日本のほぼ真ん中に位置する滋賀県は、県の面積の6分の1を占める琵琶湖と、その周辺に広がる田園風景が美しい場所です。かつては交通の要所として栄え、歴史的な街並みも数多くあります。今回は、滋賀県の長い歴史を見守ってきた琵琶湖やおすすめの温泉地など、冬の滋賀県でおすすめしたい定番の観光スポットを5ヶ所紹介します。

最寄りの空港:伊丹空港

住所:大阪府豊中市蛍池西町3-555
電話番号:06-6856-6781
公式HP:https://www.osaka-airport.co.jp/

伊丹空港~滋賀県(草津駅)までバス・電車で約1時間35分

伊丹空港の詳細はこちら⇒伊丹空港発着

滋賀県と言ったらここ!琵琶湖

琵琶湖_滋賀
滋賀県のシンボル的存在の「琵琶湖」は、県の面積の6分の1を占める、日本最大の湖です。琵琶湖の水は周辺に暮らす人々の生活に欠かせないほか、「琵琶湖八景」や「近江八景」と呼ばれる絶景を生み出しました。ここでは、琵琶湖の歴史や、琵琶湖を一望できる人気スポット「びわ湖バレイ」について紹介します。

琵琶湖ってどんなところ?

滋賀県の面積の6分の1を占める琵琶湖は、日本で一番大きな湖です。その大きさは世界でも有数で、まるで海のようだと称されるほど。琵琶湖を進む船を陸から見ていると、下の方から徐々に見えなくなってしまいます。湖でありながら、地球が丸いことを改めて感じさせてくれます。
琵琶湖の特徴は、その大きさだけではありません。琵琶湖は、現在の三重県伊賀市周辺にできた小さな湖が、断層活動によって少しずつ移動して形成されたもので、遅くとも40万年前に今の場所に定まったと言われています。ほとんどの湖は1万年ほどで消失してしまうので、こんなにも長い歴史を持つ湖は世界的に見ても貴重です。また、琵琶湖は今でも年間3㎝のスピードで北へ移動しています。琵琶湖はまさに、「生きる湖」なのです。
このように世界的にも貴重な存在である琵琶湖は、周辺に暮らす人々の生活に欠かせないほか、「琵琶湖八景」や「近江八景」と呼ばれる美しい景観をも作り出しています。琵琶湖をもっと知りたい!という人におすすめなのが、琵琶湖周辺の名所を巡る観光船「琵琶湖汽船」です。4つの通常運航コースのほか、冬には雪見船も登場します。滋賀県のシンボル・琵琶湖の湖上で、自然とふれあう優雅な遊覧をぜひお楽しみください。

琵琶湖を眺めながらのスキーはいかが?

琵琶湖の西側、標高1100mの打見山と蓬莱山の山頂エリアにある山岳リゾート「びわ湖バレイ」は、幅広い年齢層が1年を通して様々なアクティビティが楽しめる人気のスポットです。冬には「びわ湖バレイスキー場」がオープンします。このスキー場は京都や大阪からのアクセスも良いことから、多くのスキーヤーが訪れます。
びわ湖バレイ一番の魅力は、琵琶湖を眺めながらウィンタースポーツが楽しめること!日本一大きな湖を眼下に眺めながら、風になった気分でゲレンデを滑走できるのはここだけです。スキー板やスノーウェアのレンタルなども行っているので、気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょう。

住所:(びわ湖バレイ)滋賀県大津市木戸

電話番号:077-592-1155
アクセス:琵琶湖西縦貫道路志賀ICより車で約5分 湖西線志賀駅より車で約10分

琵琶湖を眺めながらの湯浴みはいかが?おごと温泉

冬に行きたくなる旅行先と言ったら、温泉を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。滋賀県内でも長い歴史を誇る「おごと温泉」は、琵琶湖の西岸、先ほど紹介したびわ湖バレイから車で30分ほどの場所にある温泉です。スキーやスノーボードを楽しんだ後、体を温めるのにもおすすめなおごと温泉について、紹介します。

おごと温泉ってどんなところ?

おごと温泉は、琵琶湖の西岸、先ほど紹介したびわ湖バレイから車で30分ほどの場所にあります。湖畔に位置し、琵琶湖を眺めながらの湯浴みが楽しめることから、滋賀県内でも屈指の人気を誇ります。びわ湖バレイでウィンタースポーツを楽しんだ後に、体を温めるのにも最適です。
現在の温泉街が形成されたのは大正時代のこと。温泉街の南にある寺院「法光寺」の境内には念仏池と呼ばれる池があります。この池の水を飲むと難病が治り、泥を塗ると皮膚病が治ると言われ、古くから周辺の住民に「霊泉」として崇められていたそうです。大正時代に入り念仏池の成分を調べたところ、湯治に最適なラジウム鉱泉だったことが判明し、温泉開発がスタートしました。
温泉開発が進んだ大正時代には、江若(こうじゃく)鉄道雄琴駅が開通したことで関西方面からアクセスしやすくなり、関西の奥座敷、比叡山のおひざ元の温泉地として栄えました。1970年に開催された大阪万博の際は、連日満員御礼の大盛況となったそうです。近年では、京都駅から電車で20分、大阪駅からも電車で1時間ほどでアクセスできることから、日帰り旅行先として人気が高まっています。

おすすめの宿「湯元館」について

現在のおごと温泉には、県道558号線の両側に10軒ほどの温泉宿が立ち並んでいます。その中で最も早く創業した温泉宿が、90年以上の歴史を持つ「湯元館」です。館内に一歩足を踏み入れるとまず見えてくるのが、吹き抜けの開放感あふれるアトリウム庭園です。日本のおもてなしの心が伝わるロビーは、旅の疲れを一瞬で癒してくれます。
自慢の温泉は7種類。特に、最上階にある露天風呂からは、時間の移ろいとともに姿を変える琵琶湖が一望できます。湯元館の温泉は、高いアルカリ性の単純泉で、美肌の湯として知られており、入浴後もしっとりとした肌触りが続きます。琵琶湖を眺めながらの湯浴みは、体だけでなく心も癒されること間違いなしです。

住所:滋賀県大津市雄琴

電話番号:077-578-3750(おごと温泉観光公園)
アクセス:琵琶湖西縦貫道路仰木雄琴ICより車で約5分 湖西線おごと温泉駅より徒歩約15分

国宝の天守は必見!彦根城

彦根城_滋賀
全国には、大小含めて2万5000以上のお城があることをご存知ですか?全国各地にあるお城ですが、そのほとんどが、廃藩置県に伴って廃城になったり、空襲によって消失してしまったりしています。築城当時の天守閣が残っている場所は、全国に12ヵ所しかありません。ここでは、その12か所のうちのひとつ「彦根城」について紹介します。

彦根城ってどんなところ?

全国に2万5000以上あるお城の中で、築城当時の天守閣が残っているお城は12ヵ所しかなく、そのうち5か所が国宝に指定されています。その5か所のうちのひとつが、滋賀県彦根市にある彦根城です。
彦根城の始まりは、今から400年以上も昔の1600年のこと。関ヶ原の戦いに勝利した徳川家康は、勝利に貢献した徳川四天王のひとり・井伊直政に、敵軍の指揮官であった石田三成の居城・佐和山城を与えました。しかし、直政は佐和山城が敵軍の指揮官であった光成の居城であったことを快く思わず、琵琶湖畔にお城を移転することを計画します。
お城の移転計画を建てた直政でしたが、戦いでの傷が癒えぬまま死去。その後、直政の遺臣であった家老の木俣守勝が家康と相談し、現在の場所にお城を移転することを決定しました。1604年から始まった彦根城の築城は、18年もの歳月を経て1622年に完成しました。その後は彦根藩井伊家の居城として、1874年の廃城まで彦根の街を見守り続けました。

彦根城の見どころとは?

多くのお城が廃藩置県の際に壊されたり売られたりする中、彦根城も解体の危機に瀕していました。しかし、明治天皇が巡幸で彦根を訪れた際、彦根城の保存を命じたため、築城から400年以上経った今でも、壊されることなくそのままの形で残されています。そんな彦根城の見どころが、国宝にも指定されている、1607年に完成した天守です。現在の天守は内部の見学が可能で、内部から銃撃できるように設置された狭間(さま)や、敵に登られにくくするために急勾配にしてある階段などを見ることができます。
天守を見学する際は、ぜひ最上階へ登ってみてください。最上階からは、琵琶湖の対岸に見える山々や、彦根城の前身であった佐和山城の跡を見ることができます。冬は空気が澄んでいるので、他の季節よりも景色が綺麗に見えますよ。
また、他の季節には草木が生い茂る石垣も、冬には草が枯れて細かい部分まで見ることができます。美しく緩やかなカーブを描く当時の最先端技術を用いて築かれた石垣は、400年以上も彦根城を支えてきました。場所によって石垣の積み方が異なるので、その違いを比べながら見学するのもおすすめです。

住所:滋賀県彦根市金亀町1-1

電話番号:0749-22-2742(彦根城管理事務所)
営業時間:8:30~17:00
アクセス:各線彦根駅より徒歩約10分

ウィンドウショッピングを楽しんで!黒壁スクエア

滋賀県の北部に位置する長浜市は、かつて豊臣秀吉の居城であった長浜城の城下町として整備された歴史ある地域です。そんな長浜市の中心部にあるのが、レトロな街並みが残る「黒壁スクエア」です。ここでは、黒壁スクエアの歴史や見どころについて紹介します。

黒壁スクエアってどんなところ?

黒壁スクエアのある長浜は、かつて豊臣秀吉の居城であった長浜城の城下町として栄えた街です。秀吉が治めた長浜の城下町は、商人の税金の免除、独占販売の禁止などを定めた「楽市楽座」という制度が採用されていたため、多くの商人で賑わいました。また、長浜は北陸と滋賀県を結ぶ北国街道の宿場町だったこともあり、その賑わいは明治時代になっても続いたようです。
明治時代の長浜には、いくつかの銀行が作られました。現在の長浜のシンボル的存在となっているのが、1900年に建てられた「第百三十国立銀行長浜支店」です。黒い漆喰の外観から「黒壁銀行」の愛称で親しまれ、昭和には教会としても利用されました。
長浜は活気ある商人の街でしたが、昭和の中頃になると近郊に大型店ができ、徐々に活気がなくなっていきました。長浜市民に愛された黒壁銀行も、老朽化を理由に取り壊しが決まってしまいます。そんな中で立ち上がったのが、地元の有志たちでした。彼らは黒壁銀行の保存や街の再興のために会社を設立しました。
見事再興を遂げた長浜は、県内屈指の観光地となりました。近年では町おこしの成功例としてメディアで取り上げられることも多く、全国各地から視察に訪れる人が後を絶ちません。

黒壁スクエアの見どころとは

街のシンボル・黒壁銀行は、現在「黒壁ガラス館」を中心とする「黒壁スクエア」に生まれ変わり、ガラス製のアクセサリーや雑貨のほか、ヴェネチアンガラスなど外国製のガラス製品を販売しています。繊細で日光に当たるとキラキラと美しく輝くガラス製品は、お土産にもおすすめです。
また、スクエア内にある「黒壁十三號館」では吹きガラスやジェルキャンドルづくりなど、ガラス製品を手づくりすることができます。大人はもちろん、子供も参加できる体験プランがあるので、家族一緒に参加してみてはいかがでしょう。世界にひとつだけの、素敵な旅の思い出が作れます。
冬の黒壁スクエアは、他の季節よりも比較的観光客が少ないので、歴史あふれる街並みをゆったりと散策できますよ。

住所:滋賀県長浜市元浜町

電話番号:0749-65-3339(NPO法人まちづくり役場)
アクセス:北陸本線長浜駅より徒歩約5分

ドライブにおすすめ!メタセコイア並木

百貨店「高島屋」の名前の由来にもなっている高島市は、琵琶湖の北西に位置する市です。高島市は自然豊かで、冬にはスキー場がオープンすることから多くのスキーヤーが訪れます。ここでは、そんな高島市にある「メタセコイア並木」の歴史や見どころを紹介します。

メタセコイア並木ってどんなところ?

琵琶湖の西部を走る湖西線のマキノ駅から車で5分ほどのところにある、観光果樹園「マキノピックランド」を縦貫する県道小荒路牧野沢線の沿道約2.4㎞には、約500本のメタセコイアが植えられています。メタセコイアとは、北半球に多く分布するヒノキ科の樹木で、日本では「アケボノスギ」とも呼ばれ、全国各地の学校の校庭や並木道に植えられています。
周囲をのどかな田園に囲まれたこの場所にメタセコイアが植えられたのは、今から40年ほど前のこと。学童農園「マキノ土に学ぶ里」の整備事業の一環として、マキノ町果樹生産組合によって植樹されました。春の芽吹き、夏の深緑、秋の紅葉や落葉と、季節によって姿を変えるメタセコイア並木は、冬になると雪が降り積もった田園の中で、枝に雪をつけ凛と佇んでいます。その様子は1年の中でも特に美しく、見る者の心を魅了します。雪が降ることの多い1月末から2月中は、雪化粧したメタセコイア並木を見られる回数が増えるので、この時期に滋賀県へ旅行に行かれる方は、ぜひ訪れてみてください。

マキノピックランドでメタセコイア並木を鑑賞!

メタセコイア並木を鑑賞する際におすすめなのが、メタセコイア並木の駐車場も兼ねている観光果樹園「マキノピックランド」です。施設内には果樹園のほか、新鮮な採れたて野菜をリーズナブルな価格で販売している直売所や、飲食店が併設されています。
寒い冬、暖かい屋内でゆったりとメタセコイア並木を鑑賞できるのが、マキノピックランド内にあるカフェ「並木カフェ メタセコイア」です。美しく整然と並んだ並木を一望できる開放的な店内には、木のぬくもりを感じる北欧風のインテリアが置かれています。こちらのお店で味わえるのは、旬のフルーツを使用した贅沢なスイーツ。季節によってメニューが変わり、冬には温かいフォンダンショコラが登場します。雪を纏った幻想的な並木を眺めながら、ほっと一息ついてみませんか?

住所:滋賀県高島市マキノ町蛭口~牧野

電話番号:0740-33-7101(びわ湖高島観光協会)
アクセス:湖西線マキノ駅より車で約5分

琵琶湖だけじゃない!冬の魅力いっぱいの滋賀県

今回は、県の面積の6分の1を占める琵琶湖をはじめ、国宝に指定されている彦根城、旅の疲れを癒すおごと温泉、歴史あふれる黒壁スクエア、雪化粧が美しいメタセコイア並木など、冬の滋賀県でおすすめの観光スポットを5ヶ所紹介しました。定番の観光スポットではありますが、他の季節には見られない光景が見られる雪化粧した冬の滋賀県を訪れてみませんか?