多くの文化財が残る京都は、日本国内で屈指の人気を誇る観光地!季節を問わず、日本国内はもとより世界各国から多くの観光客が訪れます。冬の京都では、幻想的な貴船神社や、異世界にトリップしたかのような感覚に陥る伏見稲荷大社など、京都の定番観光スポットも雪化粧し、他の季節には見られない絶景が見られるかも。今回は、京都の定番観光スポットの冬の見どころを紹介します。
住所:大阪府豊中市蛍池西町3-555
電話番号:06-6856-6781
公式HP:https://www.osaka-airport.co.jp/
伊丹空港~京都駅まで空港リムジンバスで約50分
伊丹空港~京都まで電車・モノレールで約70分
伊丹空港の詳細はこちら⇒伊丹空港発着
夜間のライトアップは必見!貴船神社
日本全国には、450を超える貴船神社があります。その総本社が、京都市街地から車で40分ほどの場所にある「貴船神社」です。参道に整然と並んだとうろうが、季節を問わず訪れる多くの観光客を迎えています。ここでは、貴船神社の歴史や見どころ、冬の人気イベントについて紹介します。
貴船神社ってどんなところ?
全国に450社余りある貴船神社の総本社「貴船神社」は、京都市街地から車で40分ほどの左京区の鞍馬山山中にあります。その創建は不明ですが、約1300年前に社殿を造りかえたという記録が残っていますので、それ以前に創建されたと考えられます。
貴船神社のご祭神が水の神様として有名な高龗神(たかおかみのかみ)ということから、料理人など水を扱う職業の人が、全国各地から参拝に訪れます。歴代の朝廷からの信仰も篤く、干ばつの時には黒い馬を、長雨の時には白い馬を奉納して、良い天候になるようにと祈願したと言われています。のちに生きた馬ではなく、馬の形をした板に着色した「板立馬」を奉納するようになり、これが現在神社でよく見かける絵馬の原型になったそうです。
また、貴船神社は本宮、中宮、奥宮の3つの社で構成されています。貴船神社を訪れる際は、本宮だけでなく中宮と奥宮への参拝もお忘れなく。中宮には縁結びの神様として有名な磐長姫命(いわながひめのみこと)が祀られており、近年では女性やカップルが多く訪れます。奥宮はかつての本宮で、貴船神社一のパワースポットとも称される人気のエリアです。特に冬は、澄んではりつめた空気が漂い、一層強いパワーを感じます。周辺を散策しているだけでも、エネルギーが注入されているような気がします。
貴船神社冬のライトアップは外せない!
冬の貴船神社では夜間のライトアップが行われます。ライトアップ開催日は、1月から2月までの積雪した日のみとなっています。ライトアップされるかどうかは、当日の午後3時頃、公式サイト及び公式SNSで発表されます。その日に京都にいなければ見られないイベントですが、雪が降り積もり、ライトに照らされた美しい境内は、一見の価値ありです。日中とは一味違った、幻想的な姿が見られます。
ライトアップ開催日は、叡山電車鞍馬線貴船口駅から貴船神社まで、臨時のシャトルバスが運行されます。雪道の運転に慣れていない方は、ぜひこちらをご利用ください。また、冬の夜の貴船神社はとても冷え込みます。防寒着のほか、ホッカイロなどを持って行くと良いでしょう。
住所:京都府京都市左京区鞍馬貴船町180
電話番号:075-741-2016
営業時間:5月1日~11月30日 6:00~20:00
12月1日~4月30日 6:00~18:00
※ライトアップ時は拝観時間延長
アクセス:叡山電鉄鞍馬線貴船口駅より車で約7分
異世界へトリップ?!冬の伏見稲荷大社
千本鳥居が美しい、京都の定番観光スポット「伏見稲荷大社」は、全国に約3万社ある稲荷神社の総本社です。伏見区にある稲荷山全体を境内とした神社で、境内には千本鳥居以外にも見どころがたくさんあります。ここでは、伏見稲荷大社の歴史や見どころ、冬のイベントについて紹介します。
伏見稲荷大社ってどんなところ?
JR奈良線稲荷駅、京阪本線伏見稲荷駅から歩いてすぐの伏見稲荷大社は、全国に約3万社ある稲荷神社の総本社です。周辺では「お稲荷さん」の愛称で親しまれ、1年を通して多くの観光客が訪れます。
伏見稲荷大社の創建は、今から約1300年前の711年。五穀豊穣の神様・宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)を祀ったことが始まりです。平安時代は、天皇のみが参拝を許されていた伊勢神宮に代わる神社として、伏見稲荷大社にお参りする人が多かったそうです。平安時代の状況は、「今昔物語」や「枕草子」にも描かれています。また、農家にとっての五穀豊穣は、商人にとっての商売繁盛、ということで、商人や町人からも篤い信仰を集めました。
伏見稲荷大社のシンボルとも言えるのが、参道にずらりと並んだ朱色の千本鳥居。その名前から、1000本の鳥居が並んでいる姿をイメージする人が多いようですが、実は、伏見稲荷大社には1万を超える鳥居があります。この千本鳥居は江戸時代に始まったもので、願い事が「通るように」、または「通った」というお礼やお願いの気持ちを込めて奉納されたものです。参拝者の願いがこもった鳥居がずらりと並ぶこの景観は、日本人だけでなく海外からの旅行客の心をも魅了します。
伏見稲荷大社の見どころとは
一般的な神社の神の遣いと言われるのは狛犬ですが、伏見稲荷大社をはじめ、全国にある稲荷神社の神の遣いはキツネです。伏見稲荷大社の境内では、たくさんのキツネの像を見ることができます。鍵をくわえているものや稲穂をくわえているものなど、ひとつひとつ姿が異なるので、よく観察しながら参拝してみてください。自宅の近くにある稲荷神社のキツネと、顔を見比べてみるのもおすすめです。
また、伏見稲荷大社は24時間拝観できます。夕方以降は参拝客が少ないので、ゆっくりと参拝したい人には日暮れ以降の参拝がおすすめです。日が暮れてからの境内は、一円がライトアップされ、神社のシンボルでもある千本鳥居もより一層幻想的に見えるので、まるで異世界に迷い込んでしまったかのような体験が楽しめます。ただし、雪が積もっていて滑りやすい場所もあるので、雪が降った日は歩きやすい靴を履いて出かけましょう。
住所:京都府京都市伏見区深草薮之内町66
電話番号:075-641-7331
アクセス:JR奈良線稲荷駅、京阪本線伏見稲荷駅より徒歩すぐ
雪化粧した姿は見逃せない!金閣寺
学生時代、「北山文化」という言葉を習ったことを覚えている人は多いのではないでしょうか。室町時代、これまで日本にあった文化と、大陸から渡来した文化が融合してできた北山文化を代表する建築物が、煌びやかな外観が美しい「金閣寺」です。ここでは、金閣寺の歴史や見どころを紹介します。
金閣寺ってどんなところ?
京都市北区にある金閣寺は、臨済宗相国寺派の寺院で、正式には「鹿苑寺(ろくおんじ)」と言います。現在金閣寺があるこの場所には、もともと公家の西園寺家の山荘がありましたが、1397年、室町幕府3代将軍足利義満がこの場所を西園寺家から譲り受け、「北山殿」という邸宅を造営しました。これが金閣寺の始まりです。北山殿は邸宅でありながら、御所にも劣らない規模を誇っていたと言われています。義満が亡くなった後の1420年には、義満の遺言に従って、臨済宗の僧侶・夢窓疎石を開祖とする鹿苑寺になりました。「鹿苑寺」という名前は、義満の法号「鹿苑院殿」に由来しています。
金閣寺とは、舎利殿を含む鹿苑寺全体を指し、金箔が貼られた煌びやかな舎利殿は「金閣」と言います。この金閣寺のシンボル・金閣は、造営が始まった翌年の1398年に建てられたもので、荘厳な北山文化を象徴する建物として知られていましたが、1950年に放火事件が発生し、全焼してしまいました。
三島由紀夫の名作「金閣寺」や、水上勉の「金閣炎上」は、金閣の放火事件をもとにした作品です。三島由紀夫は「金閣寺」の作中で、放火の動機を「金閣寺の美しさへの嫉妬」と推測していますが、実際のところ、なぜ犯人が金閣寺に火を放ったのかは未だに分かっていません。放火された当時の金閣寺はすでに金箔が剥がれ落ちていたと言われていますが、それでもなお堂々と佇む金閣寺に、犯人は嫉妬したのでしょうか。金閣寺を参拝する前に「金閣寺」や「金閣炎上」を一読しておくと、より一層金閣寺への興味が湧いてくるかもしれません。
冬の金閣寺は特に美しい!
現在の金閣は、放火事件から10年後の1955年に復元されたものです。1994年に「古都京都の文化財」の構成遺産のひとつとして、世界遺産に登録されました。
1年を通して多くの観光客が訪れる金閣寺ですが、境内の木々が雪の花を咲かせる冬は、1年の中で特に美しいと言われています。黄金色に輝く金閣と、白い雪のコントラストは見逃せません。また、金閣の前にある「鏡湖池(きょうこち)」は、その名の通り鏡のように金閣を映す池です。鏡湖池に映り込んだ金閣は「逆さ金閣」と呼ばれ、金閣寺の見どころのひとつになっています。金閣寺を参拝する際は、ぜひ注目してください。
住所:京都府京都市北区金閣寺町1
電話番号:075-461-0013
営業時間:9:00~17:00
アクセス:京福北野線北野白梅町駅より車で約5分
水墨画のような美しさ!天橋立
京都府の北部に位置する宮津市は、日本三景のひとつ「天橋立(あまのはしだて)」があることで有名な街です。天橋立は京都市からは少し離れていますが、それでも年間150万人以上の観光客が訪れる人気の観光スポットです。ここでは、天橋立の歴史や、天橋立を一望するのにおすすめのビュースポットについて紹介します。
天橋立ってどんなところ?
宮津湾に浮かぶ天橋立は、半島や岬の先の砂が堆積してできた「砂嘴(さし)」という独特な地形をした景勝地です。幅20mから170mの細長い砂浜が約3.6㎞続く姿が、まるで天に架かる橋のように見えることから、「天橋立」という名前がつけられました。
日本の国生み神話や推古天皇までの歴史が記載された日本最古の歴史書「古事記」によると、イザナミ・イザナギは国生みの際、天の浮橋に立ち矛で海をかきまわして、日本の島々を生んだと書かれています。ここに記載されている「天の浮橋」が天橋立だと言われています。
日本最古の歴史書にも記載された天橋立が、いつ頃形成されたのかはっきりしていません。しかし、観光地として認知され始めたのは8世紀頃だと言われています。江戸時代にはその美しさから、宮城県の松島、広島県の宮島とともに「日本三景」のひとつに数えられていました。現在の天橋立には、長い年月をかけて自然が生み出した絶景を見ようと、年間150万人を超える観光客が訪れます。
天橋立を見るなら天橋立ビューランドがおすすめ!
「天橋立ビューランド」は、天橋立を高い場所から見下ろせる遊園地です。京都丹後鉄道天橋立駅から5分ほど歩いた場所にある起点から、リフトかモノレールに乗って山頂へ向かいます。
天橋立ビューランドに入園したら、展望台で天橋立を背に向けて立ち、腰を曲げて股の間から天橋立を見る「股のぞき」にチャレンジしてみてください。天地が逆になり、天橋立がまるで天に昇っていく龍のように見えます。冬には天橋立に植えられている松に雪が積もり、水墨画のような姿になります。この風景は日が昇ると雪が解けて見えなくなってしまうため、「幻雪の飛龍観」と呼ばれています。幻雪の飛龍観を見るには、気温が低い日の午前中が狙い目です。リフトやモノレールに乗ると風が当たって冷えるので、防寒対策をして出かけましょう。
住所:京都府宮津市文殊天橋立公園
電話番号:0772-22-8030(天橋立観光協会)
アクセス:京都丹後鉄道天橋立駅より徒歩約5分
日本の原風景!美山かやぶきの里
京都府のほぼ真ん中に位置する南丹市美山町は、その名の通り美しい山と豊かな自然が残る地域です。中でも知井地区にある「かやぶきの里」には、数多くのかやぶき屋根の家屋が立ち並び、多くの観光客の心を魅了しています。ここでは、「美山かやぶきの里」の歴史や見どころ、冬に開催されるイベントについて紹介します。
美山かやぶきの里ってどんなところ?
かつて北陸から京都へとつながる「西の鯖街道」の経由地として栄えた美山町は、京都市街地から車で1時間30分ほどの町の約9割が森林に囲まれた、自然豊かな地域です。2016年に、町の全域が「京都丹波高原国定公園」に指定されました。
美山町のちょうど真ん中あたりにある知井地区は、30軒あまりのかやぶき屋根の家屋が立ち並ぶ、美山観光の中心となっている場所です。町名の通り、美しい山々と豊かな自然に囲まれた風情ある景観から、1993年に重要伝統的建造物群保存地区に指定されました。知井地区にあるかやぶき屋根の家屋のほとんどは、建てられてから150年から200年経過しています。最古の家屋は220年に建てられたそうです。今でも人々が生活を営み、屋根の葺き替えなどを定期的に行いながら、日本の原風景とも言える景観を保っています。
かやぶき屋根の家屋と言うと、岐阜県にある世界遺産「白川郷」をイメージする人が多いかもしれません。白川郷のかやぶき家屋の屋根が「合掌造り」なのに対し、美山町のかやぶき屋根は「入母屋(いりもや)造り」になっています。合掌造りに比べて屋根の傾斜が緩やかで、家が屋根の帽子をかぶっているように見えるのが特徴です。知井地区にあるギャラリーカフェ「彩花」では、入母屋造り家屋の屋内をじっくり眺めながら、こだわりのコーヒーやスイーツが味わえます。知井地区散策の休憩にもぴったりです。
冬のイベント「美山かやぶきの里 雪灯廊」について
1月末から2月上旬にかけて、知井地区で「美山かやぶきの里
雪灯廊」という冬のイベントが開催されます。雪をかぶったかやぶき屋根の家屋が、手づくりの約900基の雪灯篭に照らされる姿は必見です。また、初日と最終日には花火の打ち上げが行われ、カラフルな大輪の花が冬の寒空を彩ります。雪に覆われたかやぶき屋根の家屋が、灯廊の優しい明かりに照らされる風景を眺めていると、まるで昔話の中に入り込んでしまったかのような気持ちになります。懐かしさを感じられる雰囲気が、美山かやぶきの里に絶えず観光客が訪れる理由なのかもしれません。
また、イベント開催期間中は駐車場が大変混みあいます。京都駅から知井地区への直通バスが運行されるので、「美山かやぶきの里 雪灯廊」に行かれる人はぜひこちらをご利用ください。
住所:京都府南丹市美山町北
電話番号:0771-75-1906(南丹市美山観光まちづくり協会)
アクセス:京都駅より車で約1時間30分(京都駅より予約制直通バスあり)
冬こそ行きたい京都への旅
今回は、冬におすすめの京都の観光スポットを5ヶ所紹介しました。雪化粧し、幻想的な姿を見せる歴史ある寺社仏閣、幻とも言われる冬の天橋立、まるで昔話の中に入り込んでしまったかのような感覚に陥る美山かやぶきの里など、定番の観光スポットも、冬になるとほかの季節とは全く違った姿を見せてくれます。今年の冬、旅行を計画している人はぜひ京都へ訪れてみませんか?