国内旅行の飛行機代を少しでも安くしたいときにおすすめなのが格安航空券です。
リーズナブルに飛行機に乗れる一方、座席指定できるかどうか不安な人も少なくありません。
そこでこの記事では、LCCの座席指定について徹底的にまとめました。
指定するにはどうすればいいのか、料金や対応プランのほか、JALやANAとの比較情報も載せているので参考にしてください。
LCCは座席指定できる?格安航空券のルール
LCCやJAL、ANAの航空券を含め、普通の運賃よりもお得な価格設定になっているものを総称して「格安航空券」と呼びます。
航空会社や旅行代理店、格安航空券比較サイトなどで探して予約が可能です。
格安航空券と言えばLCCですが、大手とは異なるルールを採用しており、座席指定もその一つとなります。
LCCでも座席指定は可能ですが、JALやANAとは勝手が違うため、初めて利用する人は座席指定の基本ルールを知っておかなくてはなりません。
LCCで座席指定しよう!対応プランや料金
LCCは運賃があらかじめ低く設定されており、自分が希望するサービスをオプションという形で選んでいく方法を取っています。
座席指定もほとんどの場合は有料オプションです。
LCCで有名なジェットスター、ピーチアビエーション、スプリングジャパンの座席指定について詳しく説明します。
ジェットスター
ジェットスターは、運賃プランおよび座席の種類によって座席指定の料金がかかります。
座席の種類 | 料金 | 料金が必要なプラン |
---|---|---|
スタンダードシート | 880~930円 | Starter |
アップフロントシート | 1,020円 | Starter、Starter Plus |
エクストラレッグルームシート | 1,160円 | Starter、Starter Plus、Starter Flex Plus |
※2025年2月14日時点、エコノミークラスのみ
最安値の「Starter」は、どの座席を指定する場合でも指定料金がかかります。
ほかのエコノミークラスではシートの種類に応じた座席指定料金が含まれているので、範囲内であれば無料で指定可能です。
料金は予約する便やタイミングによって変動しますが、もっとも安いスタンダードシートで1,000円未満、それ以上のシートだと1,000円を超える価格が目安になります。
繁忙期には上記の料金に200円ほど上乗せした金額になることも押さえておきましょう。
あとから座席指定を追加したい場合、変更手数料としてさらに4,000〜5,000円がかかってしまうため、できるだけチケットを予約したときに指定するのがおすすめです。
ピーチアビエーション
ピーチアビエーションは、座席指定に追加料金が必要なプランがわかりやすくなっています。
座席の種類 | 料金 | 料金が必要なプラン |
---|---|---|
スタンダードシート | 790~1,200円 | ミニマム |
プレジャーシート | 840~1,300円 | ミニマム |
スマートシート | 1,090~1,500円 | ミニマム |
ファストシート | 1,590~2,000円 | スタンダードプラス
※他プランでは指定不可 |
最安値の「ミニマム」以外なら、スタンダード、プレジャー、スマートの3種類のシートを無料で指定可能です。
ファストシートは最上級プラン「スタンダードプラス」でしか指定できません。
料金に差があるのは、予約タイミングや予約場所によって価格が変わるためです。
ネットからチケットを予約するのと同時に座席指定も済ませると、追加料金ももっとも安く抑えられます。
コンタクトセンターや空港のカウンターで座席指定を行うと、高額な料金が上乗せされるのでご注意ください。
関連ページ:ピーチ航空のおすすめ座席は?|座席の指定料金や方法も解説
スプリングジャパン
スプリングジャパンでは、もっとも高額な「スプリングプラス」以外は座席指定が有料です。
座席の種類 | 料金 | 料金が必要なプラン |
---|---|---|
スタンダードシート | 500円(800円) | ラッキースプリング、スプリング |
非常口座席 | 900円(1,200円) | ラッキースプリング、スプリング |
レッグシート | 900円(1,200円) | ラッキースプリング、スプリング |
コンフォートシート | 1,200円(1,500円) | ラッキースプリング、スプリング |
※カッコ内は空港カウンターで申し込んだ場合
「スプリングプラス」であれば、1回のみ無料で座席指定ができます。
2回目以降は有料な上、スプリングジャパンでは予約内容の変更にも手数料がかかるため、座席指定は慎重に行いましょう。
また公式サイトやコールセンターで座席指定を申し込んだほうが割安です。
空港カウンターだと300円高くなるので注意してください。
JAL・ANAの座席指定をLCCと比べてみよう
大手航空会社であるJALとANAは、LCCとは違って座席指定が無料で行えます。
2社では座席指定に料金がかかるのではなく、搭乗クラスのアップグレードにより料金が高くなる仕組みです。
LCCとの比較材料として、JALとANAの座席指定に関する情報をまとめました。
JAL
JALの国内線は普通席、クラスJ、ファーストクラスの3種類の座席クラスに分かれています。
座席クラスによって、普通席のチケット代に下表の料金が加算される仕組みです。
座席クラスの種類 | 普通席との差額 | 対応プラン |
---|---|---|
普通席 | 0円 | 全プラン |
クラスJ | 2,200円~4,950円 | フレックス、セイバー、スペシャルセイバー |
ファーストクラス | 11,000円~14,630円 | フレックス、セイバー、スペシャルセイバー(当日アップグレードのみ) |
※2025年2月14日時点
スペシャルセイバーでファーストクラスを指定するには、当日アップグレードのみで可能です。
当日アップグレードは、出発当日に空席のある場合に座席クラスをアップグレードできるシステムで、航路によって選べないクラスがあったり、料金が大きく違ったりします。
格安のスペシャルセイバーでも自由に座席指定できる点は、大手航空会社ならではです。
ANA
ANAの国内線も、JAL同様に座席クラスによって普通席との料金差が生じます。
料金が加算されるのは「プレミアムクラス」の場合です。
座席クラスの種類 | 普通席との差額 | 対応プラン |
---|---|---|
普通席 | 0円 | 全プラン |
プレミアムクラス | 14,050円~18,300円 | フレックス、バリュー、28日前までのスーパーバリュー |
※2025年2月14日時点
国内線は、普通席でもプレミアムクラスでも、座席指定そのものには追加料金はかかりません。
早割の「バリューシリーズ」でプレミアムクラスにアップグレードするには、28日前までの予約が必要です。
プレミアムクラスの場合、シートが上質になるだけでなく、ラウンジの利用や優先搭乗といったさまざまなサービスが付属します。
LCCで座席指定する方法
LCCで格安航空券を購入し、座席指定をする場合の方法を紹介します。
大きく分けると「公式の窓口」を使う方法と、当日に「空港カウンター」で申し込む方法の2パターンです。
公式の窓口から申し込む
LCCで予約した飛行機の座席指定は、各社の公式窓口から申し込めます。
ホームページが基本となるほか、LCCによっては電話やチャットができるコンタクトセンターも設置中です。
格安航空券の検索ができる旅行代理店サービスで予約している場合でも、座席指定は公式の窓口から行うことになります。
LCCはあらゆる手続きをネット上で済ませるのが前提なため、予約時に届いたメールや予約番号などをもとに、公式サイトから座席指定しましょう。
ほとんどの場合、LCCでは予約時に一緒に座席指定することを推奨しています。
あとから座席指定するなど予約内容を変更すると、追加の手数料が発生するためです。
LCCで格安航空券を買う際は、座席指定の必要性を十分に考えた上で、指定した方がいいなら予約時に済ませておきましょう。
空港カウンターで申し込む
期限時間までであれば、出発当日でも座席指定が行えます。
LCC各社の座席指定の締め切り時間は次のとおりです。
社名 | 座席指定の締め切り時間 |
---|---|
ジェットスター | 出発時刻の2時間前 |
ピーチアビエーション | 出発時刻の3時間前 |
スプリングジャパン | 公式サイトおよびコールセンター:出発時刻の6時間前
空港カウンター:出発時刻の2時間前 |
ただし、いずれのLCCも空港カウンターでの座席指定は料金が割高です。
当日であってもできる限り公式サイトから申し込むほか、あとから追加するのではなく航空券の予約時に指定しておきましょう。
LCCで座席指定しないとどうなる?
LCCの最安値プランで格安航空券を購入したら、座席指定は有料です。
出費を抑えるためには、座席指定せずに乗るしかありません。
LCCで座席指定しないとどうなるのか、指定しなかった場合のリスクも解説します。
指定しないとランダムに決まる
LCCでは事前に座席指定をしていないと、ランダムに座席が決まります。
飛行機の座席には「窓側」「通路側」「非常口座席」などがあり、座る位置によってフライト中の過ごし方や乗り心地もさまざまです。
ランダムに座席が決まると、当然ながら搭乗者の好みや都合は考慮されません。
景色の見えない通路側や他人に挟まれた中央席、トイレから遠い位置など、あまり条件のよくない席になることもあります。
基本的に搭乗手続き後や機内では変更ができないので、いざ乗るときにガッカリしたくなければ、座席指定をしておくのが無難です。
同乗者とも離れる可能性がある
座席指定せずにLCCへ搭乗するとランダムに座席が決まるため、同乗者と離れ離れになる可能性があります。
一緒にチケットを買ったり予約したりしても、座席指定をしていなければ隣同士に座れるとは限りません。
絶対に隣同士に座りたければ、追加料金を支払った上で必ず座席指定しましょう。
子連れでも席が離れてしまう
LCCで座席指定しないリスクが高いのは、子供連れのケースです。
指定していなければ座る位置はランダムに割り振られるため、子供連れであっても席が離れる場合があります。
子供と隣席にするには事前の座席指定が必須となるので、追加料金を踏まえた上でプランを選ぶのがおすすめです。
座席指定が含まれたプランのほうが安くなるか確認し、トータル価格で選択しましょう。
LCCの座席指定を理解して格安航空券を使おう
LCCで買った格安航空券では、座席指定できないのでは?と不安に思っている方は多いと思います。
結論、LCCでも座席指定は行えますが、基本的に有料です。
プランによっては座席指定の料金も含まれるほか、申し込むタイミングによって料金が大きく異なるなど、大手とは違う独自のルールが設定されています。
座席指定していないとランダムに席が決まってしまうので、LCCを予約する段階で席を押さえておくと安心です。