ANAbaggage

ANAの国内線には、機内に持ち込める物と持ち込めない物など、手荷物のルールがあります。

持ち込めるものの条件があったり、預けることすらできない物があったりするので、注意が必要です。

ここではANA国内線の持ち込み手荷物に関して、荷物の種類別に詳しく解説していきます。

ANAに傘や折り畳み傘は持ち込める?

ANA機内に持ち込む手荷物は、「危険な物」に判別されると持ち込みを制限されることがあります。

中でも傘は、危険かどうかの判別が難しい物のひとつです。
傘や折り畳み傘は機内に持ち込めるのかどうかについて、詳しく見ていきましょう。

傘は持ち込みも預け入れもOK

傘に関しては、基本的に機内持ち込みOKとなっています。
ただし先が鋭利になっていたり、あまりにも大きすぎたりする場合は、係員の判断で持ち込みが禁止される可能性がありますのでご注意ください。

折りたたみ傘に関しても同じく、先端が著しく尖っていなければ機内に持ち込んでも問題ありません。

通常の傘も折り畳み傘も、預ける手荷物にする場合は全く問題ないため安心してください。

傘は「身の回りの物」扱いになる

ANAの機内に持ち込める荷物は、スーツケースなどの手荷物1個と身の回り品1個の計2個と定められています。

傘はハンドバッグやカメラと同様に「身の回りの物」の扱いです。
傘とバッグなら計2個の範囲内に収まるので、どちらも機内に持ち込むことができます。

液体や飲食物はANA国内線に持ち込みOK?

飲料水などの液体の機内持ち込みに関しては、ほかの荷物に比べても扱いがデリケートです。
そこで飲食物全般に関して、ANA国内線の機内への持ち込み可否をまとめました。

飲食物の持ち込みは基本的にOK

ANA国内線の場合、基本的に飲食物の持ち込みはOKとされています。

ただし水筒や漬物など、液体が漏れる可能性がある物に関しては、座席上の収納棚に入れることはできず、前の座席の下に置くことになっています。

アルコールの持ち込みは度数による

アルコールの持ち込みは、アルコール度数により以下のように規定が変わります。

アルコール度数 持ち込み・預け入れ制限
24%以下 無制限で機内持ち込み・預け入れ可能
24%超~70% 1人あたり5リットルまで機内持ち込み・預け入れ可能(小売販売されている容器に入っていることが条件)
70%以上 機内持ち込み・預け入れ不可

ただし預け入れが可能な度数のお酒であっても、瓶入りであれば預け入れ不可になります。
手荷物として機内に持ち込むしかありませんのでご注意ください。

化粧品など「液体」に分類される物は?

ANAの国内線の場合、身だしなみに関する液体の化粧品は「液体」と同じ持ち込み制限がかかります。
機内への液体の持ち込みは1容器あたり0.5L(500g)以内で、総量2kg以内です。

化粧水や香水、乳液や除光液はもちろん、髪の毛をセットするジェルやムース、ローション、マニキュア、洗顔フォームなどもすべて対象となります。

機内に化粧品を多数持ち込む場合は、小分け用の容器に移して持ち込むようにしましょう。

ANA機内に遺骨の持ち込みは可能?

亡くなった方のご遺骨はANA機内に持ち込めるのでしょうか。
お墓が遠方にあり、飛行機移動が必要な場合はどのような手続きが必要になるのか解説します。

遺骨を機内に持ち込むには?

基本的にご遺骨は機内に持ち込むことができますが、いくつか知っておかなければならない条件があります。

まず、ご遺骨を納めている骨壺の素材です。
骨壺が金属製などで別途詳細な手荷物検査が必要な場合、乗客側が「証明書」を提示しなくてはならない可能性があります。

この時有効な証明書は、「死亡証明書の写し」または「埋葬許可書」です。
死亡証明書は役所に死亡届を出したとき、埋葬許可書は火葬場で火葬が済んだ際にもらいます。

ANA機内にご遺骨を持ち込む際も、この書類をすぐに取り出せるところに持っておきましょう。

機内での遺骨の扱い

機内に持ち込んだご遺骨は膝の上に置くか、席上の棚に収容するかの二択となります。

骨壺のサイズが大きい場合、客室乗務員から席上の棚に入れるように伝えられることもあるでしょう。
安全上の措置ですので、この指示には従ってください。

「ご遺骨だ」とわからないようなケース、袋、カバンに入れることも検討するといいでしょう。

ANAで持ち込み制限のあるその他の荷物

Baggage restrictions

ANAを利用する目的はさまざまで、人によって持ち込みたい荷物も千差万別です。
ここまでにあげた荷物以外にも、判断に迷う代表的な荷物について紹介します。

スマートバゲージやバッテリー

電子機器の充電が可能なカバン、スマートバゲージはリチウム電池の性能により扱いが変わります。
以下の範囲であれば持ち込み及び預け入れが可能です。

  • リチウム金属電池:リチウム含有量0.3g以下
  • リチウムイオン電池:ワット時定格量2.7Wh以下

これを超えるバゲージは、バッテリーが取り外せる物であれば、バゲージを預け、バッテリーは機内に持ち込む形なら持ち運び可能です。

お土産用のドライアイス

旅行のお土産に生鮮食品を購入し、それを持ち帰るためにドライアイスを使用する場合は、機内持ち込み、預け入れが可能です。
ただし生鮮食品の保存が目的の物のみで、重さが2.5kgまでという制限があります。

ライターと電子タバコ

ライターは基本的に1人1個まで機内持ち込みのみ可能です。
ただし持ち込めるライターには条件があり、以下のライターは持ち込むことはもちろん、預けることもできませんのでご注意ください。

  • オイルタンク式ライター
  • 葉巻用強力ガスライター
  • プリミキシングライター(ターボライターなど)
  • 電池駆動式ライター

オイル式のライターは、ライター内の脱脂綿などにオイルを染み込ませるタイプであれば1個まで機内持ち込みのみ可能です。
つまりジッポライターは持ち込み可能となります。

電池駆動式ライターは電池の容量に制限があり、制限を越えると持ち込みも預け入れもできません。

電子タバコは個人が利用する分は機内持ち込みが可能ですが、預け入れはできません。
煙が出ない電子タバコでも、機内での喫煙は禁止されています。

カミソリやシェーバー

ひげ剃り用のT字カミソリや、眉毛剃り用の小さなカミソリ、さらに電気シェーバーに関しては持ち込みOKとなっています。

白杖や松葉杖

体の不自由な方が使用する杖などは持ち込み可能ですが、先端がとがっていないものに限ります。

松葉杖は、搭乗中は乗務員に預けてください。

ANAで機内持ち込み、預け入れが禁止されている物

ここまでは条件付きで持ち込める物や、預け入れることができる物を紹介してきました。
ここからはANAの国内線で機内に持ち込めない物、そして預け入れることもできない物について、詳しく解説します。

持ち込みが禁止されている物

凶器そのものはもちろん、使いようによっては凶器となる物は機内持ち込みが不可となっています。
具体的には下記のとおりです。

分類 具体例
刃物類 登山用ナイフ、包丁、カッターナイフ、カミソリ、はさみ
銃器類 猟銃、モデルガン、空気銃、銃器のパーツ、猟銃などの弾薬
スポーツ用品 ゴルフクラブ、スキーのストック

銃器についてはバラバラに部品を持ち込み機内で組み立てられる可能性を考慮し、たとえパーツ1つでも持ち込むことはできません

ただし、明らかにおもちゃとわかる物や水鉄砲は持ち込めます。

薬きょうを模したアクセサリーなどは、火薬が入っていないこと、アクセサリーとして加工されていることを条件に持ち込み可能です。

持ち込みも預け入れも禁止されている物

機内に持ち込めず、預け入れもできない荷物もあります。
その多くは可燃性の高い物です。

分類 具体例
火薬類 花火、クラッカー、発煙筒
燃料やガス類 ライターの燃料(ガスやオイル)、カセットコンロのボンベ、医療目的以外の酸素ボンベ、フロンガスを含む缶スプレー類
電池類 160Wh以上のリチウムイオン電池、リチウム含有量2g以上のリチウム金属電池
その他 加熱式の弁当や飲料

機内や貨物室で発火・爆発する可能性がある物は基本的に預かってもらえません。

より詳しい情報を知りたい方は、国土交通省が発表している「危険物の代表例」を参照してください。

まとめ:ANA国内線の荷物ルールを守ろう

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ANAの国内線では、機内に持ち込める物と持ち込めない物、預け入れができる物とできない物がしっかり決められています。
細かく分類されていますので、正確な情報はANAのHPで確認してください。

基本的には、可燃性が高い物は持ち込みも預け入れもできず、持ち込みのみできないのは凶器となり得る物が中心です。
このあたりを意識しておくと、大きく外れることはないでしょう。