ANAプレミアムクラスは広くてゆったりしたシートと質の高いサービスが魅力です。普通席からプレミアムクラスに移りたいと思ったときに、国内線の場合はマイルを使ってアップグレードすることができません。では、アップグレードできる方法はあるのでしょうか?今回はANAマイレージクラブ会員限定、プレミアムクラス席へのアップグレード方法を説明します。

ANAプレミアムクラスの魅力

プレミアムクラスの魅力を、搭乗前、機内、搭乗後の3つに分けてお伝えします。

搭乗前

プレミアムチェックインカウンター

チェックイン時の待ち時間がほぼありません。混雑している時期は特にスムーズにチェックインできると優越感を覚えます。

専用の保安検査場

羽田、大阪伊丹、福岡、那覇、新千歳、那覇の各空港には上級会員専用の保安検査場があるので、プレミアムクラス搭乗者はスムーズに通過できます。羽田空港ではプレミアムチェックインカウンターの先に、専用保安検査場、ANA LOUNGEと続いており、動線も完璧です。

ANA LOUNGE

搭乗前にゆったりと過ごせるラウンジは、同行者1名まで利用可能です。ANA LOUNGEの利用はANA上級会員やANASFCカードを持っている方だけの特典ですが、プレミアムクラスにアップグレードすることで上級ステータスを持っていなくてもラウンジを利用できるようになります。

機内

優先搭乗

優先搭乗できると、搭乗時の機内の混雑に巻き込まれません。
近場に手荷物を収納できるのもメリットです。

快適なシート

最大の魅力は何といっても機内前方にあるプレミアムクラスのシートが利用できることです。前後の座席間隔、座席幅が広いので、後ろの方を気にせずに、深くリクライニングできます。普通席のように、周りの人に気を遣わずに済むのは大きなメリットです。パソコン用電源、USBポート、パーソナルライト付きなので、ゆったりと作業することも可能です。

アメニティ

スリッパ、ヘッドフォンが用意されています。

機内食

有名な料亭やレストランがプロデュースするプレミアム御膳と呼ばれる食事サービスがあります。国内線普通席では通常飲み物のサービスだけですが、プレミアムクラスではリッチな旅気分に浸れます。

搭乗後

寄託手荷物の優先返却

荷物返却も優先されますので、比較的早く受け取れます。

アップグレードの方法2つ


メリットがたくさんあるANAプレミアムクラスですが、国内線の場合、マイルを使ってのアップグレードには対応していませんが、以下の2つ方法でアップグレードすることができます。

  • 追加料金を支払う
  • アップグレードポイントを使う

では、詳しく見ていきましょう。

1.追加料金を支払ってアップグレード

アップグレードの料金はこれまでは一律9,000円でしたが、2018年4月からは基本的に長距離線は値上げ、短距離線は値下げとなる料金改訂が行われました。

以下は改訂された料金の一例です。
左側の価格は事前アップグレード、右側の価格は当日アップグレードの料金です。

値上げ路線の例

東京-札幌 14,000円/15,000円
東京-沖縄 14,000円/15,000円
大阪-札幌 14,000円/15,000円
名古屋-沖縄 10,000円/11,000円

値下げ路線の例

東京-函館 7,000円/8,000円
東京-仙台 5,000円/6,000円
大阪-福岡 7,000円/8,000円
札幌-広島 7,000円/8,000円

詳しくは、アップグレード料金一覧表を参照してください。

一覧表を見ると、3,000円から15,000円と料金にかなり幅があります。同じ位の距離でも料金に差が出ている路線もあるので、値上げは一概に長距離線だけというのではなく、需要が見込める路線の料金が高めになっているようにも見受けられます。

2.アップグレードポイントを使う

アップグレードポイントとは?

前年の1月~12月のANAグループ運航便の搭乗で獲得したにプレミアムポイント数(※)に応じてANAの上級会員になるともらえる特別なポイントのことです。
※プレミアムポイントについては次の見出しで説明しています。

対象者は以下のステータスメンバーです。

  • ダイヤモンド会員
  • プラチナ会員
  • ブロンズ会員
  • SFC会員 ※ただし、家族会員は対象外です。

例えば、50,000 プレミアムポイントを獲得した場合、アップグレードポイントは20ポイントもらえます。ただし、ANA以外のスターアライアンス便でのポイントは対象外です。
詳しくはこちら

では、以下の場合は何ポイントもらえるでしょうか?
ANAグループ利用で20,000 プレミアムポイント、スターアライアンス便利用で10,000プレミアムポイントで計30,000 PP獲得した場合。

正解は8ポイント。アップグレードポイントの対象は、ANAグループ運航便のプレミアムポイントのみだからです。

国内線のアップグレードには何ポイントが必要?

一律4ポイントが必要です。もし20ポイント持っていたら、プレミアムクラスに5回アップグレードできるわけです。

プレミアムポイントとは?マイルとの違いは?

マイルは、飛行機に乗るだけでなく、クレジットカードで買い物をすると貯まります。マイルは基本的に貯めて使うことが目的で、使い道は特典航空券やスカイコイン、ホテルクーポンなどへの交換ができ、その有効期限は加算した日から3年です。他社のポイントをマイルに交換して貯める方法もあります。

一方、プレミアムポイントは、飛行機に乗ることでマイルとは別に加算されるもので、有効期限は1年間です。マイルとの大きな違いは何かに交換するといったお金に代わるものではなく、翌年のANA上級会員の資格を判定するための基準となるポイントです。

計算の方法も違います。

国内線フライトマイル

搭乗区間の基本マイレージ×積算率(運賃種別ごと)

プレミアムポイント

搭乗区間の基本マイレージ×積算率(航空券ごと)×路線倍率+搭乗ポイント

どちらの計算式も搭乗区間距離(マイル)がベースとなっていますが、プレミアムポイントの場合は、これに路線倍率と搭乗ポイントが加わっている点がマイルと異なります。路線倍率は路線によって倍率が決められています。搭乗ポイントは、プレミアムクラス、エコノミークラスにかかわらず、高い運賃の場合に加算されるポイントです。

SFC修行とは

“SFC修行”とか“プラチナ修行”とかいう言葉を聞いたことがありませんか?例えばプラチナ会員になるには5万プレミアムポイントが必要ですが、そのポイント数を獲得するためだけに、飛行機に年間何十回も乗る人たちがいます。そういう人たちを“修行僧”や“プラチナ修業”“ダイヤモンド修行”などと呼んでいます。
なぜそこまでポイント獲得に必死になるのかというと、プラチナ会員以上になると、スーパーフライヤーズカード、すなわちSFCカードを作ることができるからです。このSFCカードは、年会費を支払っていれば、ANAラウンジの利用をはじめ、プラチナ会員と同じようなさまざまな特典を受けられる、ANAマイラーにとって憧れのカードなのです。そのために、1年間ひたすら飛行機に乗ってプラチナステイタス獲得のためにSFC修行を行っているのです。

アップグレードの方法

2018年4月1日以降の搭乗分より、料金の改訂と共にアップグレード方法にも大きな変更がありました。これまでは当日に空席がある場合のみアップグレードすることができ、空港で直接手続きをしなければなりませんでした。そのため事前に空席が確認できていても空港に着くまでの間に席がなくなってしまうこともありました。しかし、変更後は以下の2通りの方法で事前アップグレードが可能となりました。

1. 事前アップグレード

搭乗2日前から申請できます。例えば、12月5日の便のアップグレードを希望するなら、12月3日の午前0時から手続きができます。
申し込みは、ANA WEBサイト、またはANA国内線予約・案内センターへ電話で申し込みます。WEB上の操作で簡単にアップグレードできるようになったのは嬉しい改訂です。
※空港カウンターでの手続きは不可です。
事前アップグレード料金になり、当日料金より1,000円安くなります。

2.当日アップグレード

こちらは以前からの方法ですが、手続き方法と料金が変更となりました。申し込みは、空港カウンターではなく、WEBサイトまたは予約・案内センターに申し込みます。料金は当日アップグレード料金となり、事前アップグレード料金より1,000円高くなります。

以上のように国内線のアップグレード方法が大きく変わりましたので、注意してください。なお、需要の高い路線の場合は、早く埋まってしまうことが予想されますので、アップグレードポイントを使う場合でも、搭乗2日前にPCまたはスマホで、早めに予約するようにしましょう。

PC・スマホでのアップグレード手順

国内線アップグレードのコツとは?

事前アップグレードにより申請しやすくなったのはメリットですが、どうすればプレミアムクラスを押さえる確率をもっと上げることができるでしょうか?そのコツを紹介します。

1.普通席を予約する際にプレミアムクラスに空席がある便を予約する

アップグレードを頻繁に利用される方は気を付けて見ていると思いますが、予めプレミアムクラスに空席がある便を調べて、その便の普通席を予約するという、いたってシンプルな方法です。空席があることが分かっているので、アップグレードへの変更がスムーズに行えるはずです。ただし、運賃は直前になると高くなりますので、できれば特典航空券の利用がおすすめです。アップグレードポイントがあれば、さらにお得です。

2. 空席待ちの手続きは早めに行う

希望の便のプレミアムクラスに空きがない場合は、空席待ちの手続きを行いましょう。空席待ちの手続きは、事前アップグレードではできません。搭乗日の当日、空港カウンターで空席待ち希望を伝えると、整理券が渡されます。空席待ちの優先順位は、ダイヤモンド会員を筆頭にS、A、Bの3種別に分かれています。種別が同じなら早い方が有利ですので、希望の場合は早めに空港で空席待ちの手続きをしましょう。

ステータスがない場合の成功率は基本的に低くなりますが、タイミングのちょっとしたズレで、先着の利と上級会員のステータスの利が逆転することもあります。即時アップグレードできるか、そのまま空席待ちになるかは、やはり早く空港に着くことと手続きのタイミングが微妙に影響します。
例えば、空席待ちの便に急に空きが出た場合、搭乗時刻15分前までならば、ステータスや空席待ちの状況に関わらず空席が出た時点ですぐにアップグレードできます。したがって、空席待ちを入れた後も結果のアナウンスをただ待つのではなく、空席が出ていないかをこまめにサイトでチェックして、空きが確認できたらすぐにアップグレードを申請するとプレミアムクラスをゲットできます。搭乗時刻15分前きっかりになると、上級会員のランクが優先されます。

アップグレードで注意しておきたい点

2018年4月からアップグレードに関して大幅な変更がありましたので、最後にアップグレードに関する要点をまとめておきました。

  • 搭乗2日前からアップグレードの予約ができる
  • 空港まで行かなくてもWEBまたは電話で手続きができる
  • アップグレード料金は一律ではなく、路線ごとに変更。原則長距離線は値上がりし、短距離線は値下がりした
  • 特典航空券や“いっしょにマイル割”もアップグレード対象となる
  • 複数人で搭乗する場合、予約した全ての人がANAマイレージクラブ会員であり、全員がアップグレードすること
  • 支払いはクレジットカード、またはANAプレミアムメンバー限定のアップグレードポイントのみ
  • WEB上でアップグレードを申請し確定ボタンを押すと、その時点で予約していた普通席は解放される
  • アップグレードは申請した便に限って有効で、同一区間でも他の便では利用できない

事前アップグレードが可能になったので利便性は高まりましたが、人気の路線のアップグレード料金が値上がりしたため、少々使いにくくなりました。短距離に関しては値下がりしている路線が多いので、プレミアムクラスがどんな感じか試したいのであれば、短距離路線でアップグレードして体験してみるとよいでしょう。