羽田と九州各地を結ぶ路線を運行している格安航空会社(LCC)のソラシドエアは、手頃な運賃でありながらサービスが充実している航空会社として、利用者から高い支持を集めています。
このソラシドエアをよりお得に利用するために携えておきたいのが、提携クレジットカードのソラシドエアカードです。
このカードは、カードの利用でマイルが貯まるのはもちろんのこと、ソラシドエアの予約に用いることで割引運賃が適応される特典も併せ持った優れものの1枚です。
また他の航空会社提携クレジットカードと比べてマイルを貯めやすいため、毎日の買い物や公共料金の支払いに利用すれば、空の旅を今までよりずっとお得に楽しむことができます。

今回はソラシドエアカードの申込み時に気になる年会費と審査の難易度、そして他の航空会社提携クレジットカードと比べてどのような違いがあるのかを、ANAカードと比較して解説いたします。

年会費と審査基準について

それでは最初に、申込みの前に気になるソラシドエアカードの年会費と審査基準について見ていきましょう。

一般カードは手頃な年会費で気軽に持てる!

ソラシドエアカード

ソラシドエアカードの年会費は1,250円(税別)です。
最近は年1回以上のカード利用やリボ払いでの支払いで年会費が無料になるものも多いのですが、ソラシドエアカードではこのような割引は行っていないため、注意が必要です。
とはいえ、年間1,000円強なので、それほど大きな負担にはなりません。
後ほどご紹介するソラシドエアカード割や、カード利用で貯まるポイントなどで十分にペイすることができる金額です。
またソラシドエアカードでは、家族カードの発行にももちろん対応しています。
一般カードであれば1枚につき年会費はわずか400円しかかかりません。
家族カードは、特段審査を行わずに発行されるため、パートナーやお子様が新たにカードの発行を検討している場合にもオススメです。

ゴールドカードは年会費が高い代わりに使い勝手抜群の優れもの

ソラシドエアゴールドカード

一般カードに加えて、ソラシドエアカードではゴールドカードも用意されています。
年会費は10,000円(税別)とやや高額ですが、充実した旅行保険や高額な利用限度額など優れた特典が付いた魅力の1枚です。
またもう一つ特筆すべき点として、家族カードの手頃さが挙げられます。
ゴールドカードで家族カードを発行してもらうと、最初の1枚については年会費無料で、2枚目以降の年会費についてもわずか1,000円という安さです。
確かに一般カードと比べたらやや高額であることは否めません。
しかしゴールドでありながら手頃な年会費に抑えられており、ご家族が他社のカードを新規に発行する場合よりも、ずっと魅力的なカードです。

一方のANAカードは?

ANAカード

続いては、今回比較対象に選んだANAカードの年会費を見ていきましょう。
ANAカードは一般カードの年会費が2,000円(税別)、家族カードが1,000円(税別)と、ソラシドエアカードと比べてやや割高です。
ところがANAカードでは、利用代金の支払い方法をリボ払い(マイペイすリボ)へ変更することで、年会費をほぼ半額の1,025円(税別)に抑えることができます。
数百円の差ではありますが、年会費の面ではソラシドエアカードとANAカードはほぼ互角といったところでしょうか。

またソラシドエアカードの上位カードは、ゴールドのみですが、ANAカードにはゴールドとプラチナ、プレミアムなど様々なカードを取り揃えられています。年会費も14,000円(税別)から16万円強と様々なバリエーションがあるため、これらの中から自分にピッタリな1枚を選べる点がANAカードの持つもう一つの魅力です。

ソラシドエアの航空券

審査基準はソラシドエア・ANAとも同じ!?

年会費と同じく、申込み時に気になるのが審査基準です。いくら年会費が安くても、審査に落ちてしまったら元も子もありません。またソラシドエアとANAでは、審査基準にどのような違いがあるのかも、気になる方は多いでしょう。
実はソラシドエアカードとANAカードでは、審査基準に差はありません。一般カードの審査は、両カードとも全く同じ基準で行われています。

航空会社が異なるそれぞれのカードで、なぜ同じ審査が行われているのでしょうか?
その答は提携カード会社にあります。ソラシドエアとANAは、それぞれクレジットカードの発行を三井住友カードと提携して行っています。つまりどちらのカードを申し込んでも、それを受け付けて審査・発行を行うのは三井住友カードだからです。
従って、両カードの審査基準は全く同じものが用いられています。そして気になる審査の厳しさですが、一般カードであれば特に厳しいものではありません。他社で多額の借り入れや、返済に遅延がなければほとんど問題なく通過するので、安心して申し込むことができます。

マイレージについて 貯めやすさと使い勝手 どちらを選ぶ?

次に気になるのはマイルの貯めやすさです。
せっかく航空会社提携のカードを持つのですから、なるべく早く沢山のマイルを貯めて特典航空券と交換したいものです。
そのためにはマイルの貯めやすさが重要なポイントとなります。
ANAとソラシドエアのカードではどちらがより効率的にマイルを貯められるのでしょうか?

ソラシドエアの場合

ソラシドエアカードでは、1,000円の利用につき10マイルが付与されます。
マイルの有効期限は3年間で、特典航空券への交換は7,000マイル(羽田-宮崎路線)から受け付けています。
つまり、3年間の間に70万円以上カードを利用すれば、カード利用だけで特典航空券への交換が可能です。
金額を見ただけでは、随分と沢山カードを利用しないといけないのだな…と思われるかもしれませんが、公共料金や携帯料金の支払い、食料品や生活雑貨の購入などを全てカード払いにすれば、思いのほか早くこの金額に到達してしまいます。

ANAの場合

一方のANAは、ソラシドエアと比べるとマイルの貯めやすさにやや難があります。
1,000円のカード利用ごとにワールドプレゼントポイントと呼ばれるポイントが貯まり、それをマイルに交換するといった流れですが、最終的に貯まるマイルは利用額1,000円あたりわずか5マイルになります。
ソラシドエアと比べると半分しか貯まらないため、沢山のマイルを獲得するには、日常生活のあらゆる場面でカードを使うことが必要です。

なお、ANAカードではマイルの交換率をソラシドエアと同じく1,000円あたり10マイルにできるコースも用意されているのですが、これを利用するためには毎年6,000円(税別)の移行手数料を別途負担する必要があります。
交換率がソラシドエアに並ぶのが嬉しい一方、6,000円の手数料は決して安いものではありません。このコースを選ぶにあたっては、後ほど解説するANAのマイルの特徴を踏まえて慎重に検討する必要があります。

ソラシドエアはマイルの貯めやすさ ANAはマイルの使い勝手の良さに強みあり

飛行機

こうして両者を見比べてみると、マイルの貯めやすさではソラシドエアに軍配が上がります。しかしソラシドエアのマイルには一つ隠れたデメリットがあります。それはマイルを利用できる路線の少なさです。

ソラシドエアでは、現在羽田と九州各地を結ぶ路線を中心に飛行機を飛ばしています。
この路線を使う機会が多ければ、貯めたマイルをすぐに交換するメリットはありますが、この路線をあまり使わない場合、せっかく貯めたマイルを無駄にしてしまうことになります。残念ながらソラシドエアのマイルは、他の航空会社のマイルに交換したり、国内旅行のツアー代金に充当したりすることができません。
つまり、マイルを貯めやすい代わりに使いみちが限定されることが、ソラシドエアカードのデメリットなのです。

一方ANAカードは、前述の通りマイルの貯めやすさではソラシドエアカードに劣りますが、その代わり、一度貯めたマイルは様々な用途でフルに活用することができます。
航空券の交換では国内外を問わずANAが運航するあらゆる路線の航空券に交換することができるほか、スターアライアンスに加盟している航空会社の路線に乗ることも可能です。
それに加えて、有効期限が迫っている時には電子マネーやTポイントなどへ交換することもでき、無駄がありません。
従って、マイルの使い勝手の良さではANAカードの方がソラシドエアカードより大きく勝っているといえるでしょう。

マイルの貯めやすさと貯めた後の使い勝手の良さ、どちらを選べばいいのか、悩ましいところです。

ソラシドエアカードとANAカード どちらがいいか?

それでは、ソラシドエアカードとANAカードのどちらを選べばいいのでしょうか。
当店では、普段飛行機に乗る時、ソラシドエアとANAのどちらの路線を多く使っているかで選ぶことをおすすめしております。

たとえばソラシドエアでは、カード利用のほか、ソラシドエアカード割と呼ばれる割引キャンペーンを提供しています。
これを利用すれば、より格安な運賃で飛行機に乗れることはもちろん、マイルもちゃんと加算されるため、空の旅を一層お得に楽しむことができるのです。
またANAでも、「ビジネスきっぷ」と呼ばれるANAカード専用運賃を利用できるため、最大で正規料金の47%割引で飛行機に乗ることができます。

このように、マイルの貯めやすさもさることながら、自社の運行する飛行機をよりお得に利用できることが両カードの大きな魅力です。
マイルの貯めやすさと使い勝手の良さももちろん大切な要素ですが、それに加えて、どちらの会社の飛行機を多く利用するかが重要な判断基準となります。

普段飛行機に乗る時 どの路線に乗るかによってカードを選ぼう

ソラシドエアカードの審査と年会費、マイルの貯めやすさについてご紹介いたしました。
比較用に併せてご紹介したANAカードと比べると、両カードともによく似た特徴を備えています。
ソラシドエアとANAは業務提携を行っているため、マイルと提携クレジットカードについても似ている箇所が多々あります。
そうなるとどちらを選べばいいのか……迷ってしまう方も少なくありません。

その際には本記事でご紹介しました通り、普段最も多く乗る路線を飛ばしている航空会社の提携カードをお選びになることがおすすめです。
クレジットカードの利用に加えて飛行機の搭乗でもマイルを貯めていけば、特典航空券交換への道のりはぐっと短くなります。
普段の買い物と飛行機を用いた移動、この2つに適したカードを選択して、沢山のマイルを効率的に貯めていきましょう。

ソラシドエアの航空券