
ANA国内線に子供を連れて乗る際、「チャイルドシートは必要なのか」「ベビーカーは持ち込めるのか」など、事前に確認しておきたい点は多くあります。
特にチャイルドシートは、認証規格や座席の扱いを誤ると当日使用できないケースもあり、注意が必要です。
この記事では、ANA国内線におけるチャイルドシートの利用条件やベビーカーの取り扱い、年齢別の搭乗ルールまで、子供連れの飛行機利用で押さえておきたい情報をまとめました。
子供と一緒に初めて飛行機に乗る前にチェックし、安心して旅行当日を迎えましょう。
ANAではチャイルドシートは必要?

ANA国内線では、生後8日以上の幼児が1人で座席を利用する場合、必要に応じてチャイルドシートが利用できます。
必ず用意しなくてはならないわけではなく、主に搭乗者側の判断で利用が可能です。
ここでは、ANA国内線でチャイルドシートを使う際に必ず押さえておきたい基本ルールから順に整理します。
チャイルドシート利用時の基本ルール
ANA国内線でチャイルドシートを使用する場合、以下のルールが前提になります。
- 航空券を購入し、座席を確保する必要がある
- 例外的に持ち込み荷物にカウントされない
- 使用に追加料金等はかからない
- 装着・取り外しは自分で行う
- 可能な限り窓側が推奨される
チャイルドシートを使用する場合は、使用する座席分の航空券を購入する必要があります。
チャイルドシート自体の使用に対して追加の手数料がかかることはなく、機内持ち込み荷物の個数にも含まれません。
実際にチャイルドシートを取り付ける際は、自分で固定が必要です。
客室乗務員が取り付け作業を行うことはないため、注意してください。
チャイルドシートを使う座席は、非常時の安全確保や通路の確保の観点から、できるだけ窓側座席を指定するよう案内されるのが一般的です。
窓側ではない場合、状況によっては当日座席の移動を求められることもあります。
使えるチャイルドシートの種類
ANA国内線で機内使用が認められているのは、安全基準を満たしたチャイルドシートのみです。
ANAでは貸し出していないため、自身で用意してください。
機内使用が認められるチャイルドシートとして、具体的には以下のいずれかに該当する必要があります。
| 利用可能な規格 | 確認の際の参考表記・マーク例 |
|---|---|
| 日本国土交通省(MLIT)承認の製品 | 「自C-◯◯◯」「E43」などの承認マーク |
| 欧州基準(ECE/UN規格) | 「ECE ◯◯」「UN ◯◯」などの表記 |
| 米国基準(FMVSS) | 「This child restraint system conforms to all applicable Federal motor vehicle safety standards.」など、FMVSSの承認を表す表記 |
| 航空機専用ハーネス(CARES) | 「FAA APPROVED IN ACCORDANCE WITH……」など、CARESの承認を表す表記 |
参考表記やマークがチャイルドシートにあるかどうかを確認してみてください。
確認できない場合、たとえ市販品であっても機内での使用を断られる可能性があります。
また、承認製品であっても機内ベルトで固定できないチャイルドシートは利用できません。
規定製品であるかどうかだけでなく、メーカーごとの使用基準や子供に合っているかなども踏まえた上で用意することが大切です。
チャイルドシートを使わない場合
チャイルドシートを使用しない場合、3歳未満の幼児に関しては、以下のどちらかの搭乗方法となります。
| 搭乗方法 | 航空券の購入 |
|---|---|
| 同伴者の膝の上に座る | 不要 |
| チャイルドシートなしで座席に座る※ | 必要 |
※2歳未満の場合、ベルト着用サイン点灯中は同伴者の膝の上に座る必要あり
1人で座席に座ることのできる幼児であれば、チャイルドシートなしでも座席の利用が可能です。
ただし、生後8日〜1歳の幼児は、ベルト着用サイン点灯中に限り同伴者の膝の上に座る必要があります。
3歳以上(小児)になると膝上での搭乗はできないため、座席の利用が必要です。
チャイルドシートの使用は必須ではありませんが、安全面を考慮して使用を検討してください。
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ANA国内線のベビーカーの取り扱いについて

チャイルドシートとあわせて多くの方が悩むのが、ベビーカーを機内に持ち込むか、預けるかという点です。
ANA国内線では、折りたためるベビーカーは原則として無料で預けることができますが、サイズや持ち込み方法には明確なルールがあります。
ここでは、ANA国内線におけるベビーカーの取り扱いやレンタルサービスについて紹介します。
持ち込めるベビーカーのサイズ・重量
機内に持ち込みができるベビーカーのサイズは他の手荷物の規定と同じ以下の基準です。
| 機内の規模 | 持ち込めるサイズ・重量 |
|---|---|
| 100席以上 | ・3辺の合計が115cm以内かつ各辺が 55cm × 40cm × 25cm以内 ・1人10kgまで |
| 100席未満 | ・3辺の合計が100cm以内かつ各辺が 45cm × 35cm × 20cm以内 ・1人10kgまで |
折りたたんだときのベビーカーのサイズが上記の範囲であれば、無料で機内に持ち込めます。
機内に持ち込む前、改札機の通過前までには折りたたんだ状態にしておくほか、必要に応じて専用ケースに収納しておきましょう。
ケースがない場合は手荷物用のビニール袋を用意してもらえます。
ほかの手荷物への影響
ANAの機内に持ち込める荷物の個数は、手荷物1個+身の回り品1個までです。
ベビーカーは「手荷物1個」としてカウントされるため、ほかに持ち込めるものは身の回り品1個までとなり、手荷物となるキャリーケースなどは持ち込めません。
身の回り品とは前の座席下に収納できる程度の物品のことで、ハンドバッグやカメラなどが該当します。
ベビーカー以外に関しても、ANAの機内持ち込み手荷物の規定をしっかり守って荷造りするようにしましょう。
レンタルサービスの提供
ベビーカーを機内に持ち込むと、赤ちゃんを抱えながら飛行機の狭い通路を歩くことになるので大変です。
そのため自身のベビーカーは手荷物として預け、搭乗口まではANAのベビーカーをレンタルするという手もあります。
ベビーカーのレンタルを利用するのに事前予約の必要はありませんが、数に限りがあるため、早めに空港カウンターで問い合わせるのがおすすめです。
持参したベビーカーはメインの移動時に使用し、搭乗口までの限られた移動はレンタルを活用したほうが、スムーズに行動できるでしょう。
ANAに子供と乗る際に押さえておくこと

小さな子供と一緒に飛行機に乗る場合、事前にルールや流れを把握しておくだけで、当日の負担や不安を大きく減らすことができます。
ここでは、ANA国内線を利用する際に最低限押さえておきたいポイントを整理します。
何歳から搭乗できる?
ANA国内線では、生後8日以降から搭乗可能です。
具体的な扱いは年齢によって異なるため、以下の区分を把握しておきましょう。
| 年齢 | 搭乗方法 | 航空券の必要性 |
|---|---|---|
| 生後8日〜2歳 | 以下どちらか(要同伴者) ・同伴者の膝の上 ・座席の使用(チャイルドシート使用も含む) |
以下どちらか ・同伴者の膝の上:不要(無償)※1 ・座席の使用:必要(有償) |
| 3~5歳※2 | 座席の使用(要同伴者) | 必要(有償) |
| 6~7歳※2 | 座席の使用(ANAジュニアパイロットの利用で単独搭乗可) | 必要(有償) |
| 8~11歳 | 座席の使用(単独搭乗可) | 必要(有償) |
※1:2026年5月19日以降の搭乗では航空券が必要になるが、無償で搭乗可能
※2:2026年5月19日以降の搭乗では同伴者の不要な年齢が5歳からに変更予定
2歳未満の子供は、大人(12歳以上)1人につき2人まで同伴可能です。
この場合、膝の上に座れるのは子供1人のみで、もう1人は必ず座席を確保してください。
運賃に関しては、大人と同じ運賃を選んだ上で、運賃の種類に応じて一定の割引を受けることが可能です(小児運賃の取り扱いは2024年に終了)。
例えばANA SUPER VALUEであれば、大人運賃の25%割引相当額となる運賃で航空券を購入することになります。
子供の搭乗に際しては、こうした仕組みを把握して予約を行いましょう。
準備しておくといいことはある?
子供連れでANA国内線を利用する際は、事前準備の有無で当日の負担が大きく変わります。
特に次の4点は、あらかじめ意識しておくと安心です。
- 時間に余裕を持って空港へ向かう
- 子供に必要なものは機内持ち込みにまとめる
- 座席位置は事前に指定しておく
- 機内で子供が落ち着ける工夫をしておく
チェックインや保安検査は、子供連れの場合どうしても時間がかかりがちです。
授乳室やトイレの場所を事前に把握しておくと、空港内で慌てずに行動できます。
ミルクやおむつ、着替えなど、機内で必要になるものは預け入れ荷物ではなく、すぐに取り出せる機内持ち込み手荷物にまとめておきましょう。
座席指定はチェックイン時にもできるものの、事前に行っておくほうが慌てずに済みます。
チャイルドシートを使用する場合は窓側、膝上で搭乗する場合は通路側を選ぶなど、状況に応じた座席選びが重要です。
フライト中に子供がぐずった場合に備え、音の出ないおもちゃや絵本、お気に入りのアイテムを用意しておくと、周囲への配慮もしやすくなります。
子供連れ向けのサービスはある?
ANAでは、ベビーカーの貸し出し以外にも、子供連れの利用者がスムーズに移動・搭乗できるよう、いくつかのサポートサービスを用意しています。
代表的なものは次のとおりです。
| サービス | 概要 |
|---|---|
| エアポートサポート | 大人1人かつ3歳以下の子供連れを対象とした、チェックインカウンターから搭乗ゲートまでの案内サービス(要電話予約) |
| 事前改札サービス | 2歳以下の子供連れや妊娠中である場合に、優先的に機内に案内してもらえるサービス |
| 電動カートサービス | 搭乗口まで電動カートでの移動が可能なサービス(6:00~19:00・羽田空港第2旅客ターミナル限定) |
| ベビーベッド | 座席に座らない子供向けの機内でのベビーベッド利用サービス |
| お子様用グッズ | ANAオリジナルおもちゃや記念品のサービス |
エアポートサポートは、出発24時間前までに電話での予約が必要です。
空港内での移動や各種手続きをサポートしてもらえるため、子供連れでの移動に不安がある場合や、空港が広く移動距離が長い場合には活用しましょう。
電動カートやベビーベッドについては、ベビーカーのレンタル同様に台数に限りがあります。
また、ベビーベッドは赤ちゃんの体重(10kgまで)や設置場所に制限がある点にも注意してください。
予約が不要のサービスも、当日に早い段階でカウンターにて問い合わせておくのが無難です。
まとめ:ANAに子供と乗る際のルールを理解しておこう
ANA国内線では、条件を満たしたチャイルドシートであれば機内で使用できますが、利用する場合は航空券を購入し、座席の確保が必要です。
チャイルドシートは身の回り品や通常の手荷物とは別枠で扱われ、追加料金はかかりません。一方、ベビーカーは原則無料で預けられるものの、機内持ち込み時はほかの手荷物に制限が生じます。
子供の年齢や同伴人数、フライト時間に応じて最適な方法を選び、事前準備や各種サポートサービスを活用することで、当日の移動や搭乗をよりスムーズに進められるでしょう。
子供連れのフライトは、便の時間や料金だけでなく「無理のない日程」が重要です。
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さらに、予約変更の可否も事前に確認できるので、予定が変わりやすい家族旅行でも安心です。
後から損をしたくない方こそ、予約前に一度チェックしておきましょう。















