家族旅行に行くなら、子供と一緒にのんびり楽しめる温泉地で癒されてみてはいかがでしょうか。全国には、子連れで楽しめる温泉地が数多くあります。子連れ旅行や家族旅行向けのプランを用意している宿なら、子供の旅行デビューにも安心して利用できます。今回は、全国にあるおすすめの家族向け温泉のほか、子連れで楽しめる温泉地選びのポイント、あると便利な持ち物を紹介します。

子連れでも楽しめる温泉地選びのポイントとは

温泉地選び

子供と一緒に家族旅行に行くなら、家族そろって楽しめる温泉地を選びたいものです。全国にはたくさんの温泉地がありますが、子連れとなると温泉地の選び方が違います。家族みんなが楽しめる、子連れにぴったりの温泉地選びのポイントをまとめました。

子供が喜ぶ観光地が近くにあるか

子供が喜ぶ観光地

温泉地によっては、温泉以外には見どころがほとんどないという場所もあります。大人同士でのんびりするには良いですが、子供にとっては退屈です。家族旅行で温泉地に行くなら、周囲に観光地が多いところを選びましょう。
海水浴やハイキング、スキーなど、季節に合わせたアウトドアが楽しめる場所なら、体を動かした後の温泉は格別です。小さい子供と一緒なら、水族館や動物園などが近い温泉地がおすすめです。子供の年齢に合わせた観光地を選べば、温泉以外でも家族みんなが旅行を満喫できます。

子供でも楽しめる食事メニューの有無

子供でも楽しめる食事メニューの有無

ほとんどの宿泊施設では、子供向けの食事メニューが用意されていますが、乳幼児向けの食事については対応がまちまちです。子供の年齢に合った食事メニューがあるか、事前にしっかり確認しておきましょう。
最近では子連れ旅行をサポートしている宿泊施設も増えているので、離乳食や小さな子供でも食べられるメニューがあるところが多くなっています。また、人が多い環境だと子供が食事に集中しづらいので、部屋で食事を食べられるシステムだと安心です。

貸し切りサービスや温泉の種類は要確認

子供でも楽しめる食事メニューの有無

大浴場でのんびりするのも温泉の楽しみですが、子連れの場合は貸切風呂の方が安心です。家族風呂なら、ほかのお客さんを気にせず入れるので、自宅と同じようにゆっくり入浴できます。オムツがとれていない年齢なら、部屋に内風呂があるタイプの宿泊施設がいいでしょう。
また、意外と見逃しやすいポイントですが、温泉の泉質も重要です。泉質によっては、デリケートな子供の肌には刺激が強すぎる場合があります。子連れの家族旅行では、赤ちゃんでも入れるマイルドな泉質の温泉地を選びましょう。

キッズスペースがあれば宿でも楽しめる

キッズスペースがあれば宿でも楽しめる

昔ながらの宿泊施設では、宿の中で子供が遊べるスペースがほとんどないということも。宿にいる時も充実した時間を過ごせるように、キッズスペースがあるところがおすすめです。また、部屋に貸出してくれるおもちゃやDVDなどの子供向けアイテムがあれば、宿で過ごしても子供を飽きさせません。

移動のしやすさは最重要ポイント

移動のしやすさは最重要ポイント

子供にとって、長い移動時間は大きなストレスになります。子供の年齢にもよりますが、長くても自宅から2~3時間程度で到着できる範囲の温泉地を選びましょう。子連れの旅行は何かと荷物が多くなるので、マイカー移動ができると便利です。公共交通機関を利用する場合は、乗り換えの少なさや混雑具合も要確認です。

東日本の子連れで楽しめる温泉地

東日本にある温泉地の中から、子連れにおすすめの場所を5つピックアップしました。

熱海温泉

熱海温泉

静岡県の熱海温泉は、関東の定番温泉地のひとつです。マイカーでも電車でもアクセスしやすく、新幹線を利用すれば東京からわずか30分程度で到着する好立地にあります。関東近郊にお住いの家庭なら、初めての子連れ温泉旅行に最適です。
熱海温泉の泉質は弱アルカリ性のため、小さな子供でも安心して入れる肌触りの良い温泉です。日本屈指の温泉地ということもあり、子連れ向けのサービスが充実している宿泊施設も豊富です。また、熱海花火大会など、年間を通してさまざまなイベントが開催されるほか、海水浴も楽しめるので、子供の遊び場としてもぴったりです。

・熱海温泉のアクセス情報

所在地 静岡県熱海市
アクセス JR熱海駅まで東京から約35分、名古屋から約90分。
近隣の観光施設 熱海トリックアート迷宮館、アタミロープウェイなど

草津温泉

草津温泉

東日本を代表する温泉郷といえば群馬県にある草津温泉です。草津温泉は湯もみが有名ですが、実は湯もみは見るだけではなく、親子で湯もみ体験も楽しめます。草津ならではの湯もみに実際にチャレンジするのは、旅の良い思い出になること間違いなしです。
草津温泉の周辺にはスキー場が多く、冬はウインタースポーツ、夏はハイキングなどのアウトドアスポーツが盛んです。日中は思い切り体を動かして、夜は家族でゆっくり温泉に浸かれば、充実した一日を過ごせます。子供向けのイベントやサービスが充実している宿泊施設も多く、子連れ旅行には最適の温泉地のひとつです。

・草津温泉のアクセス情報

所在地 群馬県吾妻郡
アクセス JR上野駅から新幹線とバスで草津温泉バスターミナルまで約3時間
近隣の観光施設 湯畑、草津国際スキー場など

那須温泉

那須温泉

栃木県の那須は避暑地として有名ですが、1300年以上の歴史を誇る日本有数の温泉地でもあります。那須七湯と呼ばれる7つの温泉巡りが楽しめるので、子供と一緒にスタンプラリー感覚で温泉郷を散策するのも楽しいです。
多くの観光客が訪れる那須は、温泉のほかにも数多くの観光施設があります。高原で動物たちと触れ合える牧場や、小さな子供も楽しめる遊園地など、自然を満喫しながら楽しめるスポットが盛りだくさんです。
一般的な温泉地と違って、観光ホテルだけでなく小規模なペンションが多いのも那須温泉の特徴です。貸し切り感覚で利用できる宿泊施設もたくさんあるので、子連れでも気兼ねなく楽しめます。

・那須温泉のアクセス情報

所在地 栃木県那須郡
アクセス JR東京駅から那須塩原駅まで新幹線で約75分
近隣の観光施設 那須どうぶつ王国、那須ハイランドパークなど

鬼怒川温泉

鬼怒川温泉

栃木県の鬼怒川温泉は、東京から約2時間というアクセスの良さと、渓谷に囲まれた美しい自然が自慢の温泉地です。温泉地が鬼怒川渓谷沿いにあるため、宿泊施設の窓からは絶景が楽しめます。泉質は弱アルカリ性で、小さな子供でも安心して入浴できる優しい温泉です。
日光東照宮など全国的に知名度の高い観光地が近くにあるほか、鬼怒川でラフティングや釣りなどのアクティビティも楽しめます。東武ワールドスクエアや日光江戸村などのテーマパークも充実しています。また、地元ならではのそば打ち体験など、子供が喜ぶイベントも豊富です。子連れで訪れる温泉地としては、意外な穴場的存在といえるでしょう。

・鬼怒川温泉のアクセス情報

所在地 栃木県日光市
アクセス 東京から東武鉄道 鬼怒川温泉駅まで約2時間JR・東武特急・バスなど※マイカー一部規制有り
近隣の観光施設 東武ワールドスクウェア・江戸ワンダーランド 日光江戸村

箱根湯本温泉

箱根湯本温泉

神奈川県の箱根湯本温泉は、都心から最もアクセスの良い温泉地です。ロマンスカーを利用すれば、新宿からわずか85分で到着します。初めての子連れ温泉旅行にぴったりの場所で、都内からなら日帰り旅行も可能です。
箱根の温泉 は無色透明で、温泉が初めての子供でも、自宅のお風呂と変わらない感覚で入浴できます。泉質はアルカリ性単純温泉なので、優しい肌触りです。気軽に訪れる観光客が多いことから、子連れにも優しいサービスや設備のある宿泊施設がたくさんあります。
芦ノ湖の遊覧船や、ガラスアートの体験工房、水着で温泉に入れるテーマパークのユネッサンなど、子供が喜ぶ観光スポットが豊富な点も注目のポイントです。

・箱根湯本温泉のアクセス情報

所在地 神奈川県足柄下郡箱根町湯本
アクセス 小田急線新宿駅から箱根湯本駅までロマンスカーで約85分
近隣の観光施設 ユネッサン・芦ノ湖・星の王子様ミュージアムなど

西日本の子連れで楽しめる温泉地

西日本にある温泉地の中から、子連れにおすすめの場所を5つピックアップしました。

別府温泉

別府温泉

別府温泉のある大分県は、日本一の温泉県といわれています。中でも、世界最大の湧出量を誇る別府温泉は、日本を代表する温泉地です。別府八湯を堪能する湯巡りや、名物の地獄巡りなど大人向けの温泉地というイメージがありますが、別府温泉周辺には子供向けの観光スポットが多いことは意外と知られていません。水族館やサファリパークなど、子供が喜ぶ施設が豊富なので、家族旅行で西日本の温泉地を選ぶなら別府温泉は外せません。
また、飛行機、電車、高速バスなど交通手段が多く、関東からも関西からもアクセスが良いのも子連れ旅行には嬉しいポイントです。老舗の温泉旅館が多いですが、子供や赤ちゃん連れ歓迎というところもたくさんあるので、安心して家族旅行を楽しむことができます。

・別府温泉のアクセス情報

所在地 大分県別府市
アクセス JR博多駅から別府駅まで特急で約2時間
近隣の観光施設 うみたまご・城島高原パークなど

黒川温泉

黒川温泉

黒川温泉は、熊本県にある温泉地です。知名度はそれほど高くはありませんが、知る人ぞ知る温泉地として古くから人気があります。昔ながらの温泉街が今も残る風情ある温泉地で、子供にとってはかえって目新しいかもしれません。
黒川温泉は子連れ旅行を歓迎する取り組みを進めており、中でも注目なのが「子供入湯手形」です。黒川温泉にある28ヵ所の温泉の中から3カ所に入湯すると、ごほうびとしてお菓子やおもちゃの当たるくじにチャレンジできます。入浴手形は大人バージョンもあるので、家族そろって温泉巡りを楽しんでみてはいかがでしょうか。観光スポットは多くありませんが、ゆっくり温泉巡りを楽しみながら、家族団らんのひとときを過ごせる温泉地です。

・黒川温泉のアクセス情報

所在地 熊本県阿蘇郡
アクセス 熊本ICより県道339号線経由で約1時間20分
近隣の観光施設 平野台展望台・遊水峡など

白浜温泉

白浜温泉

和歌山県の白浜温泉は、万葉集にもその名が登場するほどの、歴史ある温泉地です。千畳敷や白良浜などの絶景スポットもほど近く、全国屈指の人気を誇ります。白浜温泉周辺は2014年に南紀熊野ジオパークに制定されており、大自然の中でのんびりと温泉を楽しめます。また、白浜温泉では、さまざまな種類の外湯が楽しめる「外湯めぐり」が名物です。それぞれ異なる魅力のある外湯のほかに、無料で利用できる足湯スポットもたくさんあります。
白浜温泉が子連れの旅行に最適なのは、周辺の観光スポットの多さです。
日本有数の温泉地の南紀白浜。マリンリゾートとしても人気ですが、子連れでの温泉旅行先としても楽しめるスポットがたくさんあります。近年パンダの赤ちゃんが誕生してその人気に拍車がかかっているアドベンチャーワールドや、釣りやクルージングなどのマリンリゾートならではのアクティビティも好評です。
アドベンチャーワールドの入園チケットや、子供向けのお土産がついた宿泊プランを用意した宿泊施設があるなど、子連れ旅行ならではの特典が多いのも嬉しいポイントです。中でも、パンダやイルカと触れ合えるアドベンチャーワールドは、西日本を代表するテーマパークです。

・白浜温泉のアクセス情報

所在地 和歌山県西牟婁郡
アクセス JR新大阪駅から白浜駅まで特急で約2時間15分
近隣の観光施設 アドベンチャーワールド・千畳敷など

道後温泉

道後温泉

愛媛県の道後温泉は日本三古湯のひとつといわれ、日本書紀にも登場する名湯です。夏目漱石の小説「坊ちゃん」の舞台でもあり、国の重要文化財の道後温泉本館があるなど、歴史を感じる古き良き温泉街です。道後温泉の泉質は、子供のデリケートな肌でも刺激の少ないアルカリ性単純温泉です。
日本古来の風情ある温泉を堪能できることから観光客が多く、子連れにも優しい宿泊施設も増えています。
道後温泉には子供向けの観光スポットは多くありませんが、松山市の中心地松山駅まで電車で約30分で移動できるので、松山駅周辺で観光を楽しむのがおすすめです。松山市内にある「えひめ愛顔の観光物産館」では、なんと愛媛名物のみかんジュースが出てくる蛇口があります。子供なら大喜びすること間違いなしの人気観光スポットです。

・道後温泉のアクセス情報

所在地 愛媛県松山市
アクセス JR松山駅から道後温泉駅まで路面電車でまで路面電車で約25分
近隣の観光施設 松山城・えひめ愛顔の観光物産館など

有馬温泉

有馬温泉

有馬温泉は、江戸時代には西日本の温泉地の最高位に格付けされた由緒ある温泉地です。同じ有馬温泉の中でも地区によって泉質が異なり、茶褐色の「金泉」と無色透明の「銀泉」の二つの温泉が楽しめます。どちらの泉質も共同浴場で利用できるので、温泉の入り比べという貴重な体験ができます。
有馬温泉は子連れの家族旅行の誘致に力を入れています。そのため、子供連れのプランやサービスを用意している宿泊施設が多く、キッズコーナーを備えている宿もあります。関西各地からアクセスも良好で、神戸どうぶつ王国や六甲山フィールドアスレチックなど、子供向けの観光スポットもすぐそばです。

・有馬温泉のアクセス情報

所在地 兵庫県神戸市
アクセス JR大阪駅から神戸電鉄有馬線有馬温泉駅まで電車で約1時間
近隣の観光施設 神戸どうぶつ王国・六甲山フィールドアスレチックなど

子連れの温泉旅行には何を持って行けばいい?

子連れの旅行は、大人だけの旅行と違って思いがけないトラブルがつきものです。万が一の事態に備え、しっかり持ち物を準備しておきましょう。特に保険証と母子手帳は日帰り旅行でも絶対に持って行くようにしましょう。
また、移動時間や宿で過ごす時に、お気に入りのおもちゃなど時間つぶしに役立つものがあると助かります。いざという時の非常食やお菓子は、すぐに取り出せるところに用意しておきましょう。
赤ちゃん連れの旅行は、粉ミルクや哺乳瓶、離乳食など荷物がかさばりがちです。おむつや予備の着替えは圧縮袋に入れると、荷物をコンパクトにまとめることができて便利です。

しっかり準備して子連れ温泉旅行を楽しもう!

しっかり準備して子連れ温泉旅行を楽しもう!

子供と一緒に楽しめる温泉地は全国各地にあります。子供向けのサービスを導入している宿泊施設も増え、一昔前より子連れ旅行のハードルがぐっと下がりました。子連れ旅行は、荷物の準備だけでなく交通手段の確保も重要です。人気の観光地は航空券の予約が早く埋まってしまいますので、早めの予約が肝心です。