種類や特徴、購入方法、利用方法、注意点などについて紹介します。
バウチャーとは?どんな時にもらえるの?
バウチャーとは、証明書や商品引換券などを指す英語で、ジェットスターで使われるバウチャーとは、特定の目的や商品にのみ使用できる商品券のようなものを指します。ジェットスターには3種類のバウチャーがあり、それぞれ利用できる範囲が異なります。
ジェットスターが発行している3種類のバウチャーとは、以下の3種類です。
- フライトバウチャー
- 機内バウチャー
- ギフトバウチャー
この3種類のバウチャーの概要を紹介します。
フライトバウチャー
フライトバウチャーは、予約していた便をキャンセルしたときや、予約していた便が欠航や運休したときに、運賃を現金で払い戻す代わりに発行されます。
そのほか、Club Jetstar会員になって入手するという方法もあります。ただしこの方法は確実ではありません。なぜなら、Club Jetstar会員規約には、「適格な会員にフライトバウチャーを提供することがある」という文言があるだけで、「適格な会員」とは何か具体的に書かれていませんし、「提供することがある」とは言い換えれば提供しないこともあるからです。ただ、フライトバウチャーを入手できることを見込んで、Club Jetstar会員になるというのも一つの選択肢にはなります。
フライトバウチャーが利用できるのは、以下の5つです。
- 運賃の支払い
- 手荷物料金の支払い
- 座席指定料の支払い
- 手数料の支払い
- 税金の支払い
機内バウチャー
機内バウチャーとは、ジェットスターの機内で購入可能な食べ物や飲み物や、機内販売の商品を買う際に使える機内専用のクーポン券のことです。
予約便で1回のみ利用可能で、差額は返金されず換金や払い戻しには応じてもらえないなど、使用する範囲が限られていますし、利用期限の延長もできません。
なお、搭乗券が機内バウチャーも兼ねており、機内バウチャー専用の券が別途発行されるわけではありません。
ギフトバウチャー
ギフトバウチャーは、ジェットスターで使えるプレゼント用のバウチャーです。基本的に航空会社が発行するバウチャーは予約した方のみが使用でき、友人や親族であっても譲渡することはできません。そのため友人や親族など近しい人へのギフトとして使用する、というのがギフトバウチャーの用途です。
ギフトバウチャーを利用できるのは、ジェットスター公式サイトからの予約や支払いのみで、機内で利用することはできません。
ギフトバウチャーが利用できるのは、以下の6つです。
- 航空券の料金
- 手荷物料金
- 座席指定の追加料金
- 食事オプション
- 機内快適グッズ
- 機内エンターテインメント料金
フライトバウチャーによる払い戻しに対応しているプラン
ジェットスターでは現在、ギフトバウチャーの販売を中止しています。機内バウチャーに関しても、利用できるプランを限定している上、利用上限金額を500円までとするなど、使い勝手のいいバウチャーとはいえない状況になっています。
そこで気になるのは、フライトバウチャーということになります。
フライトバウチャーを入手できるのは、予約していた便をキャンセルした場合と予約していた便が運休した場合です。ジェットスターではこの払い戻しを現金ではなくフライトバウチャーの発行で対応しています。
ですがこの払い戻し対応は、すべてのジェットスターの運賃プランで行われるわけではありません。また、こうした対応はジェットスターに限ったことではなく、徹底したコストカットにより、運賃を安く提供しているLCC(格安航空会社)で一般的に取られている対応なので、LCCを利用する際には注意しておかなければなりません。
ジェットスターの場合、払い戻しに対応しているのは下記3プランです。
Starter Max
Starter FlexiBiz
Business Max
この3プラン以外の運賃プランで予約していたら、キャンセルしても、欠航になったとしてもフライトバウチャーが発行されることはありません。
バウチャーの利用方法
各バウチャーは、入手方法や利用者、利用期限が異なります。また現在は販売中止となっているものもあるので、販売が再開された際に変更される可能性はゼロではありません。
バウチャーを使用する際は、ジェットスターの公式サイトなどで最新情報を確認してから使うようにしましょう。
各バウチャーの入手方法
フライトバウチャーは、航空券の払い戻しとして、あるいはClub Jetstar会員の特典として受け取ることができます。
キャンセルなどでフライトバウチャーが発行されることになっても、その場で受け取れるわけではありません。後日航空券購入時に登録したメールアドレスにバウチャー番号を記載したメールが届きますので、そのメールを保管しておいて、予約時にバウチャー番号を入力することで使用が可能になります。
機内バウチャーはStarter Plus、もしくはStarter Maxを申し込んだときに付いてきます。
ギフトバウチャーは、ジェットスター公式HPにアクセスすると購入することができていましたが、現在は販売を中止していますので購入不可です。
フライトバウチャーを使える場面
フライトバウチャーはジェットスターの航空券を購入する際に現金の代わりとして使うことができます。そのほかStarter運賃で購入した航空券に座席指定や受託手荷物を追加する場合のオプション料金、空港利用料や変更手数料などの各種手数料にも使うことができます。
機内バウチャーの特徴と購入方法
機内バウチャーはStarter Plus、もしくはStarter Maxの特典として付いてくる500円分のバウチャーで、機内での飲食代として使用できます。したがって、機内バウチャーのみ単独で購入できるわけではなく、Starter PlusもしくはStarter Maxを申し込まないと入手できません。
Starter PlusはStarterより2000円、Starter Maxより4000円それぞれ高くなりますが、受託手荷物の上限が増加したり、座席指定ができたり、キャンセル時に見舞金が出たり、マイルが貯まったりといった特典があります。
そのため、どの運賃プランにするか迷ったときは、機内バウチャーが付与されることだけで判断するのではなく、それぞれの運賃プランの料金と特典を比較し、総合的に判断する方が良いでしょう。
ギフトバウチャーの購入方法
販売中止となっており、現在は購入することができません。
ギフトバウチャー販売停止前はJCBカードのみで購入できていて、現金や他社のクレジットカードは使用できませんでした。今後ほかの支払い方法も利用できるよう検討するとのことですので、再販される時期に合わせて購入しやすくなる可能性はあります。
なお、販売されていた当時のギフトバウチャーの種類は、2,500円・5,000円・10,000円・25,000円・30,000円・50,000円の6種類でした。
ギフトバウチャーを使えるサービスは、航空券や手荷物料金の支払い・座席指定の追加料金
食事オプションや機内快適グッズ・機内エンターテインメント料金の支払いなどです。
バウチャーのメリット・デメリット
用途が限られているバウチャーですが、その分利用する際にはメリットも用意されています。特にキャンセルなどによる払い戻しでフライトバウチャーを入手した方は、支払いの一部に充てられるなど、バウチャーを使用する範囲が広がります。
各バウチャーを利用する際には、以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット
フラトバウチャーを利用する際の最大のメリットは手数料がかからないことです。
ジェットスター航空券を購入する際は、支払い手数料が必要です。国内線をクレジット払いするなら500円、キャリア決済やコンビニ決済、ATM払いなら650円が別途かかります。
この金額は片道分ですから、返りもジェットスターを利用する場合はクレジットカード払いなら+1000円、コンビニやATMで支払いをすれば+1300円が人数分必要になります。ですがフラトバウチャー・ギフトバウチャーで支払いを行なえば、航空券の支払いに手数料が発生しません。
機内バウチャーはStarter Plus、もしくはStarter Maxを申し込んだときに付いてくるバウチャーで、金券として使えるだけでなく以下の6つの特典が付いてきます。
- 指定料金が無料(500円相当)
- 日付・便の変更手数料が無料(3000円+税)
- 受託手荷物10㎏まで無料(通常は15㎏で1500円)
- 500円まで機内食が無料
- マイレージの加算 ※下記参照
- 欠航・遅延保険付帯(6時間以上の遅延時10,000円の見舞金)
※マイルを貯められるマイレージプログラム・マイル付与率は以下のようになっています。
○カンタス航空・フリークエントフライヤー 一律800マイル
○JALマイレージバンク:区間マイルの25%
○エミレーツ航空・スカイワーズ:区間マイルの50%
Starter Plusの場合はStarter料金に2000円プラスされますが、それ以上の価値を感じるかどうかは利用者の考え方次第です。機内バウチャーはあくまでおまけとして考えられる方は、入手した時点でお得に予約ができたという満足感を得ることが重要でしょう。
機内バウチャーを使えば、予約の条件によっては実質無料で機内で軽食や飲み物などが楽しめますので、上限の500円を目一杯使って空の旅を楽しみましょう。
デメリット
バウチャーの大きなデメリットは、払い戻しを受けられない上、複数回に分けての利用ができないことです。
たとえば1枚10,000円のフラトバウチャーもしくはギフトバウチャーを持っていて、それを5,000円分のチケット代に使用した場合、おつりはもらえませんし残金を次回以降に繰り越すこともできません。1枚をその場で使い切らなければならないという、縛りがあることを覚えておきましょう。
また、機内バウチャーに関しても300円の軽食を購入したら、後で残りの200円を飲み物際に充てることができません。あくまで1回の支払いで使い切らないと、残りは無駄になってしまいます。
また有効期限があり、フライトバウチャー、ギフトバウチャーの有効期限は半年、機内バウチャーは予約したその便でしか使用できません。
まとめ
ジェットスターのバウチャーはうまく活用できれば、予約時に必ず発生する支払い手数料を浮かすことができたり、機内で飲食を楽しむことができたりとお得に利用することができます。
ジェットスター利用時に支払い手数料が高いと感じている方や、Starter PlusやStarter Maxは高いからと敬遠している方は、バウチャーの使い方を見直してみると、よりお得にジェットスターを利用できるかもしれません。