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飛行機の乗り心地を大きく左右するのが、機内の座席環境です。
国内線は国際線に比べ飛行時間が短いとはいえ、狭い座席で我慢を強いられるのはあまり気持ちの良いものではありません。
この記事では、リーズナブルな運賃でありながら大手航空会社並みのサービスを提供してくれるとして人気の高いスカイマークを取り上げ、同航空会社が使用している飛行機の座席表をもとに座席の広さや座席数などを解説しています。
さらに、富士山が見えるのおすすめの席やリクライニング不可の席、非常口座席など各座席の状況も併せて紹介します。
スカイマークは事前に座席指定ができますから、ぜひ、この記事を最後まで読んで、座席指定の際の参考にしてください。
スカイマークの座席は全席乗り心地の良いエコノミークラス
スカイマークの座席は全席エコノミークラス仕様です。
ビジネスクラス、ファーストクラスはありませんが、乗り心地の良さを追求した座席となっていますので、空の旅を快適に過ごせます。
ベージュ色のソフトな革張り座席
スカイマークのほとんどの座席は、明るくソフトな革張り座席となっています。
ヘッドレストや座席は柔らかな革製で高級感があり、しかも色が白に近いベージュのため清潔感もあります。
シートコンセント付きでモバイル充電可能
前の座席の足元にはコンセントが付いているため、持参したタブレットなどのモバイル機器を充電しながら音楽や映像などが楽しめます。
エアコン調整可能
座席の上には、客室乗務員呼び出しボタン、照明、送風口が付いていますので、読書をする時に照明をつけたり、体感温度に合わせてエアコンを調整したりできます。
スカイマークの座席数
現在運航しているスカイマークの飛行機は、全てボーイング737-800型という機種です。
この機種は最新鋭のハイテク機で、国内ではスカイマークが最初に導入し、その後、大手航空会社のJALやANAも国内線で導入、現在も使用しています。
スカイマークの飛行機の座席数は177席で、前に述べたように全席エコノミークラス仕様です。
JALの同機種は全165席で、そのうち20席は「クラスJ」という座席幅や座席間隔にゆとりのあるプレミアムタイプの座席で、残りの145席が普通席です。
参考までにANAの同機種の座席数を紹介しておきますと、座席数が167席または166席で、そのうちの8席がゆったりとした設計の「プレミアムクラス」となっているタイプと、座席数が176席で全席普通席となっているタイプの2種類があります。
176席のタイプは、スカイマークとわずか1席しか違わないのでいですので、スカイマークはANAと同等の座席環境を整えているといっていいでしょう。
スカイマークの座席の広さは?
座席の広さは、飛行機の座席数によって変わります。
座席数が多くても少なくても飛行機の運航にかかるコストはほぼ同じです。
航空会社としては、できるだけ座席数を多くして乗客をたくさん乗せ、利潤を上げたいのでしょうが、座席数が多くなればなる程、座席幅が狭くなり、乗客は窮屈な思いを強いられることになります。
そのため各社とも座席数と乗り心地の兼ね合いのバランスを取るのに苦慮しています。
スカイマークの座席幅
一般的な座席の幅は42~45cmです。
スカイマークの座席幅は約44cmで、これはスカイマークと同じボーイング737-800型機を使っているJALやANAと同じ座席幅です。
ボーイング737-800型機の座席の横の配列は、通路を挟んで左右に3席ずつ横並びとなっています。
ボーイング737-800型機が導入される以前は、スカイマーク、JAL、ANAともボーイング767型機を使っていました。
JAL、ANAでは、ボーイング767型機の座席の横の配列を「2席-3席-2席」としていましたが、スカイマークは「2席-4席-2席」としていたため、「スカイマークは座席が狭い」というイメージが定着しました。
しかし現在では機種も座席配列も改善され、スカイマークの座席は狭いというイメージは払拭されつつあります。
スカイマークの座席は狭い?
座席の幅とともに座席が広いか狭いかを判断するポイントになるのが、座席の前後の間隔です。
座席の前後の間隔をシートピッチといいますが、シートピッチがわずか数センチ違っただけで乗り心地の良し悪しを大きく左右します。
スカイマークのシートピッチは31インチ、約79cmです。
このシートピッチは、一般的な体格の成人男性が座ると前の座席との間に握りこぶし1個分程度の隙間が生じる間隔です。
格別にゆったりしているわけではありませんが、狭くもありません。
各航空会社の飛行機のシートピッチを掲載しますので、比較してみてください。
航空会社名 | シートピッチ |
---|---|
スカイマーク | 約79cm |
ジェットスター | 約74cm |
ピーチ | 約74cm |
スプリング | 約74cm |
ソラシドエア | 約81cm |
スターフライヤー | 約91cm |
JAL普通席 | 約79cm |
ANA普通席 | 約79cm |
(注意)会社により機種は異なります。
表を見ると、スカイマークは一般的なLCCのシートピッチより広く、JALやANAのエコノミークラスと同じです。
ソラシドエアとスターフライヤーは、乗り心地の良さを非常に重視しているため、大手航空会社よりもシートピッチを広くしています。
スカイマークの座席間隔は平均的といっていいでしょう。
乗り心地はビジネスクラス並みのフォワードシート
スカイマークでゆったりとした座席を求めるなら、フォワードシートがおすすめです。
スカイマークのフォワードシートとは?
フォワードシートとはスカイマークの最前列の座席のことで、前方に座席がないため足元の広さが98cm~117cmと、大人が足を伸ばせる程ゆったりとしています。
フォワードシートは1,000円追加するだけで購入でき、空港カウンターで申し込めます。
インターネットで事前に予約することはできないので注意してください。
フォワードシートは人気が高く、満席となっていることが多いため、フォワードシートを希望する方は、早めに空港に行きスカイマーク空港カウンターで予約しておくといいでしょう。
フォワードシートの特典
フォワードシートを購入した方には、次のような特典があります。
- 優先搭乗できる
- 機内販売している100円のソフトドリンクの中から1杯を無料でサービスしてもらえる
- 機内に預けた荷物を優先的に返却してもらえる
運賃に1,000円をプラスするだけで、ビジネスクラスに乗るような待遇が受けられます。
フォワードシートの注意点
先に述べたようにフォワードシートは、出発当日か、それ以前に、空港カウンターで申し込まなければならず、インターネット予約ができません。
また、フォワードシートに着席した際は、足元に荷物を置くことができません。
荷物は必ず、頭上の収納棚に収めてください。
スカイマークの座席表
この項ではスカイマークの座席について、スカイマーク公式サイトの座席表を見ながら詳細に解説します。
座席はアルファベットと数字の組み合わせ
機体前方に向かって左から、窓際がA列、真ん中がB列、通路側がC列、通路を挟んで通路側がF列、真ん中がG列、窓際がH列で、D列はありません。
座席は縦に、通路を挟んで左側が1~30列まで、右側が2~29列まで並んでおり、各座席は、横のアルファベットと縦の数字の組み合わせで表示されています。
例えば機体前方に向かって左の窓側の前から7番目の席なら「7A」、機体前方に向かって右の窓側の席と通路側の席との間に挟まれた前から22番目の席なら「22G」というように表されます。
(出典:スカイマーク公式サイト)
フォワードシートは6席
先に述べたフォワードシートは、機体前方に向かって左側の最前列1A、1B、1Cと、右側の最前列2F、2G、2Hの合計6席です。
非常口座席
15列目と16列目の全ての座席は非常口座席となっています。
非常口に接しているため、非常事態が発した時には客室乗務員の指示に従い、脱出のサポートをしなければなりません。
そのため、非常口座席を使用する乗客には次のような制約があります。
- 満15歳以上であること
- 自らがサポートを要する人(例えば車椅子を使用する人など)ではないこと
- 日本語または英語が理解できること
非常事態が起きた時のために、通常のシートピッチより広めになっていますが、緊急脱出時の妨げとなるため、足元に荷物を置くことは禁止されています。
荷物は全て頭上の収納棚にしまってください。
リクライニング不可の席
14列目と15列目の席は、後ろの席が非常口座席となっているため、安全上座席を倒すことができません。
非常口座席でもある15列目は、足元が通常より広いためリクライニングできなくても窮屈さをあまり感じませんが、、14列目は通常のシートピッチであり、なおかつリクライニングができないため、機内でゆったりくつろぎたい方は避けたほう方が無難です。
翼の上の席
12列目から21列目までは、翼の上の席となるため、景色を楽しみたい方は避けた方がいいでしょう。
しかし、機体中央部に位置するため揺れが少なく安定しているので、酔いやすい方にはおすすめです。
窓のない窓際席
A列の座席は窓側にありますが、前から11番目の11Aには窓がありません。
景色を楽しみたい方は11Aを予約しないよう気をつけてください。
窓のずれている席
前から15番目の窓側席である15Aと15Hは、座席に対して窓の位置がずれているため、景色が若干見づらくなっています。
おむつ交換台あり
機体の前方と後方にはトイレと、機内販売等の準備をするギャレーがあります。
トイレは前方に1つ、後方に2つあり、前方のトイレと後方の1つのトイレにはおむつ交換台があるので、赤ちゃん連れの方はこの付近の座席が便利かもしれません。
(出典:スカイマーク公式サイト)
スカイマークのおすすめの座席
この項では、スカイマークのおすすめの席を紹介します。
富士山が見える窓側席
空の旅の途中で富士山が見えるとテンションが上がりますよね。
スカイマークの機内から富士山が見えるのは、以下の路線の、機体前方に向かって左の窓側であるA列と、右の窓側であるH列の席です。
当然ながら、天候によっては見えないことがあります。
窓側A列から富士山が見える路線
- 羽田⇒福岡
- 茨城⇒福岡
- 神戸⇒羽田
- 福岡⇒羽田
- 長崎⇒羽田
- 鹿児島⇒羽田
- 仙台⇒神戸 (※遠望になる可能性あり)
- 宮古(下地島)⇒羽田
窓側H列から富士山が見える路線
- 羽田⇒鹿児島
- 羽田⇒那覇
- 神戸⇒茨城
- 福岡⇒茨城
- 那覇⇒茨城
- 神戸⇒仙台 (※遠望になる可能性あり)
- 羽田⇒宮古(下地島)
前方は忙しい方におすすめ
フォワードシートの後ろの席から10列目くらいまでの機体前方の座席は、ドアに近いため、早く降りることができます。
到着空港で急いで乗継をしなければならないなど、次の予定時刻が差し迫っている方におすすめです。
前方の席は翼の前方に位置するため景色が良く、エンジン音が静かで揺れが少ないので大変人気があり、早く埋まる可能性あります。
前方の席を希望する方は、早めに座席指定することをおすすめします。
後方は空きがあるので狙い目
22列目から後ろの席は、ドアから遠い上にエンジンが近いためうるさく、揺れも大きいのであまり人気がありません。
そのため、空きが生じやすく、のんびり一人旅を楽しみたい方や、グループや家族で隣り合って座り、賑やかに過ごしたい方にはおすすめの席といえます。
翼の後ろに位置しているので景色は見やすく、後方にはトイレが2つあるのもメリットです。
気兼ねなくリクライニングできる最後列席
最後列の31列目は、後ろに席がないため、気兼ねなくリクライニングできます。
また、授乳用カーテンがあるので、授乳が必要な赤ちゃんを連れた方にもおすすめの席です。
ただし、31列目はインターネットで事前予約ができません。
空港カウンターかコールセンターで申し込んでください。
子連れにおすすめの座席
赤ちゃん連れなら、先に述べた最後列の授乳カーテン席は便利ですが、赤ちゃんは飛行機の揺れに弱いため、揺れの少ない機体中央席か前方席の方が無難です。
授乳が必要の際は、客室乗務員に相談し、授乳カーテン席が空いていれば、授乳の間だけ利用することができます。
赤ちゃんを抱っこしている方には、すぐに客室乗務員を呼べるよう、通路側の席であるC列かF列の座席がおすすめです。
少し大きなお子さんなら、窓側の席に座らせると退屈しません。
揺れが気になる場合がありますが、家族で固まって座れる後方席の方がいいでしょう。
非常口座席はメリットもデメリットもある
機体中央部にある非常口座席は、他の座席より足元が広く、フォワードシートのようにエキストラ料金が発生しないため非常に人気があります。
しかし、先に述べたようにさまざまな制約がある上、翼の上に位置するためあまり景色を楽しむことができません。
また、非常口座席は事前にインターネットで指定することができず、出発当日、空港カウンターで直接申し込む必要があります。
加えて、15列目はリクライニングができないため、ゲームに集中したい方などにはおすすめですが、それ以外はあまりメリットのない席かもしれません。
窓側は景色がいいが寒い
景色が楽しめるため、窓側の席は圧倒的な人気がありますが、意外と寒さを感じやすい席でもあります。
また、トイレに行く時に不便だったり、頭上の収納棚から荷物を取り出しにくかったりするデメリットがあります。
しかし、飛行中ゆったりと景色を見ながら窓枠にもたれることができるので、頻繁にトイレに行ったり荷物を取り出したりする必要のない人には、大いにおすすめしたい席です。
飛行時間が短いのでリクライニングは関係ない?
先に述べたように、スカイマークの飛行機にはリクライニング不可の席がありますが、国内線は飛行時間が短いため、リクライニングを使おうとは思わないという方がいます。
スカイマークの座席は、革の感触がソフトで心地よく、優しく包まれているような感じがするため、リクライニングできなくてもリラックスできる人が多いようです。
後ろの人に気兼ねしながら席を倒したり、逆に前の座席の人に常識をわきまえない席の倒し方をされたり、とかくリクライニングの倒し方はトラブルの元になります。
わずか1~2時間程度の飛行時間なら、リクライニングしない方が精神衛生上好ましいかもしれません。
スカイマークは無料で座席指定可能
スカイマークの座席は、フォワードシートを除き、全て無料で指定できます。
チケットを予約した時、あるいは予約した後、スカイマークのホームページから座席を指定できます。
ただし、出発3日前を過ぎると、チケットを購入してからでないと座席指定ができなくなるので注意してください。
チケットを購入すれば、出発1時間前まで座席指定が可能です。
なお、座席の指定はインターネットのほか、スカイマークコールセンターに電話して行うこともできますし、出発当日に直接空港カウンターで行うこともできます。
スカイマークの座席指定方法
パソコンまたはスマートフォンでスカイマークのホームページを開き、トップページにある「確認・購入・変更」のタブから「座席指定」を選択し、空いている座席の中から希望に添う座席を指定してください。
事前座席指定ができない場合も
機体の安全上の理由や、サポートを必要とする乗客の座席の確保のため、インターネットからでは事前に座席指定できない場合があります。
座席指定できなくても心配はいりません。
出発当日に空港の自動チェックイン機、または空港カウンターで座席指定できるので、大丈夫です。
空席状況の確認方法
パソコンやスマートフォンでスカイマークのホームページを開き、トップページにある「空席照会・予約」から、出発地、到着地、搭乗日を選んで「検索する」をタップすると空席状況が表示されますから、希望に合う座席を選んで予約します。
コロナ対策で座席状況に変更あり
新型コロナウイルスの感染予防対策として、2020年5月より、横並び3席のうち窓側の席と通路側の席に挟まれた真ん中の席、B列席とF列席は使用できなくなっています。
人と人とが密に接しないようにするためで、子供連れなど真ん中の席を希望する方は、出発当日空港カウンターで相談してください。
まとめ:スカイマーク座席で快適な空の旅を
スカイマークの座席について紹介しました。
スカイマークに乗る予定の方は、早めに座席を指定し、快適な空の旅を楽しみましょう。