ANAの人気の路線はすぐに予約が埋まってしまい、どうしてもその便に乗りたい場合は空席待ちしなければなりません。

空席待ちを申し込んだ場合も、実際にどの位の確率で座席を確保できるのかが気になるところです。
そもそも空席待ちが利用できない運賃があったり、案内される順番に優先順位があったりと、空席待ちを申し込む前に知っておきたいことはいろいろあります。

今回の記事では、ANAのキャンセル待ちの予約方法や注意すべき点、空席が出やすいタイミングなどを解説します。

ANAで空席が発生する仕組み

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空席が出る仕組みは、ANA予約をした人がキャンセルした場合に発生するのが基本です。
ほかにも、キャンセルの有無にかかわらず発生する空席もあります。

例えば30日前にANAのWebサイトで満席と表示されていても、すべての席が埋まっているわけではありません。

サイトでの販売用に確保してある席が埋まっているだけで、そのほかにも旅行会社へ提供している座席などが数多くあるのです。

一定日数が経つと、売れ残った座席が旅行会社から航空会社に戻ってきます。
この時点でWebサイトは空席ありの表示に切り替わるため、タイミング良くサイトをチェックしていた人は空席を見つけられるというわけです。

こうした空席が出る仕組みを知っておけば、効率的に空席待ちをすることができます。

ANAのキャンセル待ちに申し込む方法3つ

キャンセル待ちの申し込み方法には、以下の3つの方法があります。

Webサイトから申し込む(ANAマイレージクラブ会員限定)


ANAマイレージクラブ会員限定のサービスとして、搭乗の2日前までならWebサイトの空席照会画面から空席待ちを申し込めます。
申込方法は次のとおりです。

  1. Webサイトで空席照会を行い「空席待ち」を選択する
  2. ANAから「予約に関するお知らせメール」が届くので、期限内に確認する
  3. ※メールの受信ができない場合は、電話での連絡を依頼することもできます。

空席が出ても出なくても、メールで通知がくるので安心です。

注意点は、空席のお知らせメールを放置していると、申し込みが自動的に解約される点です。
予約取得日を含め6日以内、あるいは当該運賃の購入期限のいずれか早い方が確認期限となるので、必ずメールを確認してください。

また一部の割引運賃は空席待ちができません。

電話をかける


電話でキャンセル待ちの申し込みをして、電話で連絡をもらうという方法もあります。

Webサイトからの申し込みはマイレージクラブ会員限定ですが、電話での申し込みは非会員も利用できます。
また、会員の方でもスマホやパソコンの操作が苦手という方は、電話を利用するとよいでしょう。

キャンセル待ちの申し込み期限は、飛行機に乗る2日前までで、インターネットの場合と同じです。
以下の予約センターで受け付けています。

  • 非会員:0570-029-222
  • マイレージクラブ会員:0570-029-767 ※サービス番号は「1」を選択
  • ※いずれも受付時間は8:00~20:00(年中無休)

当日の空席待ちはオンラインか空港で申し込む

出発当日まで空席待ち・キャンセル待ちをする場合は、スマホからオンラインで申し込むか、空港カウンターから直接手続きも可能です。

ここではオンライン申し込みの基本的な手順を紹介します。

  1. ANAの公式サイトやANAアプリから空席待ち申し込みを行う
  2. 空席待ち番号が発行されるので、スクリーンショットなどで保存する
  3. 出発20分前までに保安検査場を通過する
  4. 空席が出ると呼び出しメールなどで通知がくるので、空席待ちチェックインをして搭乗する

オンラインでの空席待ち申し込みは、ANAの公式ウェブサイトのほか、ANAアプリからも可能です。
どの方法かで詳細な手順には少し差がありますが、最終的に空席待ち番号が発行され、出発20分前から結果通知がくる点は共通しています。

オンライン申し込みができない場合は、空港カウンターで直接手続きしてください。

インターネットや電話での申し込みは、いずれも飛行機に乗る2日前までなので、ギリギリまで待ちたい人や期限に間に合わなかった人は当日の空席待ち方法を利用しましょう。

空席が確保できなかったときは、航空券は払い戻してもらえます。

ANAで空席待ちするときの注意点を確認!

ANAで空席待ち・キャンセル待ちをするときには、注意すべき点がいくつかあります。
押さえておきたいポイントを以下にまとめました。

空席待ちができない航空券がある

どの航空券もキャンセル待ちできるわけではなく、次のような割引サービスの運賃で購入した場合は非対応となっているので注意してください。

  • いっしょにマイル割
  • スマートシニア空割
  • スマートU25
  • ANA SUPER VALUE 21/28/45/55/75
  • ANA SUPER VALUE SALE
  • ANA VALUE TRANSIT
  • ANA VALUE TRANSIT 1/3/7
  • ANA SUPER VALUE TRANSIT 21/28/45/55/75
  • ANA VALUE 1/3/7(往復ディスカウントを適用する場合)
  • ANA SUPER VALUE PREMIUM 28(往復ディスカウントを適用する場合)
  • ANA VALUE PREMIUM 3(往復ディスカウントを適用する場合)

出典:ANA「インターネット空席待ちサービス(ANAマイレージクラブ限定)|国内線

特典航空券のキャンセル待ちについて

ANAの国内線特典航空券については「ダイヤモンドサービスの特典利用者登録済みの方」に限り、キャンセル待ちが可能です。
ANAグループ運航便およびコードシェア便で利用できます(日本エアコミューター、天草エアラインは対象外)。

予約するには、ANA公式サイトのプレミアムメンバーサービスデスクから申し込んでください。
受付時間は8:00~20:00です。

キャンセル待ちには優先順位がある

キャンセル待ち・空席待ちは、ほかにも希望者がいる場合は優先順位が適用されます。
ANAのマイレージクラブ会員なら、非会員よりも優先されるのが基本です。

優先順位は3段階の種別に分かれており、空席が出た場合はS→A→Bの順番に予約できる人が決まります。

S ダイヤモンド会員
A プラチナ/ブロンズ会員、スーパーフライヤーズカード会員
B 一般客(非会員)

この優先順位は予約時や当日の空席待ちで適用されるので、把握しておきましょう。

ANAをよく利用するなら、マイレージクラブ会員になるのも得策です。
ANAマイレージクラブに入会するにあたって、年会費や入会費は必要ありません。

ちなみに、当日の空席待ちの状況はインターネットで確認できます。
ANAの空席待ち状況照会ページにアクセスすると、整理券発行状況や申し込み者の種別が表示されており、混み具合が確認可能です。
種別SやAの人が結構いると、種別Bの一般客まで空席が回ってくる可能性は低いといえます。

ANAのキャンセルが出る確率が高い状況は?

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ANAで空席待ちが成功する確率、すなわちキャンセルが出る確率が高いのはどのような状況なのでしょうか。

いつどんな時にキャンセルが出やすいのかを知っておけば、空席待ちの成功率を高められます。

出発の3日前

出発の3日前は、ANAのキャンセルが出やすくなります。
ANAで空席待ちができる運賃は、支払期日が3日前に設定されているためです。

予定がまだはっきり決まっていないけれど、とりあえず予約だけしてチケットを押さえておこうという人が一定数います。
予約のみで期限までに航空券代が支払われなかった場合は、自動的にキャンセルとなるのです。

ANAの支払期日は運賃種によって異なりますが、空席待ちができる「ANA VALUE(片道)」などは予約日の3日前に設定されています。
期限内に支払われずにキャンセル扱いとなった席が、出発3日前に発生する可能性が高いのはこのためです。

出発の55日前

出発55日前もANAでキャンセルが出やすいタイミングになります。
ANAで人気のSUPER VALUEシリーズは、購入後の取消手数料が無料になる期間が搭乗日55日前までだからです(1区間につき440円の払い戻し手数料は発生)。

55日を切ると取り消し手数料がかかるので、55日前までにキャンセルする人が増えます

そのため、どうしても乗りたい便があるときは、予約の55日前のタイミングでこまめにチェックしましょう。
SUPER VALUEシリーズは空席待ちサービスの対象ではないため、自力でチェックするしかありません
私の経験では、早朝などの午前中のできるだけ早い時間にチェックすると、前日の夜にキャンセルされた座席が出ていることが多いと感じました。

ツアーの販売用のキャンセル分が戻ったとき

飛行機の座席枠には各旅行会社のパッケージツアー用の販売枠があり、航空会社は座席を一定数まとめて販売しています。
ツアー用の座席が売れ残るとANAに戻され、空席になるのです。

ツアー用の枠から振り替えられる時期は、およそ出発の1週間~10日前頃といわれています。
空席待ちをするならこのタイミングがチャンスです。

ANAの空席待ちを成功させるポイント

ただ待っているだけでは、空席待ちの確率を上げることは困難です。
次のポイントを意識し、ANAでの空席待ちの成功率を少しでもアップさせましょう。

Webサイトをこまめにチェックする

ANAの公式Webサイトから空席状況をこまめにチェックすることは、空席待ちを成功させる基本策です。
スマホにWebサイトのURLをブックマークしたり、ANAアプリを入れたりしておき、すぐにアクセスできる状態にしておきましょう。

たとえば、空席待ちすらできない“×”が表示されている便でも、キャンセルが出ると“1席空席あり”の表示に変わることがあります。
そうなるとWebサイトからだれでも予約できる状況になるので、見逃すのはとても損です。

空き時間を利用してWebサイトやアプリの空席状況をこまめにチェックすることが、希望の便の座席を取るための近道といえます。

コールセンターに空席状況を問い合わせる

ANAのコールセンターに電話して、空席待ちの状況を聞いてみるのもいいでしょう。
ネットに不慣れな人でも、電話なら簡単に聞くことが可能です。

「〇〇日の△便は、何名様が空席待ちです」と教えてくれるので、空席待ちを検討する際に参考になります。

空席が出た瞬間にオペレーターに問い合わせていたので取れた、ということも少なからずあるようです。
希望の便に乗りたいのであれば、さまざまな方法を試してみることをおすすめします。

まとめ:ANA空席待ちの成功確率を上げるために対策しよう

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ANAの空席待ちは、各方法と注意点をしっかり覚えるとともに、優先順位や確率が上がりやすいタイミングを把握した上で対策しましょう。

人気路線を利用することが多い人は、ANAマイレージクラブの会員になるのも希望の便に乗るためにはおすすめです。

空席待ちを成功させるためのポイントを押さえ、少しでも確率を高めてANAの座席を獲得してください。