飛行機

空の旅の準備で一番大切なのが、航空券の確保。路線や時期によっては、すぐに売り切れてしまうので、早めに準備することをおすすめします。

また、購入するタイミングによっては正規の料金より、格段にお得な格安航空券を買える場合もあります。なかには、数百円で購入できるお得なセールも。しっかり情報をチェックして、旅費を節約しましょう。

この記事では、航空券の予約・販売、格安航空券を購入する方法、安く航空券を入手するための情報収集のコツなどについて詳しく紹介しますので、飛行機で旅行する予定がある方は、ぜひ参考にしてください。

航空券を買う前にチェック!購入可能時期はいつから・いつまで

チェック

航空券を予約・購入できるタイミングは、国際線か国内線、あるいは航空会社によっても違いがあります。うっかり時期を逃すと、席が確保できなかったり、割高になったりする可能性も…。事前にしっかりチェックして、旅の準備をスムーズに進めましょう。

予約と購入の違いって?

航空券を入手するプロセスは、席を確保する「予約」と席の料金を支払う「購入」の二段階があります。お金を用意していなくても予約自体はできますが、決められた期限内に料金を支払うことによって初めて座席を確保することができます。

航空会社では、「発売(予約)期間」と「購入期限」をそれぞれ設定しており、予約してから数時間~数日ほどの期間、購入までの猶予があります。その期間を過ぎてしまうと、予約がキャンセルになってしまうので、特に理由がなければ、予約後にすぐ購入する方が安心です。とりあえず予約し旅行の内容を検討してから購入する場合は、必ず購入期限をチェックしておきましょう。特に大型連休などの旅行シーズンは、キャンセルが出るとすぐに他の人が予約してしまうので、一度キャンセルしてしまうと座席が確保できなくなる可能性があります。

国内線の予約開始はいつ?

国内線の航空券を予約できるタイミングは、各航空会社によって異なるので注意が必要です。以前は、JALやANAといった大手航空会社の国内線チケットの予約開始は、「搭乗の2ヶ月前の同一日」と決まっていましたが、現在は各航空会社が独自に売り出し時期を決めて運営しています。

「予約しようとしたら、全て売り切れていた」といったトラブルを防ぐために、事前に売り出し時期の確認が必要です。そこで、いつから航空券が買えるのか、航空会社ごとにご紹介します。

JAL系列は330日前から

JAL系列の国内線の予約開始は、搭乗日の330日前の午前9時30分からスタートします。
例えば2023年6月16日に搭乗する航空券を予約したい場合は、2022年7月21日の午前9時30分から予約がスタートします。
航空券の購入は予約日を含めて3日以内という期限があるので、予約が無効となってしまわないよう早めに航空券を購入するようにしましょう。

尚、JALは2023年4月12日以降の搭乗分より運賃種別を全面リニューアルし、新運賃種別が適用することが決定しています。
例えば、現行の「特便」や「先得」などの早割運賃は、「セイバー」「スペシャルセイバー」という名称に変更になります。
JALに搭乗し慣れている人は、突然見慣れない運賃種別を目にすることで戸惑うこともあるかもしれません。
2023年の搭乗分を予約する場合は事前に確認しておくと安心です。

ANA系列は最長355日前から

ANA系列の航空券「ANAバリュー」「ANAスーパーバリュー」は、搭乗日の最大355日前の午前9:30からチケットの予約・購入ができます。

ただし、運行ダイヤが確定する前に販売をスタートするので、ダイヤ確定時に発着時刻や座席番号に変更が出る可能性があります。

「ANAバリュープレミアム」、「ANAスーパーバリュープレミアム」などの割引航空券は、運行ダイヤ期間ごとの一斉販売(1月下旬、8月下旬)となります。
乗り継ぎする人を対象にした割引航空券「ANAスーパートランジット」は搭乗日2か月前の1日に予約がスタートします。

スカイマークは1年に3回発売日を設定

スカイマークは搭乗日の期間を分けて販売しています。搭乗する日付の航空券がいつ発売されるのかを事前に調べておくと出遅れてしまったなんてことがないでしょう。
2022年分の航空券発売開始日程は下記の通りです。

搭乗する日付 発売開始の日程
〜2022年10月29日 2022年1月27日午前7:00(販売中)
2022年10月30日以降 2022年8月下旬

LCCは事前にWEBサイトをチェック

ピーチやジェットスター、バニラエア、春秋航空日本などのLCC(格安航空会社)は、「搭乗日の○○日前」というような形で予約・購入時期を定めてはいません。

運行スケジュール発表日がチケット発売日になる可能性が高く、おおむね1月下旬に3月末~10月末のスケジュールが、8月下旬に10月末~3月末のスケジュールが発表されます。しかし、突発的に発売されることや、半年前にイベント的に発売されるケースもあるので、大手航空会社の航空券を買う時以上に、しっかりWEBサイトをチェックしましょう。

また、予約した日から購入期限までの期間も、大手航空会社と比較して短いことが多く、注意が必要です。
Webでの販売期限は、ジェットスター・ジャパンは予約便の出発予定時刻の2時間前、ピーチは出発1時間前までです。

ただし、ピーチの運賃種別「シンプルピーチ」は搭乗日の2日前23:59が購入期限となっているので注意してください。

ジェットスター・ジャパン、ピーチともに希望するフライトに空席があれば、空港のチェックインカウンターで購入することもできますが、チェックインカウンターの締め切り時間までに購入する必要があります。

空港のカウンターの混雑などにより購入できない恐れがあるので、余裕を持って行動しましょう。

国際線の航空券は330日前から

国際線の航空券の予約・購入のスタートは、JALは最終区間出発日の360日前の午前10:00、ANAは最終区間出発日の355日前午前9:00からです。

LCCの場合はそれぞれのエアラインによって販売開始時期が異なり、フライトスケジュールが定まっていないこともあるので、WEBサイトなどでこまめに情報をチェックしましょう。
一般的には時期や路線にもよりますが、6ヶ月前~1ヶ月前くらいに予約・購入する人が多いようです。

大切なのはタイミング?航空券をお得に買う方法

タイミング

格安で飛行機を利用するために、LCCを利用している方も多いでしょう。しかし、JALやANAといった大手航空会社でも、早割などでお得に購入することは可能です。
また、もともと料金の低いLCCが、一層安くなるセールやキャンペーンを頻繁に行っています。これを賢く活用すれば、大手航空会社の正規料金の半額以下で購入することも可能です。大切なのは予約・購入するタイミングと情報収集です。
この章では、航空券をお得に買う裏ワザをご紹介します!

「早く買うほど安い」は間違い?

各航空会社が早期購入による割引をしているからか、「早く買うほど安い」というイメージを持っている方は多いかもしれません。もちろん、直前に航空券を購入すると割高になるのは事実です。ですが、あまり早く購入すると、逆に早割航空券の売り出し時期が来ていない場合があります。また、搭乗日までの期間が長すぎると予定が変わってしまう可能性があることも見逃せません。節約のために早期購入したのに、キャンセル料が高くなってしまうのは避けたいものです。

そこでおすすめなのが、搭乗日のワンシーズンくらい前に予約・購入すること。75日前までに予約すると、8割近く値引きされるケースもあるので、この割引制度をぜひ活用したいところです。

早期割引を利用する

前述したように航空券は早めに予約することで早期割引が適用され、安く購入できることが多いです。
ほとんどの航空会社で早期割引のサービスを展開しており、LCCも例外ではありません。
しかし、各航空会社で設定している早期割引にはそれぞれ特徴があるので、事前に確認しておくと良いでしょう。
各航空会社の早期割引の一例を紹介するので、参考にしてみてください。

航空会社 区間 普通運賃 割引名称 何日前まで 運賃例
ANA 羽田⇔新千歳 39,840円 スーパーバリュー75 75日前 18,740円
スーパーバリュー55 55日前 22,740円
スーパーバリュー45 45日前 24,840円
スーパーバリュー28 28日前 28,140円
スーパーバリュー21 21日前 29,540円
JAL 羽田⇔新千歳 41,890円 先得割引タイプA 28日前 18,940円
先得割引タイプB 45日前 18,840円
ウルトラ先得 75日前 15,740円
スカイマーク 羽田⇔福岡 24,180円 いま得 3日前 9,980円
たす得 前日 10,980円
ピーチ 関空⇔新千歳 12,750円 プライムピーチ 1時間前 11,800円
バリューピーチ 1時間前 9,390円
シンプルピーチ 2日前 6,690円
スターフライヤー 羽田⇔北九州 41,270円 STAR7 7日前 22,970円
そら旅28 28日前 17,870円
そら旅45 45日前 16,870円
そら旅55 55日前 15,970円
そら旅75 75日前 15,470円
エアドゥ 羽田⇔新千歳 30,240円 AIR DO スペシャル21 21日前 23,140円
AIR DO スペシャル75 75日前 14,540円

各社とも、早期割引での料金は通常料金の3割~7割引であることが多く、早めに予約することで航空券を安く購入できることが分かりますね。
早期割引を利用して安く航空券を手に入れたい人は、搭乗する日が決まったらできるだけ早く航空券を確保するのがおすすめです。
※JALは新運賃体系になる前の料金体系として表示しています。

特別セールは超お得

LCCで良く行われている、「○○周年セール」や「ハロウィンセール」など、会社のアニバーサリーやイベントに合わせた特別セールは、非常にお得。なんと数円~数百円で航空券が購入できる場合も。国内線だけではなく、国際線の便もセールをしているので、格安で海外旅行をするビックチャンスです。いままでのセール時期から売り出し時期を予測して準備をし、格安航空券を手に入れましょう。

ただし、格安航空券のなかでも特にお得な航空券なので、競争率が非常に高く、売り出してから数分で完売してしまうことも少なくありません。

例えば、ジェットスター・ジャパンが過去に行った、国内全線が片道6円から利用できる「6周年記念セール」は、あまりに人気が高く、販売開始から数分で売り切れました。

激しい争奪戦に打ち勝つためには、こまめにセール情報をチェックするのはもちろん、事前のシミュレーションが必須。予約方法を確認し、売り出し前に何度か練習することで、スムーズに操作ができます。また、会員登録は事前に済ませておきましょう。登録してなければ個人情報を入力している間に、チケットと争奪戦に乗り遅れてしまいます。

安さを追求するならオフシーズンがおすすめ

多くの人が飛行機を利用するハイシーズンは、航空券の値段が高めに設定されており、割引率も低くなっています。ハイシーズンとは、お盆や夏休みを含む7~8月、年末年始にあたる12月、卒業旅行シーズンの3~4月、ゴールデンウィークなど。この時期は格安航空券が出回りにくいので、可能であれば時期をずらしましょう。

一般的にオフシーズンにあたる飛行機が安くなる時期は下記の通りです。

  • お正月後~2月中旬
  • 4月中旬〜ゴールデンウィークの前まで
  • ゴールデンウィーク終了後〜6月末まで
  • 10~11月末まで

上記のオフシーズン期間は比較的安く航空券が買えるチャンスです。

平日の場合はあまり料金に差が出ない場合がありますが、金曜の夜や土曜の朝など人気のあるフライトの場合、数千円単位で安くなるケースがあります。

席があまり埋まっていない便は、搭乗日直前に値下げされる可能性があるので、早割を逃した場合は、直前まで待つのも一つの方法です。

また、ハイシーズンに安く航空券を買いたい場合は、平日の昼に出発する便がおすすめ。金曜日の夜や土曜日の朝に比べて、リーズナブルな価格で購入できます。

国際線を利用する場合は、海外の観光シーズンをチェックしておくと良いでしょう。

例えば、人気のヨーロッパ路線は10月から2月に寒さが厳しい季節に入るため、観光需要が落ち着くとともに料金も安くなります。

また、1月のお正月終了後から2月中旬の時期の中国路線は、春節という中国のお正月休みに入るので、料金が高くなる可能性も。

その国特有の行事や気候を事前にチェックして旅行のスケジュールを立てると良いでしょう。

発着する空港を変えてみる

航空券を購入する際に、家や目的地から一番近い空港を発着地に選ぶことが多いと思います。
ですが、少しだけ離れた空港にすることで、料金が大幅に安くなるケースもあります。

例えば、東京から出発する場合、成田発の便と羽田発の便で料金に大幅な差がある可能性も。
予約・購入する前に、一度近くの空港との料金差をチェックしてみましょう。

また、国際線では海外の空港を出発地にした航空券を購入する方法もおすすめです。
例えば、観光のハイシーズンにあたるゴールデンウィークにヨーロッパへ旅行する場合、日本からヨーロッパへの直行便の航空券はかなり高くなることが予想されます。

しかし、韓国を経由する便にすることで航空券代を安くできる可能性があるのです。
日本のゴールデンウィークにあたる時期は、韓国は大型連休ではありません。したがって韓国〜ヨーロッパの航空券はさほど高くならないのです。

韓国を経由する場合、目的地に着くまでの所要時間は直行便に比べると長くなりますが、航空券代を節約できるチャンスなので、選択肢の一つとして検討してみるのも良いでしょう。

パックツアーを使ってみる

旅行会社が購入する団体用の航空券は、個人用の航空券よりも値段が安く設定されています。
そのため、「航空券+ホテル」のパックツアーの料金が、個人で航空券とホテルを予約するより安いこともあります。

泊まるホテルを決めていない時などは、パックツアーを利用するのも安く旅行する方法の一つ。
ネットから申し込めるので、手間もかかりません。

ただ、1名での利用ができなかったり、利用できる期間や便が限られていたりといったデメリットが存在する可能性があるので注意が必要です。

格安航空券の意外な落とし穴とは

ショック

お得に飛行機に乗れる格安航空券ですが、実はいくつか注意点があります。ちょっとしたミスや予定の変更で数万円が無駄になることも…。損をしないために、あらかじめチェックしておきましょう。

予約変更ができない

格安航空券は、原則として便の変更ができません。もし予定が変わって、別の便に乗りたい場合は、キャンセルをして購入し直す必要があります。せっかく安く購入したのに、キャンセル料を含めると、結果的に割高になってしまう恐れがあります。

キャンセル料が高い

航空会社やチケットの種類によって異なりますが、格安航空券のキャンセル料は普通運賃の航空券に比べて高めに設定されています。一般的には、国内線で数千円、国際線では数万円ほどといわれています。また、旅行会社で申し込んだ場合のキャンセル料の目安は、ツアー料金の2割から5割ほどです。

いずれにしても、安くはない金額がかかるので、なるべく予定変更しないように気をつけましょう。また、万が一の時のために、事前にキャンセル料を確認しておくと安心です。

乗り遅れると無効になる

航空券によっては予定していた便に乗り遅れた場合、出発前に電話で連絡すれば、他の便に変更可能な場合があります。ですが、格安航空券の場合は、原則として変更できず無効となります。ただし、手数料を払えばある程度返金されるケースもありますので、確認してみてください。なお、返金される場合でも返金の申し出には有効期限があるので要注意です。

このように、寝坊や渋滞が原因で遅刻して、数万円が水の泡…といった事態が起きるかもしれません。格安航空券を利用する時は、通常運賃で利用する時以上に、時間に余裕を持って行動しましょう。

格安航空券情報はここでチェック!

チェック

格安航空券を確保するコツは、しっかり情報収集をしてタイミングよく購入すること。では、どこをチェックすれば、効率よく情報を手に入れられるのでしょうか。詳しくご紹介します。

各航空会社のWEBサイト

格安航空券を探すうえで外せないのが、JALやANA、LCC各航空会社の公式WEBサイト。最新の情報が常にアップされていますし、キャンセル料などさまざまなルールが確認できるので、必ずチェックしましょう。最初に複数の航空会社のWEBサイトで、正規の航空券や早割の売り出し時期、割引率などをチェックしておくと、おおまかな料金を把握できるので、格安航空券探しがしやすくなります。

ただし、常に複数の航空会社のWEBサイトにアクセスし情報を追い続けるのは、なかなか大変です。そこで、次の3つのタイミングでチェックすると効率的です。

運航スケジュール発表時期

通常、3月末~10月末のスケジュールは1月下旬に、10月末~3月末のスケジュールは8月下旬に発表されます。そのタイミングで格安航空券の売り出し時期が分かるので、チェックしてみてください。

航空会社のアニバーサリー

よくスーパーなどで「開店○○周年特別セール」といったセールが行われていますが、航空会社、特にLCCでも周年記念セールが行われています。

季節のイベントの時期

ハロウィンなどの季節のイベントに合わせたセールも、LCCを中心に行われています。

各航空会社のメルマガやSNS

メルマガに登録したり、SNSをフォローしたりしておくと、手軽に格安航空券の情報が手に入ります。一度登録すれば、自動的にセール情報が送られてきますので、いちいちWEBサイトをチェックしなくて済みます。格安航空券を確保するうえで、心強い味方です。

航空券の予約サイト

航空券の比較サイトでも、格安航空券の情報をチェック可能です。
複数の航空券の中から一番安い航空券を確認することもできるので、自分で航空会社ごとの航空券代をチェックする手間が省けます。

まずは比較サイトで安い航空券を探して、いくつか候補を絞った上で各航空会社もしくは旅行会社のホームページを確認してみるのがおすすめです。

こういった便利なサイトを利用して、効率の良い航空券探しをしましょう。

まとめ

飛行機の航空券は高いというイメージがありますが、購入するタイミングや搭乗する時期を工夫することで想定していたよりも安く購入できる可能性があります。
さらにLCCの格安航空券をチェックしてみると、「飛行機代は高い」というイメージを覆されるほど安くなっていることもあるので、安さを追求する人はぜひチェックしてみてください。

このサイトでもお得な航空券をチェックできるので、ぜひ活用してください。