秋になって本州がだいぶ涼しくなっても、沖縄はまだまだ夏の陽気。沖縄の9~10月は、海やプール遊びができる一方で、日差しが少し和らいで過ごしやすくなる、観光にもってこいの季節です。夏のトップシーズンと比較すると旅費が抑えられるのも、この時期に旅行するメリット。今回は、そんな秋にこそおすすめの沖縄県の自然豊かな観光スポットやショッピングスポットを紹介します。

大自然を楽しもう!慶佐次川「マングローブカヤック」

マングローブカヤック
沖縄本島北部の東村を流れる「慶佐次川」(けさじがわ)。沖縄本島最大級のマングローブである慶佐次川のヒルギ林は、国の天然記念物にも指定されています。豊かな自然が残るマングローブをカヌーで進む慶佐次川のマングローブカヤックは、秋にこそおすすめの大人気アクティビティです。
沖縄では、県北部の山や森林が多く残っている地域のことを「やんばる(山原)地域」と呼んでおり、そこには多種多様な動植物が生息しています。ガイドさんの説明を聞きながらマイナスイオンたっぷりのマングローブ林の中をカヤックで探検するのは、子供も大人もワクワクすること間違いなし!太陽の光が反射してキラキラと光るエメラルドグリーンの水面を眺めながらカヤックを漕ぐのはなんとも気持ちよく、沖縄にいることを実感することができます。
そもそもマングローブとは、海水と淡水が入り混じる「汽水域」に群生する植物の総称のこと。マングローブの林の中には沖縄特有の生物が多く生息しており、「ミナミトビハゼ」や「シオマネキカニ」の仲間など珍しい生き物を観察することができます。カヤックは流れがおだやかなところを進むので、子供連れにも安心です。
慶佐次川のマングローブカヤックは1年を通して体験することができます。東村ふれあいヒルギ公園の周辺にある民間会社からツアーが多数出ており、3歳の子供から参加できる1時間半のショートコースからトレッキング付きの1日コースまで内容は様々。ツアーの集合時間は海の満潮の時間に合わせて日々変わるので、スケジュールを組む際は要確認です。カヤックで海まで出てフィッシングを楽しめるコースもあるので、自分の好みに合わせて好きなツアーを選びましょう。いずれもガイドさん付きで、カヤックの漕ぎ方からマングローブの成り立ちなど、丁寧に説明してくれるので安心です。また、慶佐次川マングローブには遊歩道も整備されているので、自分のペースで歩きながらマングローブを存分に楽しむこともできますよ。
日差しが和らぐ秋にゆったりカヤックを漕ぐ体験は、思い出になること間違いなしです。

【住所】沖縄県国頭郡東村慶佐次54‐1

【電話番号】0980‐51‐2433
【営業時間】管理事務所は8:30~17:30
【那覇空港からのアクセス】
・自動車の場合 沖縄自動車道経由で約90分
・バスの場合 111番高速バスまたはやんばる急行バスで那覇→名護
名護→源河もしくは塩屋 67番辺土名線 源河もしくは塩屋→慶佐次

熱気あふれる!県内最大規模の祭り「那覇大綱挽」

400年以上の歴史を誇る「那覇大綱挽」(なはおおつなひき)。このイベントで使われる綱が世界一のわら綱としてギネスブックに載った、県内最大規模の秋のお祭りです。約1万5千人が全長200メートルの大綱を引く様は圧巻!毎年10月の体育の日を含む3連休に開催されるので、秋に沖縄を訪れるなら、ぜひスケジュールに組み込みたい人気の行事です。
那覇大綱挽の歴史は古く、発祥は琉球王朝時代の西暦1450年頃と言われています。地方の祭りで行われる綱引というと五穀豊穣を願うものが多いですが、那覇大綱挽は交易都市那覇を象徴する行事として発展してきました。現在では、綱挽参加者が平和や商売繁盛、家庭円満、子宝などそれぞれの幸せを願って一致団結して綱を挽きます。巨大な本綱には280本もの手綱が付いており、この手綱は誰でも持てるので、ぜひ一度熱気に包まれた那覇大綱挽に参加してみましょう。
当日は、大綱挽が始まる前にも見どころが沢山あります。「かぬちちじ」と呼ばれる雄綱と雌綱の2本を1本に繋ぐシーンや、歴史上の人物に扮した人が綱の上で見栄を切る「したく」などは特に盛り上がる場面の一つ。また会場は違いますが、国際通りを練り歩く旗頭行列も見逃せません。
そして那覇大綱挽を含む三連休には、那覇空港と国際通りの間にある「奥武山公園」をメイン会場とした「那覇大綱挽祭り」が開催されています。沖縄のローカルヒーロー「琉神マブヤー」のショーやダンスライブなどご当地ならではのエンタメイベントや、オリオンビールや沖縄グルメが楽しめる屋台など、楽しいイベントが盛り沢山です。奥武山公園では、夜には3日連続で花火も打ちあがりますよ。
ぜひ沖縄の魅力がぎゅっと集まった「那覇大綱挽祭り」に参加して、歴史と文化を味わってみて下さい。

【日時】10月体育の日3連休の中日
【住所】
・那覇大綱挽:国道58号線久茂地交差点・旗頭行列:国際通り
・奥武山公園:沖縄県那覇市奥武山町52
【電話番号】
那覇市観光課 098-862-3276
【那覇空港からのアクセス】
・那覇大綱挽開催地まで自動車で約15分

沖縄の海の中を楽しもう!魚に会える「ブセナ海中公園」

せっかく沖縄に来たのに天気が悪い…でも海を楽しみたい!という時にぜひ行ってほしいのが「ブセナ海中公園」。ここでは「海中展望塔」と「底グラスボート」という2つのアクティビティを楽しむことができます。
まず、海中展望塔は季節や天候を問わず「海の中へ服を着たまま歩いて行ける」というユニークな施設です。陸から繋がる橋を渡り海中展望塔の階段を降りると、そこは海の中にある展望フロア。360度に24面の窓が付いており、そこから海中の様子を眺めることができます。透明度の高い珊瑚礁の海でカラフルな魚達が泳ぐ姿は必見です。また、小さなお子さんにおすすめなのが、展望塔に行く途中の橋上でできる餌付け。100円でエサが売られていて、橋の上から餌を投げると沢山の魚が集まってきますよ。
尚、海中展望塔は海に入れない小さな赤ちゃんや年配の方にもおすすめですが、展望フロアまで下るには約50段の階段があるので、その点には注意が必要です。
次に、ブセナ海中公園で楽しめるもう一つのアクティビティが「底グラスボート」。愛嬌たっぷりのクジラの形をした船に乗って、約20分間の海中の旅が楽しめます。「底グラスボート」という名前の通り、船底に大きなガラス窓が付いており、そこから亜熱帯地方ならではの色鮮やかな魚たちを見ることができます。ディズニー映画「ニモ」で有名なカクレクマノミや美しい青色が特徴のルリスズメダイなども見ることができるので、海の中を泳いでいる気分を味わえます。
手軽に沖縄の海の美しさを楽しみたいなら、ぜひブセナ海中公園へ。尚、海中展望台と底グラスボートを両方楽しむ場合には料金がお得になるセット券の利用がおすすめです。

【住所】沖縄県名護市字喜瀬1744-1

【電話番号】0980‐52‐3379
【那覇空港からのアクセス】
・自動車:国道58号線経由で約60km、約90分
・路線バス:
①120番 那覇空港発 ⇒ ブセナリゾート前下車
②20番 那覇バスターミナル発 ⇒ ブセナリゾート前下車
・空港リムジンバス:那覇空港発 ⇒ ザ・ブセナテラスビーチリゾート下車

トレッキングもキャンプもできる!自然豊かな「国頭村森林公園」

国頭村森林公園は、沖縄県北部のセラピーロードにある自然豊かな公園です。イタジイというブナ科の木を代表種とした森の中に3000mの遊歩道があり、バードウォッチングや花木の観察が楽しめます。ゆったりと観察するなら暑さが落ち着く秋に行くのにぴったり。子供が楽しめる施設も多く揃っているので、家族連れにもおすすめしたいスポットです。
国頭村森林公園はかなり広く、いくつかのエリアに分かれています。公園の人気スポット「辺土名湖」や長い滑り台のある「憩いの広場」、芝生が植えられた「多目的広場」に「やんばる森のおもちゃ博物館」など、目的に合った様々な楽しみ方ができるのがこの公園の魅力。バンガローやオートキャンプ場など宿泊施設も充実しているので、ぜひ泊まって大自然の中でゆったりとした時間の流れを楽しんでみましょう。おとぎ話に出てくるような三角屋根の「樹上ハウス」に泊まることもできますよ。
夜に開催されているエコツアーで、村の鳥である「ヤンバルクイナ」を見られるチャンスがあるかもしれません。また、園内の天文台では星空観測会(有料)も開かれているので、静かな森の中で沖縄の満天の星空を観察するのも素敵な思い出になることでしょう。

【住所】沖縄県国頭郡国頭村字辺土名1094

【電話番号】0980-50-1022
【那覇空港からのアクセス】
・自動車:沖縄自動車道許田ICで下り、国道58号線を北上、全行程約1時間45分。

満点の星空を楽しもう!石垣島「フサキビーチ」

沖縄_石垣島_フサキビーチ
石垣島と言えば青い海の美しさはよく知られていますが、夜に現れる満天の星空も見逃すわけにはいきません。石垣島の星空は世界屈指の美しさを誇ると言われており、「日本三選星名所」に選ばれています。
リゾートホテル「フサキリゾートヴィレッジ」に隣接したフサキビーチは、石垣島の繁華街から車で約15分の場所にある、星空の絶景ポイントです。ホテルのアクティビティーツアーに参加すれば、ツアーガイドさんが八重山から見える星や星座の特徴を丁寧に教えてくれます。ツアーの所要時間は約1時間。ビーチに用意された椅子に座って波音を聞きながら見る天然のプラネタリウムは、忘れられない旅の思い出になるでしょう。
星空ツアーは通年開催されていますが、日中は暑くても秋の夜は肌寒いこともあるので羽織物を持っていくと安心です。
また、フサキビーチの魅力は夜だけではありません。昼間はサンゴ礁に囲まれた美しいビーチで、色とりどりの熱帯魚に出会うことができます。また、シュノーケルやフライボード、スタンドアップパドルボード(SUP)など、リゾートならではの様々なマリンアクティビティを楽しむこともできます。
そして、島の西側に面しているフサキビーチでは美しいサンセットも望むことができます。夕暮れ時にはホテル内のレストランやBARで燃えるような夕日を眺めながら、食事をしたりお酒を飲んだりするのもおすすめですよ。1日中見どころいっぱいのフサキビーチでリゾートステイしてみて下さい。

【住所】沖縄県石垣市新川1625

【電話番号】0980-88-7000
【南ぬ島石垣空港からのアクセス】
・自動車で約35分
・無料送迎バス(宿泊者専用)で約35分
・路線バス系統4・10で空港→石垣バスターミナル(空港線で約40分)、
石垣バスターミナル→フサキビーチリゾート(川平リゾート線で約20分)

インスタ映え抜群!お土産探しにも最適な「瀬長島ウミカジテラス」

2015年の夏に誕生したリゾート感あふれる商業施設「瀬長島ウミカジテラス」。那覇空港から車で15分の瀬長島西海岸にある、沖縄ならではのグルメやスイーツ、ショッピングが楽しめるアイランドリゾートです。
まず瀬長島ウミカジテラスで楽しんでほしいのは、白亜の壁が美しい街並みと目の前に広がる絶景の海。小高い丘の斜面に建てられた真っ白な壁面の建物とそこから眺めるコバルトブルーの海のコントラストはまるで地中海のリゾート!インスタ映えするスポットが沢山あるので、ぜひお気に入りの1枚を撮ってみて下さい。
そして写真撮影の次はお待ちかねのショッピング。ウミカジテラスには、47軒のショップや飲食店が入っています。ショップは沖縄ならではの特産品を扱うお店や南国ムードたっぷりのセレクトショップ、ハンドメイドジュエリーを扱うお店など、旅のお土産探しにもぴったりのラインナップです。中でもぜひ立ち寄って欲しいのが、沖縄の伝統工芸品、三線の体験ができる「三線処にふぇー堂」。20分1000円で気軽に三線を弾く体験ができるので、買い物の合間にぜひトライしてみましょう。
そしてお腹が減ったら沖縄グルメが味わえるカフェやレストランへ!沖縄そば店やボリューム満点のハンバーガーショップ、タコライス専門店にパンケーキショップと、どれも魅力的で迷ってしまいます。沖縄県産のまぐろを堪能できるお店もありますよ。また、デザートには県内産フルーツを使った手作りジェラートや、サーターアンダギーも忘れずに。
各ショップには番号が振ってあり、それぞれのお店の外壁には番号タイルが張られているので、お目当てのお店がある場合はその番号を目印にして探すと便利です。
瀬長島は周囲1.8㎞の小さな離島で、本島とは海中道路で繋がっています。瀬長島海中道路は那覇空港の滑走路延長線上にあるため、飛行機が間近に見えるフォトスポットにもなっています。また、ウミカジテラスのすぐ近くには東シナ海に沈む夕日を眺めながら入浴きる天然温泉露天風呂「琉球温泉龍神の湯」もあるので、ショッピングの後は温泉に浸かって旅の疲れを癒すのもおすすめです。
夜には美しくライトアップされるウミカジテラス。ぜひ家族やカップルで沖縄ならではのショッピングやグルメを楽しんで下さい。

【住所】沖縄県豊見城市瀬長174番地6

【電話番号】098-851-7446
【那覇空港からのアクセス】
・自動車で約15分
・路線バス:那覇空港国内線ターミナル1階外①番バス停 瀬長島行きバス乗り場より乗車

まとめ

秋の沖縄のおすすめ観光スポットを6ヶ所紹介しましたが、いかがでしたか。何度行っても自然の美しさに圧倒される沖縄。美しいビーチや大自然が残るマングローブ、伝統的なお祭り、沖縄グルメと秋ならではの楽しみ方もいっぱいです。ぜひ自分好みの行き先を見つけて、夏とは一味違う旅の計画を立ててみましょう。魅力いっぱいの秋の沖縄を訪れれば、きっと素敵な体験があなたを待っていますよ!