国内旅行の格安航空券とはどんなもの?
国内旅行の飛行機代を少しでも安くしたいときにおすすめなのが格安航空券です。
格安航空券と聞くと怪しいイメージがあるかもしれませんが、搭乗予定の数ヶ月前など早い時期に購入するなど一定の条件を満たすことで、誰でもお得に購入できる航空券です。なので、決して怪しいものではありません。
普通の運賃よりもお得な価格設定になっているものを総称して「格安航空券」と呼びます。
航空会社や旅行代理店、格安航空券比較サイトなどで探し、予約することができます。
国内旅行をお得にする裏ワザとしても知られている格安航空券にはどのような種類があり、通常価格の航空券と同じように座席指定ができるのでしょうか?
JAL・ANAなど大手キャリアの格安航空券
大手キャリアの格安航空券を購入する方法の1つに、乗ろうと思っている航空会社のホームページで予約する方法があります。
大手キャリアには、予約の時期が搭乗予定日よりも早ければ早いほどお得になる格安航空券がありますが、購入の条件は航空会社によって異なります。
ここでは、JAL・ANA・LCCの格安航空券について詳しく紹介します。
JAL
JALの国内線の格安航空券には次のような種類があります。
先得 | |
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ウルトラ先得 | 搭乗日75日前までの予約 |
スーパー先得 | 搭乗日55日前までの予約 |
先得割引タイプB | 搭乗日45日前までの予約 |
先得割引タイプA | 搭乗日28日前までの予約 |
先得は、日程が早めに分かっている旅行の場合、事前に予約しておくと運賃がお得になるサービスです。
例えば、東京(羽田)から札幌(新千歳)までの大人普通運賃は37,500円ですが、ウルトラ先得を利用すると10,600円~という格安運賃になります。
特便割引 | |
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特便割引21 | 搭乗日21日前までの予約 |
特便割引7 | 搭乗日7日前までの予約 |
特便割引3 | 搭乗日3日前までの予約 |
特便割引1 | 搭乗日前日までの予約 |
特便割引は、先得よりも割引率は低くなりますが、旅行の日程が直前まで決まらないという場合でも通常運賃よりは安くなります。
東京(羽田)から札幌(新千歳)までを特便割引21で予約すると20,700円~。21日前に予約しても大人普通運賃よりも十分安い価格で購入できます。
ANA
ANAの格安航空券は次のような種類があります。
旅割 | |
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旅割75 | 搭乗日75日前までの予約 |
旅割55 | 搭乗日55日前までの予約 |
旅割45 | 搭乗日45日前までの予約 |
旅割28 | 搭乗日28日前までの予約 |
旅割21 | 搭乗日21日前までの予約 |
旅割は、搭乗日75~21日前までの予約で割引になる格安航空券です。JALと同じようなシステムですが、ANAの方がJALより細かく日数が分けられています。
例えば、東京(羽田)~沖縄(那覇)までの大人普通運賃は46,090円ですが、旅割75だと22,390円~と、2万円以上もお得になります。
特割 | |
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特割1 | 搭乗日前日までの予約 |
特割3 | 搭乗日3日前までの予約 |
特割は、JALでいう特便割引に当たる割引運賃で、旅割よりも直近の予約に対応しています。
例として、東京(羽田)~沖縄(那覇)までの運賃は、特割1で38,490円になります。
このように、大手キャリアの航空会社は独自の割引サービスで格安航空券を販売しています。JALやANAだけでなく、スカイマーク、エアドゥ、ソラシドエアにもそれぞれ割引料金の設定があります。
航空券は早ければ早いほど通常運賃より安くなるので、飛行機を利用する旅行や出張があるときはできるだけ早めに航空券を押さえておくことをおすすめします。
LCCの格安航空券
LCC(ロー・コスト・キャリア)の航空券は、大手航空会社の航空券と比べると通常価格そのものがとても安く設定されています。
飛行機の機種を1つに限定したり、無料サービスを最低限にしたり、手荷物重量制限を厳しくしたりするなど徹底したコスト削減を行うことにより、運賃のコストダウンを実現しています。
ただでさえお得なLCCですが、もっと航空券を安く購入できるのが「セール」です。
LCCでは、各航空会社で独自のセールを開催し、ほかの航空会社との差別化を図っています。
例えば、バニラエアでは「35時間タイムセール」というセールを不定期で開催しています。このセールを利用すると、東京(成田)~石垣3,980円という激安価格で航空券を手にすることも可能です。
LCCのセールでは、ありえないような低価格で航空券が購入できるとあって、多くの人がお気に入りのLCCのセール情報を公式サイトや公式ツイッターなどでチェックしています。
旅行代理店の格安航空券
格安航空券を販売しているのは航空会社だけではありません。
旅行代理店でも格安航空券を予約することができます。
それぞれの旅行代理店が大量に仕入れ団体扱いとして販売するため、かなり安くなっていることがあります。
旅行代理店の格安航空券の料金を比較するサイトもあるので、ぜひチェックしてみてください。
JALで座席指定する方法
JALで購入した格安航空券は、通常運賃の航空券と同じように座席指定できるのでしょうか?
先得割引・スーパー先得は予約と同時に座席指定ができます。
ご家族連れなど近くの席でないと不安だという方も、予約と同時に席を選ぶことができますので安心です。
座席指定は、搭乗日の便出発15分前まで可能です。
しかし、搭乗に配慮が必要な方の座席確保や、機体のバランス調整などの理由から事前に指定できる席数は限られています。
また、利用する券種によっても指定できる席が異なりますので注意が必要です。
搭乗便出発48時間前以降に座席指定できる席が追加されることがありますので、希望の席が取れなかったときは、再度座席指定を試してみてください。
ANAで座席指定する方法
ANAも、インターネットで格安航空券を予約する際、購入と同時に座席指定することができます。
JAL同様に、機体のバランス調整、搭乗に際して配慮が必要な方の座席確保などの理由で指定できる席数は限られています。
また、幼児連れの方についても、安全上の理由から非常口のそばの席は指定できないな
ど一部制限があります。
旅行代理店で予約した場合
旅行代理店を通して格安航空券を予約した場合も、JALやANAなど航空会社の公式ホームページ上で座席指定することが可能です。
その際、予約サイトから送信されたメールに記載されている予約番号や確認番号などが必要になりますので、座席指定する前にお手元に用意しておいてください。
LCCで座席指定はできるのか?格安航空券各社の座席指定について
LCCは運賃があらかじめ低く設定されており、自分が希望するサービスをオプションという形で選んでいく方法を取っています。
座席指定もほとんどの場合有料のオプション扱いになっています。
LCCで有名なバニラエア・ジェットスター・ピーチアビエーションの座席指定について詳しく説明します。
バニラエア
コミコミバニラ | |
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リラックスシート | 1,000円 |
アップフロントシート | 無料 |
スタンダードシート | 無料 |
シンプルバニラ・わくわくバニラ | |
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リラックスシート | 1,000円 |
アップフロントシート | 600円 |
スタンダードシート | 500円 |
バニラエアでは「コミコミバニラ」というプランで航空券を購入した場合は、アップフロントシートとスタンダードシートに限って無料で座席指定できます。
それ以外は、シートのグレードがアップするほど料金が高くなります。
ジェットスター
スタンダードシート | 480~520円 |
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アップフロントシート | 680~760円 |
エクストラレッグルームシート | 990~1,080円 |
ジェットスターは便によって料金が異なりますが、すべての座席指定が有料です。
繁忙期には上記の料金に200円ほど上乗せした金額になります。
ピーチアビエーション
シンプルピーチ | |
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スタンダードシート | 400円 |
プレジャーシート | 500円 |
スマートシート | 650円 |
ファストシート | 1,300円 |
バリューピーチ | |
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スタンダードシート | 無料 |
プレジャーシート | 無料 |
スマートシート | 650円 |
ファストシート | 1,300円 |
プライムピーチ | |
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スタンダードシート | 無料 |
プレジャーシート | 無料 |
スマートシート | 無料 |
ファストシート | 1,300円 |
ピーチアビエーションは、無料で座席指定できるプランが充実しています。
スタンダードシートであれば、無料または+400円で座席指定ができます。
今回紹介したLCCの座席指定は、いずれもインターネットでの予約時に座席指定を行ったときの料金です。
LCCでは、コンタクトセンターや空港のカウンターで座席指定を行うと、料金が上乗せされますのでご注意ください。
関連ページ:ピーチ航空のおすすめ座席は?|座席の指定料金や方法も解説
格安航空券の使い方
格安航空券を購入したら、搭乗までの流れもしっかり押さえておきましょう。
格安航空券といっても通常の航空券と何も変わりはありません。
インターネットで予約した場合、印刷したeチケットの控えを持って搭乗日当日空港に行き、搭乗手続きを行うだけです。
搭乗の手順
国内線の搭乗手続きは、多くの航空会社で搭乗日当日であれば出発の何時間前でも行うことができます。
空港に着いたら、すぐに出発ロビーに向かいましょう。
自動チェックイン機に、eチケットに記載されている予約番号を入力すると座席指定などの画面が出てきます。
手順に従い入力していくと搭乗券が発行されます。
eチケットのバーコードを自動チェックイン機にかざすだけでも搭乗手続きは可能です。
自動チェックイン機のそばには航空会社のスタッフがいますので、分からないことがあったら尋ねてください。
搭乗手続きの締め切り時間
搭乗手続きには締め切り時間があります。
国内線の締め切り時間は、多くの航空会社で出発時刻の20分前と規定しています。
LCCの場合、出発時刻の30分前を締め切り時間にしているところもありますので、時間に余裕を持って手続きしましょう。
ウェブチェックインとは?
チェックインや搭乗手続きは空港で行うのが一般的ですが、最近はウェブチェックイン(オンラインチェックイン)というとても便利なサービスがあります。
JALは「Quic(タッチ&ゴー)」、ANAは「スキップサービス」と呼んでいます。いずれもパソコンやスマートフォンを使ってウェブ上で搭乗手続きを済ませることができます。
ウェブチェックインは、出発時刻の72時間前からできることが多く、手続き方法はとても簡単です。
空港に長時間いるのはもったいないという方や、当日の予定が立て込んでいてチェックインがギリギリになってしまうかもしれないという方には最適なサービスです。
詳しい内容につきましては、利用する航空会社のホームページで確認してください。
格安航空券で座席指定できるかしっかり確認しよう
格安航空券は、座席指定できないのでは?と不安に思っている方は多いと思いますが、今回調べた結果、航空会社のホームページで航空券を購入した場合は即時に座席指定できることが分かりました。
また、旅行代理店で格安航空券を予約した場合も、二度手間にはなりますが、航空会社の公式ホームページで座席指定することができます。
ただし、指定できる座席数には制限があるので、必ずしも座りたい席が取れるというわけではありません。
LCCに関しては座席指定に料金がかかるものがありますし、空港窓口で手続きすると料金が上乗せされてしまうので注意が必要です。
格安航空券で座席指定するときは、予約の段階で席を押さえておくと安心です。