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ペットを飼っている方は、ペットを連れて旅行したいと考えたことがあるでしょう。そこで本記事では、ペットと飛行機に乗る際の流れや注意点を解説します。

飛行機にペットを乗せる際の各航空会社の対応も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

条件次第では飛行機にペットを乗せることができる

条件次第では、飛行機にペットを乗せることができます。

犬や猫、小鳥、うさぎ、ハムスターなどのペットは、指定のケージに入れれば、飛行機に乗せることが可能です。

ただし、航空会社ごとに飛行機にペットを乗せる際の対応は異なります。次の章で、各航空会社の対応を解説します。

飛行機にペットを乗せる際の各航空会社の対応

この章では、飛行機にペットを乗せる際の各航空会社の対応を解説します。

航空会社ごとに対応は異なるため、飛行機にペットを乗せる際は事前に公式サイトで確認しましょう。

ANA

ANAでは、哺乳類と鳥類(猛禽類以外)のペットは飛行機に預け入れできます。
その他の預け入れできるペットの条件は、以下の通りです。
【飛行機に乗せることができるペットの条件】

  • 家庭で飼い慣らされている
  • 売買用・産業用の動物ではない
  • 妊娠していない
  • 若齢(生後4ヵ月未満)ではない
  • 心臓疾患・呼吸器疾患がない
  • 鎮静剤を使用していない

ただし上記の条件に適合していても、毎年5月1日〜10月31日の夏季期間は、「短頭犬種」を飛行機に乗せることはできません。
なぜなら、「短頭犬種」は、他の犬種と比較して高温に弱く、熱中症や呼吸困難を引き起こす恐れがあるからです。

「短頭犬種」に当てはまる犬は、以下の通りです。
【短頭犬種】

  • ブルドッグ
  • フレンチ・ブルドッグ
  • ボクサー
  • シーズー
  • ボストン・テリア
  • ブル・テリア
  • キングチャールズ・スパニエル
  • チベタン・スパニエル
  • ブリュッセル・グリフォン
  • チャウチャウ
  • パグ
  • チン
  • ペキニーズ

爬虫類や魚類、昆虫は基本的に持ち込みできませんが、以下の条件を満たせば機内持ち込むことができます。
【機内持ち込みの条件】

  • 小型の容器(目安:縦30cm、横20cm、高さ20cm)に入れられており、発電装置またはポンプなどを作動させる必要のないもの、かつ逃げ出したり水漏れしたりすることがない状態。(対象:カメ、魚、昆虫)
  • 昆虫は、他のお客様のご迷惑になる特性(鳴き声・毒性・匂い)がないもの。

国内線で、ペットを預ける際の料金は1区間・1ケージあたり6,500円です。

JAL

JALでは、小動物(フェレット、ハムスター、モルモット含む)と小鳥に限り、飛行機に預け入れできます。
ただし、短頭犬であるブルドッグ、フレンチ・ブルドッグは時期を問わず預け入れできませんが、パグやチン、ボストン・テリアなどの短鼻犬・短頭犬、ブルドッグ・フレンチブルドッグの雑種であれば、預け入れが可能です。

また、ANAでは預け入れできなかった猛禽類(ワシ、タカ、フクロウなど)も、ペットであることが確認でき、条件を満たしていれば預け入れできます。

爬虫類や両生類は飛行機へ預け入れできません。
しかし、機内持ち込みの条件を満たす小型のカメ・オタマジャクシ・ウーパールーパー・小型の金魚・メダカなどの淡水魚・小型のカニ・カブトムシ・クワガタは、機内持ち込みが可能です。

機内持ち込みの条件は、以下の通りです。
【機内持ち込みの条件】

  • 小型の容器(幅20cm×高さ20cm×奥行30cm以内)に入れられていること
  • 外に逃げ出したり、水漏れがない状態にすること
  • 他のお客さまのご迷惑になる特性(鳴き声・毒性・匂い)がないこと
  • 他のお客さまの配慮として容器の中が見えないように梱包していただくこと
  • 産業用、商業用ではない

国内線で、ペットを預ける際の料金は1区間・1ケージあたり5,500円~7,700円です。

スターフライヤー

スターフライヤーでは、飼い慣らされた小犬・猫・ハムスター・フェレット・うさぎ・小鳥(猛禽類は不可)など、主に市販のペットフード・種・果実・昆虫を常食とするものであり、小動物等を常食としないものであれば、預け入れができます。

ただし、毎年5月1日〜10月31日の夏季期間は、ANAと同様「短頭犬種」を飛行機に乗せることができません。

国内線のペットを預ける際の料金は、1区間・1ケージあたり6,500円です。

また、スターフライヤーには、機内ペット同伴サービス「FLY WITH PET!」があります。
これは、国内航空会社唯一のサービスで、ケージに入れたペット(小型の犬及び猫)を機内持ち込みできます。

機内持ち込みできるケージの条件を、以下にまとめました。
【機内持ち込みできるケージの条件】

  • 高さ75cm×横幅43cm×長さ55cm以内であること
  • シートベルトで座席に固定するための取手がついていること
  • シールロックを装着することができること
  • 窓・入口部分がメッシュ素材であること(窓・入口部分が格子状のケージは不可)

ペットの機内持ち込みの料金は、1区間・1ケージあたり50,000円です。

その他の航空会社

ジェットスターやピーチなどのLCCでは、ペットの預け入れができません。
また、カブトムシを含む全ての昆虫類、カメなどは預け入れ・機内持ち込みができないため注意しましょう。

ペットを飛行機に乗せる際の流れ

ここからは、ペットを飛行機に乗せる際の基本的な流れを解説します。

  1. チェックインカウンターで手続きする
  2. チェックインしてペットを預ける
  3. 到着ロビーの係員へ申し出る

それでは、具体的な流れを見ていきましょう。

①チェックインカウンターで手続きする

チェックインカウンターでのペット同伴手続きは、事前準備が重要です。
まず、ペットの健康証明書や各種書類を持参し、航空会社のペットポリシーに従っているか確認されます。

係員に同伴するペットの詳細を伝え、体重やキャリーバッグのサイズ、ワクチン接種状況などを確認してもらいましょう。

追加料金の支払いや、特別な申請書類の記入が必要な場合もあるため、時間に余裕を持って手続きしてください。
1時間前には空港に到着しておくと安心です。

②チェックインしてペットを預ける

ペットを預ける際は、ペットの安全と快適さを最優先に考えます。
キャリーバッグが航空会社の規定に完全に適合しているか最終確認してください。
ペットに水と少量の餌を用意し、排泄用のパッドも準備しておくと良いでしょう。

係員と一緒にキャリーバッグの固定方法や、機内での注意点を確認します。
ペットが落ち着いて過ごせるよう、日頃使っているタオルやおもちゃを一緒に入れることも可能です。

③到着ロビーの係員へ申し出る

到着ロビーでは、スムーズなペットの受け取りが重要です。
係員に迅速に申し出て、ペットの引き取り場所や手続きについて確認します。

預け入れた方法によって、受け取る場所が異なる可能性がありますので、受け取り方法を事前に確認しておくことがおすすめです。

ペットの体調や様子を注意深く観察し、フライト後のストレスや疲労がないか確認しましょう。
必要に応じて、水分補給や短い休憩を取るなど、ペットのケアを心がけましょう。

飛行機にペットを乗せる際の注意点

続いて、飛行機にペットを乗せる際の注意点を解説します。

  • 同意書を事前に用意する
  • 重量制限がある
  • ペットケージには規格がある
  • 搭乗の数時間前に食事を済ませておく
  • 搭乗前に排泄や散歩を済ませておく
  • ケージに慣れさせておく
  • 爪切りを済ませておく

それぞれ詳しく見ていきましょう。

同意書を事前に用意する

ペットの機内持ち込みに関する同意書は、航空会社の規定に沿ったものを事前に用意しましょう。

健康証明書や狂犬病ワクチン接種証明書などの必要書類を用意し、ペットの年齢、健康状態に関する詳細な情報を記載します。

場合によっては獣医師による健康診断書を要求されることがあるため、余裕を持って準備することが重要です。

また、同意書は航空会社によって様式が異なるため、事前に公式サイトで確認しておきましょう。

ペットケージには規格がある

ペットケージは、IATAの基準を満たしたものを使用しましょう。
IATAとは、国際的な航空ルールを定める世界最大の団体です。

IATA基準に準拠したケージは、以下の通りです。
【IATA基準に準拠したケージ】

  • ペットが立つ・座る・寝る・回転できる大きさのもの
  • 硬質プラスチック製かグラスファイバー製、木製などの強度の高い素材であり、水漏れしないもの
  • 換気が十分にでき、通気性のあるもの
  • ペットの逃亡や接触を防ぐために外側から施錠できるもの
  • 扉のロックピンは差し込んだ際に、押出口から少なくとも1.6mm出ていること
  • 容器に留め具(ナットとボルト)がある場合は、しっかりと固定されていること
  • 車輪がついている場合は、車輪の取り外しか固定が可能なもの

条件に満たしたケージを持っていない場合は、各航空会社でケージをレンタルできます。
ただし、数に限りがあるため、ケージをレンタルする際は早めに搭乗予定の航空会社へ連絡しましょう。

搭乗の数時間前に食事を済ませておく

搭乗の4〜6時間前に適度な量の食事を与え、その後は水分補給のみにとどめましょう。
これにより、フライト中の消化器系トラブルや嘔吐のリスクを軽減できます。

ただし、ペット個々の体調や特性によって調整が必要なため、心配なことがあれば事前に獣医師に相談するのがおすすめです。

搭乗前に排泄や散歩を済ませておく

搭乗前に、排泄や散歩を済ませておきましょう。
搭乗前の排泄や散歩は、ペットのストレス軽減と機内での快適さにつながります。

ケージに慣れさせておく

ペットをケージに慣れさせておくのも重要です。

搭乗する数週間前から、ケージに慣れさせる訓練をしましょう。

短時間から始め、次第に滞在時間を延ばします。おやつや好きなおもちゃを入れることで、ケージを快適な空間として認識させることができます。

ペットをケージに慣れさせておくと、移動時の不安を軽減できます。

爪切りを済ませておく

搭乗前には爪切りを済ませておきましょう。
長すぎる爪は、ケージ内での怪我や他の動物との接触時のリスクを高めます。
搭乗前に適切な長さに爪を整えることで、ペット自身の安全を守ることができます。

また、爪切りは単なる安全対策だけでなく、日頃のペットのグルーミングの一環として捉え、優しく丁寧に行うことが大切です。
自分でペットの爪切りをするのが不安な方は、獣医師やトリマーに依頼しましょう。

ペットと飛行機に乗る際によくある質問

最後に、ペットと飛行機に乗る際によくある質問を紹介します。

犬と飛行機に乗れる?

犬と飛行機に乗れる航空会社もあります。
航空会社ごとにペットへの対応が異なるため、飛行機を利用する前には航空会社の公式サイトを確認しましょう。

ペットは飛行機のどこにいる?

基本的に、ペットは貨物室にいます。
そのため、フライト中にペットに会いに行くことはできません。

中には、ペットを機内持ち込みできる航空会社もあります。

ペットが大人しくしていられるか不安

ペットが大人しくしていられるか不安な場合は、獣医師から睡眠薬を処方してもらうのも一つの方法です。

睡眠薬は犬の体に悪い影響はないとされていますが、ペットの体調や体質を獣医師に診てもらい安全に薬を服用させましょう。

ペットと飛行機に乗る際のまとめ

本記事では、ペットと飛行機に乗る際の流れや注意点、各航空会社の対応を解説しました。

航空会社により、預け入れができる動物や条件が異なるため、飛行機に乗る前には各航空会社の公式サイトを確認しましょう。